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【アニメ】「神達に拾われた男」第三話【感想・解説】

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2020秋アニメ化リスト

 

まず最初に

.第三話は初めての街にやって来たリョウマと、常識を少しずつ身につけつつ世界観を説明していくような内容でした。まぁ、原作通りなのですが。しかし、分かりやすさやテンポなど、かなり見やすいようにされていたのではないでしょうか。それらを補うような形で、この記事が役に立てばと思います。

用語・人物解説

リョウマ タケバヤシ

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 年齢に似合わない能力の高さ故、ギルドに入ってさっさとランクを上げて他人に利用されることがない地位まで上り詰めるようにアドバイスを受けたため、それに倣いギルドに所属することにした。
  • 最初のランクはGだが、実際の戦闘力などから考えるにEくらいあってもおかしくない。しかし、周囲の反感を買うことなどを防ぐためにGから上げていくことになっている。
  • ギルドで受ける依頼の多くが清掃などで、戦闘の依頼はあまり受けない。受けるにしても他のギルドメンバーの誘いや付き添いである。
エリアリア・ジャミール

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 魔力は二十万とリョウマの十九万より多い。そのため魔力量の大きいことによる弊害を色濃く受けている。
  • 魔力量は大きいと繊細な調整などが行えず、魔法を使うことが難しいとされている。少しだけ魔法を使おうとしても、多くの魔力が出されすぎてしまうため調整ができなかったり、多く署しすぎてしまうことで限界に早く達してしまったりするという理屈であるようだ。
  • かつて地球から転生して来て魔法で無双した転生者の血を色濃く受け継いでいるため、魔力が強いとされている。
ウォーガン

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 冒険者ギルド、ギムル支部のギルドマスター。
  • 公爵家を引き連れてやって来たリョウマに失礼や問題が起きないようにするために、わざわざギルドマスター自らが試験監督を担当した。
  • 依頼に際して問題が発生した場合などの報告先が彼であり、対処もまた彼が行っていく。リョウマが受ける依頼は地味であるにも関わらず、裏ではかなりヤバいことが起きていたりするため、今後も彼は登場する機会が多い。
冒険者ギルド

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • サバイバル能力と戦闘能力に応じて仕事を斡旋し、仕事をこなしていくことでランク(GからSまでの8段階)を上げていき、自身のランクに応じた仕事を受ける。
  • 登録は十歳からであるが、十三歳までは各自の持つ能力をギルドにチェックされ、ギルドが完遂できると判断した仕事しか受けることはできない。自制心のない子供が無謀なことをしないためである。
  • 街が危険に晒された場合には、ギルドから招集がかかるときがある。断ることは正当な理由や多額の免責金が必要となる。それらに背いた場合には罰則が与えられ、最悪冒険者資格が剥奪される。
鉱山の街 ギムル

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 鉱山が近いために主な産業は鉄鋼業。しかし、近年鉄の産出量が減少している。
  • ラインハルト達は産出量が減ったことにより採算がとれなくなった鉱山を廃鉱にするかどうか、を決定することが目的の一つである。
  • スラムから働きに来る者なども、この街にはいる。また、冒険者の中にはスラム出身というものも珍しくない。

注目すべきポイント

初めての街 ギムル

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

初めての街というようにアニメで説明されているが、原作ではギムルに行くよりも前に、ギムルとの中継地点である街ケレバンを訪れている。そこで身分証の発行や、通貨の説明、過去に討伐した盗賊の賞金が貰えるなどのイベントが発生している。

そのため十一歳という若さではあるが、ある程度まとまった金銭を入手し、身分証により自身を証明できるようになった。三年間山ごもりした人間にとって、まず初めにすべきことをした訳だ。しかしアニメではばっさりカット。まぁ、身分証などは原作を思い返してみても再登場した記憶がなく、通貨についても別の場所で説明するという判断なのだろう。

またこの世界の治安の悪さなども、スリや犯罪が常に身近にある感じから伝わってくる。無駄に戦闘慣れしたリョウマには通用しなかったが。

ギムルについては「用語・人物解説」を参照して欲しいが、特に注目すべきはスラム街からの出稼ぎが多くいることである。今後、このことを頭に入れておくだけでも理解が深まる……と思う。どう描かれるか分からないので断定はできない。

ステータスボード

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

ステータスを知るために教会にやって来たリョウマ達。図り方としては水晶の傍に作られた台座にステータスボードを嵌め込み、水晶に手を触れることで行う。これらの校庭のことを、この世界の住民は洗礼と呼ぶようだ。

そして手に入れたステータスの情報は、とても重要な個人情報であるため、決して安易に他人に見せることがないように注意を受ける。またギルドが仕事を斡旋する際に参考にすることにも利用されるため、とても重要なアイテムとなっている。

また水晶に触れた際の光の強さに応じて、神にどれほど愛されているかが判断できるともされており、その分、神の加護を受けている可能性も上がる。今回の洗礼でリョウマが受けていた神の加護は、

  • 創造神ガインの加護
  • 生命新クフォの加護
  • 愛の女神ルルティアの加護
  • 酒の神テクンの加護

の計四つ。初めての洗礼ではあるが、未だ会ったことのないはずの、酒の神テクンの加護を受けている。ちなみに効果は「上手い酒に巡り会えるようになる」こと。森で生活する最中、暇つぶしに酔拳の真似事をしていたら気に入られたようだ。

またステータスには称号という項目があり、リョウマの場合は、

  • 下剋上
  • 不幸な人生を乗り越えた者
  • 神々の寵児
  • 賢者の弟子
  • 武神の弟子

転生してきたことによりステータスが他の人よりも高い部分があるため、それのつじつま合わせとして加護が多いというように説明がされている。

神託スキル

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

三年間もの森籠もり生活と、毎日欠かさず神の像にお祈りを捧げたことで、神託のスキルを授かれるだけの条件を満たしたリョウマ。今後も洗礼は度々行っていくが、その度に神様とこうして話をする機会を得ることができるようになる。

そこではリョウマが知ることができない、神にしか知ることのできない情報を教えて貰うことが多い。例えば。

  • スライム

スライムを作った創造神カインは、スライムを環境に適応して進化していくような生物として作り出したらしく、進化したその先でどのようなスライムになるかまでは、その全てを把握していなかったことが明かされる。

つまり、スカベンジャースライムとクリーナースライムは、リョウマが作り出した新種だったのだ。スライムの新たな可能性に気付かせてくれたことを感謝されるリョウマ。異世界でもかなり持ち上げられていたが、神にまでも持ち上げられるとは。

  • 転生者

かつて転生して来た者がおり、エリアリアの祖先も転生者であるようだ。とくにエリアリアが色濃く血を受け継いでいる者は、高い魔力を持って無双していた者であるらしく、エリアリアの将来にはかなり期待が持てる。代々、従属魔法を扱ってきた家系ということもあり、そちらの能力にも期待が持てるだろう。

またそれ以外にも、従属魔法を確率された者が転生者であったり、錬金術を異世界に持ち込んだ者も転生者であったりとかなりの情報が開示されていく。

  • 他の神

現状、三人しか神は登場していないが、他にも神はたくさんいる。ステータスボードの項目で触れた酒の神テクンなどを含めた他の神は、どうやらリョウマという人間に少しずつ興味を持ち始めたようだ。今後も加護は増えていくかもしれない。

試験

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

ギルドに所属するためには試験を受ける必要がある。試験内容は扱える武具によって変わるようだ。リョウマの場合は、狩猟で使っていた弓を使った試験を受けていく。生きていくために培った能力であるため、かなりの練度の高さを誇るようだ。

試験内容は『簡単な的当て』と『飛び出す的当て』の二つ。それぞれ精度や早さなどを見て冒険sにゃとして相応しいかどうかを判断しているようだ。明確な判断基準が、原作においても描写されていないが。

そして試験を終えた後は、試験監督による不意を突いた攻撃。これは試験内容に含まれる訳ではなく、今後の仕事は試験のように上手くいかないぞ、という教訓的な意味合いで行われるようだ。

初めての依頼

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

依頼内容は「家の清掃」。ついでに修復などもすることになるが、それらは次話で詳しく。EDで登場している彼女についても、次話に説明を譲りたい。

最後に

この作品の面白さは、リョウマが金を稼ぎ出してからにある。身に染みついた自然に行ってしまう社畜としての生活リズムや、可能な限り仕事を楽にするための効率化により、収益が増えていく過程がシミュレーションゲームで上手くいった時の感覚に似ている……とブログ主的には思っているのだ。なのでこのアニメが本格的に面白くなるのは次話以降であるように考える。

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【アニメ】「魔王学院の不適合者」第七話【感想・解説】

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まず最初に

第七話では、今後もお目にかかることのできない怒りに震えるアノスを見ることができる。アニメ化に辺り、色々と楽しみにしていたシーンがありましたが、これもそのうちの一つでした。

そしてアノスを怒らせた張本人であるエミリアですが、ここで退場するようなキャラクターではなく、今後も魅力的なキャラクターとして登場する機会があります。気になる方は是非原作を。

用語・人物解説

アノス・ヴォルディゴード

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 後にも先にも見ることのできない怒ったアノスを見ることができる。その怒った理由というのが、自身の母親を傷つけられたことだった。
  • アニメでは描かれていないが、魔剣大会では彼に不利なようにルールが徹底して書き換えられている。その辺りは後述。
  • 母親の居場所はすぐに分かり、異変なども察知できるように魔法を使ってある。そのため今回の事態にも比較的早く対処することができた。
エミリア・ルードウェル

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • アノス達のいる二組の担任を務める教員。
  • 皇族の産まれで皇族派。混血は穢れているので、自身の生徒であろうと平気で騙すし殺す。
  • アノスにより死んでも混血に転生する魔法をかけられ、これからずっと純血ではなく混血で生きていくこととなる。
ミサ・イリオローグ

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 半霊半魔。統一派の隠れ蓑、アノス・ファンユニオンのリーダー的なポジション。
  • 半霊半魔ということもあり、精霊魔法を扱うことができる。その際の魔法が水の大精霊リニヨンに似ていたため、アノスの興味を引くこととなる。現にこうして元気に生きているという時点で、彼女の母親である精霊は、かなり有名な伝承や噂を元にしていると思われるが……。
  • レイの母親のため自身の根源を削ってまで助けようとした。母親とミサのその後の様子から想像するに、そのまま魔法を行使して根源を削り続けたところで、二人とも死んでいたと思われる。
レイ・グランズドリィ

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 《錬魔の剣聖》とまで称えられる皇族の一人であるが、彼の育ての親は半霊半魔の混血であった。彼が混血と純血を意識しない理由の一端はこれか?
  • 育ての親である母の治療を続けて貰うため、統一派の代表として、つまりはログノース魔剣協会に参加し、その上で魔剣大会に参加し優勝しなければならない。
  • 元はイエスタ家と呼ばれる魔法の名家の産まれ。その家では、代々秘伝の魔法を子供に受け継がせていくために、産まれた子供は初めからその魔法を使うことができる。しかし、レイは使うことができなかったため五歳の頃に捨てられた。
シーラ

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 家を追い出されたレイの育ての親。
  • レイを育てたということで、イエスタ家に目をつけられ仕事を追われた。最終的に街も飛び出して、遠くの街でひっそりとレイと二人で暮らしていたのだという。
  • この医院に来るより前は、目を覚ますことすらなく消える寸前だったらしい。ログノース魔法医院は人を脅すようなゲスかもしれないが、実力自体はしっかりとあるようだ。
水の魔剣エイシアス

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • エミリアの兄であるクルトが使っている魔剣。定型を持たない水の剣身であるため破壊することは不可能……とされていた。
  • 剣身を無限に分裂させることで、一突きで何十にも上る突きを繰り出すことができる。その攻撃を避けることは不可能……とされていた。
  • 結局攻撃を全てかわされ、剣を破壊された上、一分という短さで混血に負けたクルトが大恥をかいたことは言うまでもない。
根源変換

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 精霊が噂や伝承を魔法に変換する途中の状態の力を、対象者に直接送り込むことで精霊病の患者を延命する魔法。
  • アノスがその場で作ったため魔法名は仮名。
  • 魔法の開発は数年規模で行われるため、数十秒で魔法を開発してしまうアノスは、やはり異常である。

注目すべきポイント

魔剣大会始まり

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

父親が作ってくれた剣を片手に、魔剣大会に乗り込んで行く魔剣大会。何やらアノスを任せるべく色々仕組まれているというように言われていた通り、レイを統一派の代表として魔剣大会に参加させ、優勝しなければ母親の治療を止めるというように脅迫されていたり、アノスの使っていた剣を管理するといって取り上げようとしたりと、数々の妨害が仕組まれていた。

しかし、原作で描かれていた妨害はこれだけではない。まずはアニメでは描かれていない妨害について言及していこう。

  • 《武器強化》または、それに類する魔法の使用禁止

アノスが持ってきた剣は、人族である父が作り出した金属製の剣である。魔力は微塵も流れ折らず、魔剣エイシアスのような特別な効果がある訳でもない。そのような剣では魔剣の斬撃を防ぐことはできない。

ただし鉄の剣であろうといえど、《武器強化》のような魔法を使えば魔剣の攻撃を防ぐ程度の力を得ることはできる。勿論、使用者の力量にもよるだろうが、アノスの場合は心配するまでもないだろう。

そのため運営は魔法の使用を禁止することでアノスの攻撃の機会を奪おうとした訳だ。原作では舞台の周囲に十六人もの監視員を配置し、魔法を使った瞬間にペナルティを課して退場させる算段……だったようだ。

そのような状況を、原作では《秘匿魔力》という魔法を用いて、魔力を秘匿することで突破した。2000年前であれば、この《秘匿魔力》を看破する者もいたようだが、現代においてはそのような強者はいなくなってしまった。

まぁ、小指の先くらいはアノスの魔力を削れたかもしれない。実際、《秘匿魔力》は魔力消費が大きいとアノスは語っている。

この一件でアノスの父の名が上がったりするが、それはまた別の話である。

レイの覚悟

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

これまで混血とか純血とかで考えるのは苦手、と言っていたレイがログノース魔剣協会に入っていた。ログノース魔剣協会というのは、統一派の魔族が立ち上げた協会で、統一派であるということを証明する証のようなものだと思って貰えればよい。ちなみにレイの母親が入院するログノース魔法医院も、魔法協会を立てた人物と同じ人物が設立した。なるほど、それだけで何となく繋がりが見えてくる。

そして突然斬り合うレイとアノス。レイの体内に魔道具が埋め込まれているということを察した(レイが魔剣大会を命がけだと語っていたことを、ヒントだと捉えたようだ)アノスは、そのことを確かめるために、直接体内に手を突っ込んで確かめた。その際、レイはわざと胸元をがら空きにし、魔道具の場所をアノスに分かるようにまでしていたようだ。

この埋め込まれた魔道具は、契約の魔剣と言い、契約に背いた者の根源までも消し去ってしまうほどに強力なものとなっている。《契約》の魔法よりも強制力の強い。

また、おそらくされているであろう監視の目をかいくぐるため、仲違いしているという体裁まで取っている。これによりレイが何者かに魔道具で脅されているということを、敵の目を欺きながら知ることができた。流石である。

精霊病

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

精霊とは噂や伝承から産まれた存在。つまりそれらの元となった噂や伝承が消えてしまえば、その対象となる精霊も消える――つまりは死ぬ。だがよほどのことがない限り噂や伝承が消えることはない。ただし例外がいる。

レイの母親・シーラは半霊半魔で、その元となった噂や伝承が何なのかを知らない。また、半霊半魔というのは噂や伝承以外から産まれる精霊としてはイレギュラーな存在。そういった場合、適当にあった噂や伝承が元となってしまうため、いつ消えてもおかしくない不安定な存在となってしまうのだ。この消えそうな状況を、精霊病と呼んでいるのだ。

となるとミサの存在が不思議となる。半霊半魔というのはよほど運が良くない限り、精霊としての存在が曖昧となってしまうということになる。ミサはただ消えることのないような伝承の類いが元となった精霊なのだろうか?

話を戻して。

精霊病を治す一番確実な方法は、元となっている伝承を特定し、それを広めてしまえば良い。しかし、残念ながらその元が何か分からない。

そこでアノスが考えたのは、伝承が魔力に変換される途中の力を、シーラに直接注ぎ込むという方法だ。こんなことを可能にする半霊半魔のための魔法など存在しなかったため、アノスがその場で作って実行することとなる。その際、魔力を送る側の半霊半魔は根源や魔力を消耗するために、ミサもまた命の危険に晒されることになる。しかも母親を助けられるという確証もない。

それでもミサは協力することを申し出た。格好いい。

エミリアの襲撃

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

魔剣大会において予備の剣を使うことは許されていない。つまり魔剣大会と関係ない場所であったといえど、魔剣が破壊されたり紛失したりしてしまえば大会には参加することはできない。ミサとしてはここでアホっぽいアノスの母・イザベラから魔剣を没収してアノスを棄権――まぁ、皇族派は逃げ出したとか言うだろうが――させるつもりだったようだ。

しかし、彼女は人間を馬鹿にしすぎた。

人族は魔族以上に契約というものを重視する。契約書はあらゆる不測の事態に対応するために細かく記載する。説明書の細かさは魔族からすれば異常であるらしい。そこまでやっても魔族に比べて格段に詐欺が多いというのだから驚きだ。イザベラもこれまでそれなりに苦労してきたのだろう。

だからこそイザベラは魔剣大会の参加規約には全て目を通している。息子が将来の夢としている(と勝手に思っている)魔皇のことを調べる過程で、混血と純血のいざこざについても知識があった。また、わざわざ家に来て魔剣大会に参加するということを知らせてくれたエミリア先生が皇族派であるということも知っている。

はっきりとエミリアのことを疑って懸かっている。その疑惑は的中する。

言うことを聞かないのであれば、殺してしまおうと魔法を生徒など関係なくぶっ放すエミリア。生徒と教師、その実力差は歴然。例え数を揃えようと、雑魚は雑魚だった。

アノスの怒り

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

アノスの珍しい怒りシーン。これまでもこれからも、ここまで怒るアノスはお目にかかれない。そこまで怒らせたエミリアは、死よりも恐ろしい罰を受けることとなる。

エミリアは死んでも死ねない存在となった。「御褒美かな?」いや、違う。

これまでの彼女は純血である自らを特別だと言っていた。それ以外の混血は殺しても構わないと見下していた。おそらく何人も殺してきたのだろう。生徒に対する情け容赦なさからも想像はできる。

そんな彼女に、混血としてしか生きていけないような運命を与えたのだ。彼女の根源は混血のそれとなり、例え絶望の果てに自殺しても、再び混血としての人生を歩んでいくことになる。

終わりの見えない地獄を、彼女は味わうこととなったのだ。

決勝戦

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

一回戦と決勝戦以外は特に語ることもない。なにせ全て十秒くらいで終わってしまったのだから。なんか面白そうな魔剣が出てきたような気もするが、十秒で壊されてしまっては良く分からない。

レイの母の命運は如何に? また勝負の行方は?

最後に

やはり説明不足感は否めませんね。ただアノスのブチギレシーンが見れたので満足です。

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まず最初に

やはり原作においてリョウマ タケバヤシが一番苦労したであろう転生して早々のエピソードがないために、分かりにくい箇所があるように思います。またこの第二話で一気に登場人物が増えたことで、解説すべき範囲に思い悩んでもおります。

原作通りに進むのであれば、剣術を教えて貰ったり、魔法を教えて貰う修行パートのようなものがあり、その辺りで登場人物の掘り下げは行いたいと思っているのですが、どのような構成でアニメ化されていくのでしょうかね。

というか街に着いたとなると、次話以降でギルド関連の人物も増えてしまいます。原作を読んでいる時は気になりませんでしたが、この作品って登場人物が滅茶苦茶多かったんですね……元の世界での現在と過去を描いたエピソードも含めるとなると、作品の構成が難しくなりそう。

用語・人物解説

リョウマ タケバヤシ

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 全属性の魔法を操り、さらに結界魔法、従属魔法、錬金術など多岐に渡る魔法も扱える。しかし戦闘に関しては魔法よりも弓やスライムを使っていたため、生活する際に特化した魔法ばかりレベルが上がっている。
  • スライム研究に明け暮れていたことで、スティッキースライムの吐き出す粘液を用いて防水加工を施すことでレインコートを作成。この世界では合成繊維など存在しないため、雨具といえば無図を弾くような水棲生物の皮ということになっている。
  • 今後も魔法というよりは、スライムにより得た技術などを元に周囲を驚かせていくことが多い。
エリアリア・ジャミール

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • ジャミール家の御令嬢。自身が入ったお風呂の残り湯を好むスライムを従属させている。酷い字面である。
  • 魔力に関して言えばタケバヤシの遙か上をいくため、将来性は抜群。ただし魔力が多いと繊細な調整などが行いにくくなることや、魔法を使う経験が少ないことにより、結果として魔法はあまり扱えない。
  • ジャミール家は代々従属魔法に長けており、森にやって来たのも初めての従属魔法を行うため。
ラインバッハ・ジャミール

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • ジャミール家前当主。
  • 創造神ガインの加護を受けている。
  • 前当主としては当たり前だが、方々に知り合いがおり、その顔の広さがリョウマを助けることとなる。
ラインハルト・ジャミール

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • ジャミール家現当主。
  • 商売の匂いを何かと嗅ぎつけることが多い。
  • 多くの人に慕われ、前当主と同様にその人脈がリョウマを度々助けてくれる。
エリーゼ・ジャミール

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • ラインハルト・ジャミールの妻。
  • ラインハルトと同じように一人で生きてきたリョウマのことを心配し、何かと手を掛けてくれるようになる。
  • 愛の女神であるルルティアの加護を受けている。
ビッグスライム

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 百匹以上のスライムが合体して大きくなり、一つの核を持つ一匹のスライムのようになった姿。本来は環境の維持や餌の枯渇を防ぐ自己防衛能力ではないか? と言われている。
  • 縮小化というスキルにより大きさを、普通のスライム一匹よりも少し大きい程度にまで小さくすることが可能。また、スキルの効果で食料の消費を、スライム一匹よりも少し多い程度にまで減らすこともできる。
  • 従属させることが不可能であるとされており、数々の従属魔法の使い手(=従魔術師)が挑んだが成功者は誰一人としていない。つまり、リョウマが史上初。
クリーナースライム

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 汚れだけを食べ、消臭までしてくれる便利なスライム。一家に一匹欲しい。
  • リョウマが体を洗った水を好んで食べていたので、放っておいたらクリーナースライムになっていた。リョウマが言っていた恥ずかしい進化方法がコレ。
  • 肉などは命じれば一応食べるようだ。
アイテムボックス

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空間魔法
  • 最も難しい上位魔法の一つ空間魔法により、多くのアイテムを保管する異空間を作ることができる魔法。
  • 上位魔法であるため扱うことが難しく、リョウマの年齢で扱えることは異常だとも言える。まぁ、本人にとっては生活であると便利なので身につけた程度の軽い気持ちだが。
  • 執事は空間魔法が得意で、その腕を買われてジャミール家に仕えている。
錬金術
  • 神達が適当に作った概念。元素を想像して適当にアレコレして、鉄が混じった鉱石から鉄を高い純度で取り出すことができる。
  • 元素という概念を知っている者がいないため、錬金術は詐欺として扱われ信頼されない。
  • リョウマは岩塩が取れる崖が近くにあることを発見。しかし毒物も多く含んでいることが分かったため、錬金術を使って塩だけを取り出すことにし成功。

注目すべきポイント

公爵襲来

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

第一話から二週間が経過したある日。怪我を治して貰った一件でお礼を言いに、総勢十一名がやって来た。ちなみに、この時点でのスライムの総数は1000匹を超えている。内訳としては、

  • スティッキースライム 364匹
  • ポイズンスライム 323匹
  • アシッドスライム 211匹
  • クリーナースライム 11匹
  • スカベンジャースライム 730匹
  • ヒールスライム 2匹

第一話時点ではヒールスライムはおらず、ゴブリンとの戦闘で負傷したスライムをリョウマが回復魔法で治癒した際、その中の二匹が治癒魔法を使えるようになった。それがヒールスライムとなっている。その他スライムに関する詳細は、第一話の解説記事を参照して欲しい。

総勢十一名に話を戻す。その内訳は、

  • ラインハルト、カミル、ゼフ、ヒューズ(第一話でリョウマと会った四人)
  • エリアリア、エリーゼ、ラインバッハ(ラインハルトを除くジャミール家一家)
  • 執事一人、召使い二人

執事に関しては、空間魔法をリョウマに教える役割で今後も登場する。また御令嬢であるエリアリアは――お察しの方も多いだろうが、ヒロインポジションで出番がある。彼・彼女達がやって来た理由は大きく三つ。

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 先日のお礼

またお礼に来るということは、第一話でもラインハルト達が言っている。そのために豪勢な時計を用意していた。それを渡しに来た訳だ。原作では保存食や服なども渡している。

  • エリアリアの初めての従属魔法

第一話にてラインハルトが「初めて従属した魔物はスライムだった」と話している。おそらくジャミール家で代々行われる儀式のようなものなのだろう多様なスライムを仲間にしているという話を聞き、スライムの選び方や探し方などを教えて貰うつもりだったようだ。

元来、この世界の住民はスライムを研究対象としたことがなく、その多くの生態が謎に包まれていたようだ。そのためスライムの進化条件など理解している者はおらず、淡々とスライムの進化条件を語るリョウマの姿はラインハルト達を驚かせることとなる。

  • 旅の道中

これからジャミール家一行は、鉱山の街ギムルに用があるらしく、その旅にリョウマも同行しないかと誘いに来たようだ。その旅の道中がアニメの後半では描かれていく。

クリーナースライムのために

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

ここで少しばかりスライムの説明が入っていく。アニメではクリーナースライムという助成人気の高いスライムに焦点が当てられているようだ。ちなみに、こいつが最も金を稼ぐスライムとなっている。合成繊維を作り出すスティッキースライムも負けてはいないが。

先ほども説明した通り、スライムの進化条件はこれまで謎とされていた。スライムを研究しようという物好きがほぼいないためである。むしろスライムだけしか従属させていない従魔術師は、従魔術師として認めないという者達もいるようだ。そのためラインハルト達に「スライムの進化条件は無闇に人に話さないように」と助言されている。

クリーナースライムの進化条件に関しては、用語・人物解説を参照。簡単に改めて説明すると、人の脂垢が混じった水をあげればよい。クリーナースライムに進化するスライムを従属させることにしたエリアリアは、風呂に入って自身の脂垢付き水を入手する。

ちなみに水洗周りの設備もリョウマは魔法を使って自作である。

土砂撤去作業

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

大雨による土砂崩れの影響で先に進めなくなったジャミール家一行。迂回路はかなりの遠回りとなってしまい、さらには盗賊団が出没するということで、この土砂を撤去して進むことに決定。

方法としては、魔法『ブレイクロック』を用いて大岩などを小さくし、土砂を『ロック』を用いて適度な大きさに固めることで効率敵に除去作業に取り組んでいく。それにリョウマも大きく三つで貢献していく。

  • 雨よけ

ドーム状の結界を、作業している人達を取り囲むように作成。原作の描写からすると、結界や魔力を視認することはできないようではあるが。アニメではリョウマ達の知り合いしか除去作業をしていないように描かれているが、原作ではもっと多くの人が作業に参加している。そのため、その全員を雨から守るために多くの結界を作成し、同時に多くの魔力を消費している。

  • クリエイトブロック

『ロック』では形を限定せず、適当な形に固めるだけに留まっていた。しかし、この『クリエイトブロック』でブロックの形状に固めることで効率よく運ぶことを可能にした。ちなみにこの『クリエイトブロック』はリョウマが考案した魔法であり、他の人に教えつつ作業の効率化を上げていた。

  • スライムによる土砂の運搬

大量にいるスライムに『クリエイトブロック』で作った土砂の塊を運ばせることで、さらに効率化に成功。

最後に

アニメとして情報の出し方が雑すぎる気がします。錬金術で岩塩から不純物を取り除いて塩にする話が途中ありました。今後の展開的に錬金術の概念は知るべき情報なのですが、こうあっさりと描かれるといざ錬金術を使うときになって意味が分からなくなってしまいます。

またクリエイトブロックという存在しなかった魔法をリョウマが考案し、それをみんなが使えるようにすることで土砂撤去の効率を上げたのがポイントなのに、アニメでは全てリョウマ一人の手でやったようになっています。原作では仕事の効率を上げていくために魔法を使っているリョウマが特徴的なのですが、そこら辺は誤解を受けてしまいそうです。

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2020秋アニメ化リスト

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Roy作品リストはこちら

【アニメ】「魔王学院の不適合者」第六話【感想・解説】

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2020夏アニメ化リスト

 

まず最初に

第六話は伏線をチラチラとチラつかせながら、2000年前には考えられないような平和な日常が描かれていきます。平和は「戦争と戦争の合間に過ぎない」と言いますが、かけがえのない大切な時間であることに変わりないと思います。

次話以降を見る際に意識すると良いようなことを網羅できれば、と思いますが、アニメ化される範囲で回収されないようなこともありましたので、どうしようかと苦心しております。まぁ、些細なことではあるのですが。

用語・人物解説

アノス・ヴォルディゴード

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 2000年前の両親は、産まれる前に人族に殺されているため、言葉を交わしたことすらない。 
  • 転生後の両親は人族であり、魔剣というものをおそらく良く分かっていなかったと思われる。魔剣は鉄を打つだけで作れるような単純なものではない。父が金剛石を使って作成した剣は、魔剣ではないと言える。
  • 両親の住む家には魔法で結界が張られており、攻撃魔法などで破壊されることはない。魔王としては当然の処置だろう。
ミーシャ・ネクロン

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 「アノスの喜ぶ顔が好き」だから、と美味しい料理を食べさせて上げるための練習をしていた。
  • 創造魔法が得意で、ボトルシップのように建造物や風景などを小さなボトルの中に再現する魔法模造を趣味とする。
  • アノスの裸を「芸術的。好き」と語るシーンをブログ主的に楽しみにしていたら割愛されてた。他にもアノスと二人で出かけるに当たって、アノスに服の好みを根掘り葉掘り聞くというシーンも楽しみにしていたがこちらも割愛。原作のミーシャは可愛いシーンがかなり多いのでお勧めである。
イザベラ

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 一部界隈で「魔王学院の不適合者」の中で最も可愛いヒロインでは? と言われていることを知った。もしかすると、そんなことを言っているのはブログ主の周りだけでは? とも疑っている。
  • アニメでは割愛されているが、アノスの将来の夢(と勝手に思っている)である魔皇のことを知るために、謁見しに行ったりと行動力が凄まじい。
  • アノスを産むに辺り、ちゃんとした子供は産めない体質であると診断され、死産するだろうと言われていた。それでも子供が産まれた時の喜びはそれはそれは相当なものだっただろう。そのためか、数ヶ月で学院に入学できる年齢まで成長したとしても、「元気に生きてる」という理由で気にしていない。
グスタ

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 鍛冶・鑑定屋「太陽の風」の店主。鍛冶の腕は相当なもの。
  • 息子に隠れて、魔剣大会に出るために必要な魔剣の調達に勤しんでいた。原作では隠れて調達しているつもりで全く隠れておらず、バレバレだった。しかし、人族である彼にとって、鉄が切れるほど良く出来た剣という認識でしかなく、実際に彼が持ってきた剣は魔剣ではない。
  • まだ若い頃、自分より年下の美しい男性に良いかもしれない、と可能性を感じたことがあるということを原作では暴露している。彼曰く、入れる方は理解できるが、入れられる方だとどうしても理解できないらしい。そんなことを言われたアノスは珍しく困惑する。
メルへイス・ボラン

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 七魔皇老の一人。生存を重視し、最も魔法と魔力に特化しており、神話の時代にいた歴戦の強者とも戦えるだけの実力を備えている。
  • 《時間操作》と《追憶》で記憶を探るも、他の者達と同じくアノスの記憶が消されている。根源も一つしかないことを確認したため、アイヴィスのように体を乗っ取られているということもない。
  • アノスの作った壁を乗り越えて、何らかの敵から逃れて「大精霊の森」へと逃れた。この世界で壁を乗り越えることができたとされる者は二十名ほどしかおらず、その中で無傷で乗り越えることが可能なのは勇者カノン、大精霊レノ、創造神ミリティアだけとされている。
レイ・グランズドリィ

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • この若さで剣聖とまで呼ばれ、魔剣大会では優勝候補とされている。
  • 半霊半魔について、それなりに詳しい。半霊半魔の寿命が長くないということを知っていたのもそのため。
  • 母親は精霊病という病にかかり入院している。
ミサ・イリオローグ

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 半霊半魔で、リニヨンが使ってた水の魔法を彼女も扱える。
  • 母親は亡くなっているため、彼女の扱っていた魔法がリニヨン由来のものか確かめる術はない。
  • 精霊は人々の噂や伝承により産まれるため、死の概念も酷く曖昧なものとなっている。元となっている伝承や噂が世界から根絶されれば死ぬ……ということは確実だが、そんなことはほぼ不可能だろう。
アイヴィス・ネクロン

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • どうみても猫だが、七魔皇老の一人アイヴィス・ネクロンである。
  • 死んだことになっているため、生きていることを悟られないためにこのような姿になっている。
  • アノスの指示に従って調査を行い、情報を集める役割を担う。連絡にはアノスの使い魔であるフクロウを用いている。アニメでもアノスがフクロウを飛ばしているシーンが描かれている。
魔法模造屋『創竜のふるさと』

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 近所ではかなり規模の大きい魔法模造屋。素人でも魔法模造を作ることができる工房まで備え付き。
  • 工房には限定魔方陣という場所も魔法の種類も限定するが、高い精度で魔法を行使することを可能にする魔方陣が描かれている。
  • 上記の限定魔方陣上で、《創造建築》を使うことで小さく細かな建造物を作成する。
猫喫茶『またたび亭』

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • いわゆる猫カフェ。
  • アノスとミーシャのデートの最終目的地。
  • 猫の作画が良いアニメは良いアニメ。

注目すべきポイント

祝勝会

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

アノス班の勝利で幕を閉じた班対抗戦。その勝利を祝っての祝勝会が、アノス宅にて開催される。参加者はアノスの家族と、アノス班メンバーであるミーシャとサーシャ、そして対戦相手であったレイと、統一派の隠れ蓑であるアノス・ファンユニオンのメンバーであるミサ。計七人。

両親とアノス、ミーシャとサーシャは当然として。レイとミサはどうして参加しているのだろうか?

二人が参加するに至るまでの過程がざっくりとカットされているが、理由を簡単に説明していく。その辺り面白いシーンが続くため、詳しくは是非とも原作を確認して欲しい。

まずレイについてであるが、一言で言うなれば『男の友情が芽生えてしまった』というべきだろう。アノスは「男の方が話しやすい」といったようなことを言っている。2000年前には性差など気にする暇がなかったらしく、友情――特に男の友情というものは初めてのようだ。

また、レイを家に連れてきた際、両親にアノスがホモであるというような誤解を受ける。これまで言い出せなくて辛かったね……というように息子を温かく迎え入れ、(両親の中では)重婚したことになっているミーシャとサーシャにも、これまで通りアノスと付き合っていって欲しいというように声をかけていた。

次にミサについて。どうやら彼女の使っていた魔法というのが、第五話の冒頭で登場したリニヨンと同じだったらしく、彼女の将来性に期待が持てたということであるらしい。そのためアノスの配下に入ることが許されたミサという訳だ。

アノスの出生

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

生後一ヶ月で学生にまで成長したアノスの成長写真を眺めるミーシャとサーシャ。アニメ視聴者も原作読者も見覚えのないシーンを切り取った画像ばかりである。一ヶ月という短い期間であるとはいえ、家族らしいことをしていたということなのだろうか。

そして語られるアノスの出生。

どうやら本来は死産で、アノスは産まれるはずもなかったようだ。原作では「ちゃんとした子供を産めない体質」というように理由が説明されている。そして母自身も死にかけたようだ。

実際、お腹の中の赤ん坊は心臓が一度止まった。しかし――ここからは推測になるが、アノスの転生により命が宿ったということなのではないだろうか。結果として産まれたアノスのことを、両親は心底可愛がり、溺愛し今のような独特な可愛がり方をするようになったという訳だ。

サーシャは少し心境が複雑だろう。彼女はかつて、強力すぎる《破滅の魔眼》により、両親にすら怖がられる存在であった。だからこそ魔眼でも壊すことのできない牢獄に、彼女を閉じ込めていたのだ。

そんな話を聞いたアノスの母・イザベルは、優しくサーシャを抱きしめて頭を撫でるシーンが原作にはある。ブログ主的に良いシーンだと思っている。

レイとミサの会話

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

ともに同じ班でアノス班と戦った仲間……しかし、白服と黒服というように身分の差がある。この世界の常識では、一緒に過ごしていると穢れるだとか言われてもおかしくない。レイはそんなことを気にしないが。

ミサはそんな彼の立場や考え方を、統一派が目指すべき姿というように言っている。レイはそれに対して、「剣にしか興味がないから」というように理由を語り、褒められるようなことではないと語っているが、皆さんはどのように思われるだろうか。

ここで重要なのは「半霊半魔は長生きできない」という情報だ。半霊半魔というのは大変珍しいとされている。理由としては、精霊と魔族の相性がよろしくないと言われているためであることなどが上げられる。レイの話しぶりを聞く限り、すぐ身近にミサ以外の半霊半魔がいるように聞こえる。

そして、その半霊半魔はどうやら元気な姿をしていないことまで、何となく推測できてしまう。

魔剣大会

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

魔剣大会に参加することとなったレイとアノス。しかし魔剣大会というのは、本来血筋までも検査され、純血以外は実力があれど参加できないとされていた。アノスが参加できるというのは、とてもおかしなことなのだ。

そのことに疑いを持つアノス。調査も兼ねて、七魔皇老の一人にして統一派の後ろ盾であるメルへイス・ボランと会うことに。

会ってみるとどうやら彼はアノスが魔王であることを覚えているようだ。いや、アノスの魔法で記憶を走査しても、どこにもアノスの記憶は残っていなかったため、正確には『根源が覚えていた』というべきだろう。

彼の情報から分かることは、『2000年前にアヴォスが行動を開始した』ということだろうか。

アヴォスはアノスが死んだ後、すぐに行動を開始している。その目的は定かではないが、七魔皇老の中で最も強いメルへイスが、記憶を消され逃げ出すしかない程の強敵ということも分かる。アノスは記憶を手繰り寄せ、それに該当するような者がいたか考えるが思い当たらないらしい。

また、アノスの魔剣大会参加は、『皇族派が仕組んだこと』であることも判明する。どうやら魔剣大会でアノスを倒して、統一派の勢いを挫くことが目的であるようだ。

しかしアノスの実力を前にして、勝てる魔族がいるだろうか? いやいない。

メルへイスもそれは分かっている。しかし大会に参加しないよう具申した理由を、『アノスが負けることはないが、試合で勝てるとは限らない』と語っている。つまり皇族派はルールを改定し、アノスが負けるように仕掛けると予想しているのだ。

団欒

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

料理を教えて貰ってミーシャと母との団欒。些細なシーンに思われるかもしれないが『エミリア先生がわざわざ魔剣大会にアノスが参加するという報告に来たこと』、『魔皇になるためには魔剣大会に出場したというような実績が必要であること』、『父親が何故かいない』ということなど情報が目白押しとなっている。どれも今後の展開と繋がってくるため、頭の片隅にでも入れておくことをお勧めする。

これらの情報の出し方が、原作とはかなり異なっている。例えば父親がいない理由について、原作では父親自身が「三日ほど留守にするから、母さんを頼んだぞ」というようにアノスに告げていなくなっているため、とくに謎でも何でもない。

『魔皇になるために実績が必要』であることに関しては、母親が魔皇に謁見しに行ったり(人族であるため実際には会えなかったが)、独自に調査したことで知った情報であった。

また、ここでミーシャと物見遊山という名のデートに赴くことになるが、原作ではアノスの方から誘っている。それを受けてアノスの好きな服装などを聞き出そうとするミーシャが可愛い。原作を見よう。

また、フクロウを飛ばしている謎カットがある。これは猫になっているアイヴィス・ネクロンと、使い魔を用いて連絡を取り合っているシーンで、後々の猫カフェで会う約束を取り付けているのだろうと思われる。

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
デート①

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

物見遊山である。ミーシャがアノスから聞き出した服装がこれだとすると、白を基調とした服が好きなんですね。まぁ、原作でもそのように書かれていました。

まず向かった先は、ミーシャのお気に入りの場所、魔法模造屋『創竜のふるさと』である。詳しくは用語・人物解説を読んで欲しい。魔法模造についても、それで何となく分かって貰えるだろう。

原作では魔法模造に関するお偉い先生がやって来ていて、アノスが作った精巧な魔法模造を見て、アノスをスカウトしようとしている。それを断り、作った魔法模造はミーシャにプレゼント。まーた指輪である。手を取って付けてあげる辺り、プロポーズにしか見えないのはブログ主だけだろうか。

デート②

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

アイヴィスとの情報交換がデートの最中で行われる。その情報によると、

  • 統一派のトップはメルへイスではない

ミサ達は統一派の後ろ盾をメルへイスであるように語っていた。しかし、実際にはその裏で手を引く者がいたということだ。しかし、その者が誰かまでは掴めていないようだ。

  • 正体不明の人物がいる

近隣では最大の医院・ログノース魔法医院の関係者だが、どうにも正体が掴めない謎の人物が捜査線上に浮上したらしい。

ログノース魔法医院

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

この辺りの情報に関しては、次話以降に多くを語りたい。レイや母親らしき謎の患者、正体不明の人物など語るべき情報があまりに多いためだ。ただ今後の物語において、アノスと男の友情を結んだレイが深く関わってくるだろうことは、何となく創造しておくべきかもしれない。

魔剣大会

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

魔剣大会当日、ネクロンの報告により、魔剣大会に関してメルヘイスは無関係だが、七魔皇老のガイオスとイドルが関わっているということが分かった。どうやら罠に掛けようと考えているらしい。

またレイの母親は、精霊病なる病気にかかっており、命の危険に晒されているようだ。

そしてアノスは魔剣大会に参加するか考えて、参加しないことに決めた。本当の敵は魔剣大会での対戦相手ではなく、偽の魔王であるアヴォスという判断だ。

しかし。

混血だという理由でアノスを貶す者達に向かって、声を上げる母の姿。

魔剣を持っていない息子のために、自ら行動し剣を作ってきた父の姿。

そんな両親の喜ぶ顔を見るために、アノスは父の剣を片手に魔剣大会に挑む。一回戦の相手は、エミリアの兄であるらしい。果たして何秒持つだろうか、そして敵はどんな罠を仕掛けてくるだろうか。

次話以降に期待である。

最後に

情報の出し方が違和感なくされています。原作のシーンをかなり端折ってはいますが、できる限り情報の齟齬が起きないように苦心されたのでしょう。やっぱり脚本が良いと思うのですよ。

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2020秋アニメ化リスト

 

まず最初に

「小説家になろう」にて連載され、書籍化に至った作品。現世にて、それはそれは酷いブラック企業で社畜に明け暮れていた竹林竜馬が、寝ている最中でくしゃみをしてしまうことで死んでしまう。しかし神様に選ばれて、異世界へと転生させてもらうこととなった。そうして始まるスローライフ(社畜)。

本作の特徴としては、主人公が死ぬ前からかなり強かったということ、主人公の転生後のステータスが特別強いわけじゃないという点、スライムがたくさん出てくる点……くらいでしょうか。

ここでは世界観やスライムに関して、情報をまとめられたらと思います。今季はなんとか毎週更新できそうな目処が立ちましたので、何卒よろしくお願いします。

用語・人物解説

竹林 竜馬(異世界)

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  •  三人の神様の加護を得て異世界へと転生して来た元サラリーマン。
  • 魔法は全属性を操るが、使わなければレベルが上がらないため器用貧乏になりがち。竜馬の場合は、攻撃のレベルは上がらず、生活水準を向上させる魔法ばかりレベルが上がっている。
  • 体力と耐性だけはかなりレベルが高い。魔力も高いが、身近に彼よりも魔力が高い人が現れるためチートというほどでもないだろう。他のステータスに関しては、比較的一般的な水準に収まっている。
竹林 竜馬(転生前)

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • ブラック企業勤めのSE。
  • 厳格な父に子供の頃から武術を仕込まれる。そのため転生する前から、それなりの強さを誇っている。肉体強度もかなりのものだが、寝ている間に4回くしゃみをして、枕から頭がずれた際に、床に頭をうちつけて死んでしまった。
  • それなりのオタク気質で、死ぬことになる就寝前には、後輩から借りたラノベを読んでいる。
ラインハルト・ジャミール

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • ジャミール家侯爵の現当主。
  • 過去に相当な苦労を積んだ少年・竜馬を気に掛け、なにかと気に掛けるようになる。
  • 詳しくは二話以降で。
カミル

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 魔法使い。
  • ラインハルトと同じく、少年を何かと気に掛ける。
  • 詳しくは二話以降。
ゼフ

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 斥候。
  • ラインハルトと同じく少年を何かと気に掛ける。
  • 詳しくは二話以降。
ヒューズ

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 怪我をして腹部から血を流していた人。
  • 命の恩人である竜馬には恩義を感じており、何かと少年を気に掛ける。
  • 詳しくは二以降。
ガイン

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 創造神。竜馬のことを気に入り、彼の動向はかなり熱心に追っているようだ。
  • 異世界ラノベが流行っていることを把握しており、「テンプレ」の一言で説明しようとする。
  • ジャミール家の前当主に加護を与えていた。
ルルティア

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 愛の女神。
  • ガインと同様に竜馬のことを気に入った御様子。
  • ジャミール家の娘、エリアは彼女の加護を受けている。
クフォ

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 生命の神。
  • ガインと同様に竜馬を気に入り、彼に加護を与えている。
  • ジャミール家のラインハルトに加護を与えている。
スライム

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 一般的なスライム。
  • 川沿いに生息。長距離を移動する場合は、水の流れに乗って行うらしい。
  • それぞれに核を持っており、この核が分裂することで数を増やす。分裂の速度は、餌が豊富であったりなどの外的要因で変化する。また分裂の速度にはレベルという概念があり、分裂をこなせばこなすほどレベルも上がり、速度も速くなっていく。
スティッキースライム

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 蜘蛛のように糸を吐き、対象を拘束し捕食するスライム。
  • 本来は糸ではなく粘液を吐いていた。しかし、強力粘着液と粘着硬化液というスライムが吐く二種類の液を混ぜ合わせることで糸にすることができることを発見。スライム自らが糸にする加工ができるように特訓させ、今に至る。
  • スライムにグリーンキャタピラーを与え続けると、一定確率でスティッキースライムに進化する。
アシッドスライム

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 骨のような固いものを溶かすことができる酸を生成することができるスライム。
  • 吐き出された酸を貯めておけば、罠や武器として応用可能。
  • スライムにを与えるとアシッドスライムに進化する。
ポイズンスライム

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 毒を生成することができるスライム。
  • 生成された毒は人一人を容易く殺すことが可能。竜馬はこの毒を用いて、盗賊団を壊滅させたことがある。
  • スライムに毒草を与え、生き残ったものがポイズンスライムとなる。
クリーナースライム

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 服や皿、体の汚れを捕食し、綺麗に保つことが得意なスライム。新種。
  • 戦闘力が最も低く、自然環境では生き残ることが実質不可能であるため、これまで発見されることがなかったと思われる。
  • 竜馬の風呂の残り湯や体を洗った水を好むスライムがいたため、与えてみるとクリーナースライムになっていた。
スカベンジャースライム

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 汚物を好んで捕食し、環境を綺麗に保つ。新種。
  • クリーナースライムと同様に戦闘力の低さ故、自然環境で生き残ることができなかったことが、これまで発見されなかった要因だと思われる。
  • スライムに動物の死骸などの汚物を与え続けるとスカベンジャースライムとなる。
魔法
  • 12の属性があり、難易度により簡単なものから下位、中位、上位のように暗いわけされている。
  • 下位属性は無・火・水・風・土。中位は氷・雷・木・毒。上位は光・闇・空間。
  • 竜馬が氷水を出したときに驚かれたのは、中位の魔法である氷を使ったと考えられたため。

用語・人物解説

転生前準備

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

アニメでは時系列を入れ替えており、転生してから三年後のシーンから始まっている。この記事では正しい時系列で説明を記載していく。ということで、ちゃぶ台を前にして神と転生者が相まみえる見慣れたシーンから。

  • 死因

気になるのはまず転生に至った死因であろう。竜馬の最後の記憶は布団に入って寝ようとした所で止まっているが、彼の死因は脳内出血となっている。どうやら眠った後で、くしゃみを4回して、それにより枕がズレてしまい、頭を床に打ち付けてしまったことが原因であるようだ。ほんの少しでも稼いだ金を寝具に費やしておけば、彼は死ななかったかもしれない。

  • 転生理由

原作では転生に関する諸々の説明を、「テンプレ」という便利な言葉で省略されている。しかし、転生する目的に関してはそれなりの説明をしてくれていた。また、アニメでもわざわざ図を用意してくれている。

改めて文章で書くと、ガイン達神々が管理する世界では、定期的に魔力が不足してしまう。その不足を補うために、魔力があるにも関わらず利用されていない地球の世界から、死者の魂を送り込むことで間を隔てる壁に穴を空け、魔力を補充している。

つまり、竜馬を転生させる過程で、神々がしたいことは達成されており、転生後でどのように生きようが問題ではない。ここで重要なのは、魔力が不足するたびに転生者が送り込まれるということ、つまり竜馬よりも以前に転生した者もいるということだ。

今後アニメを視聴していくと、異世界なのに見たことあるような描写や概念が登場するが、それらは全て、かつての転生者の名残であるというように説明ができるようになっている。便利な設定だ。

  • アフターサポートもばっちり

転生者にはチートじみた能力が与えられることは基本的にないが、神様の加護というものが与えられる。これは神に気に入られた者に与えられるパッシブスキルのようなものだと理解すれば良い。転生者でなくとも、神様に毎日お祈りをしていたりすると付与されたりするようだ。

また、初期ステータスは前世の能力が反映される。元々がかなり強かったため、ステータスにおける耐久値や体力はかなりの値となっている。魔力に関しては人並みより少し多い程度で、彼よりも魔力が高い者はいくらでもいるためチートという程ではない。

魔法に関しては、神様と相談した結果、全属性を操れるようになっている。しかし全属性を操れる者は器用貧乏になりがちで、結果としてあまり強くなれないということもあるようだ。竜馬の場合、強くなるということよりも、様々な魔法が使える楽しみというものを取ったようだ。

  • これまでの転生者

これまでの転生者のエピソードに関しては、今後、転生者の痕跡らしきものがアニメで描かれる度に説明できるものに関しては行っていきたい。また、最近の転生者は転生に慣れている(?)者が多いようで、説明が楽で助かっているらしい。

  • 契約書の存在

転生に際して、竜馬は契約書にサインを書いている。これは、ただの意思確認であり、現世での環境に合わせて、意思確認の手法を変えているようだ。つまり同意できるのであれば口頭でも問題はない。

転生直後

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

転生直後、彼が送り込まれたのはセイルフォールという世界の、リフォール王国にあるガナの森という場所であった。危険な魔物は少なく、歩けば移動できる程度の場所に街があるため、神達的にはそこに移動して生活して欲しかったのだろう。しかし、そんな予想に反して森で生活を進めることになる。

まず最初にしたことは体の動きに慣れることから。手始めに木を蹴り倒しているが、これに対して、原作では「力は前世と同じかそれ以上」と自己判断しているため、木を蹴り倒す程度のことは、もしかすると前世で経験積みだったかもしれない。

次に魔法の扱いの練習。原作では家を作るために、土魔法を使って崖に穴を掘ることから始めている。最初は魔力の制御が上手くいかなかったため、かなり苦労しつつ家の作成を進めている。スライムの従属は生活拠点が安定し始めてから行っていた。

アニメでは構成の都合上、スライムの従属をまず行うようになっている。スライムの説明でも書いた通り、川沿いで見かけることが多いため、このような平原にいるスライムというものは珍しい。

転生から三年間

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

転生してからというもの、彼が人里へ向かうことはなく、住環境を整えることと自己研鑽、スライムの研究に明け暮れていたようだ。スライムについては、用語・人物解説に記載するため、そちらを参照して欲しい。

住環境に関しては魔物を狩ったことで得た獣の毛皮や、スティッキースライムが吐き出した糸、盗賊を返り討ちにした際に得た取得物、魔法で作った石材などを用いて制作を行っていた。

自己研鑽は、上記の作業を魔法で行うための細かな魔力制御の訓練、ポーションといったアイテムを作成するための調査、肉体が馴染むようにする特訓、獣を狩るための主力経験など多岐に渡る。結果として気配を消すことはお手の物、死角からの攻撃にも瞬時に対応し反撃できる程度の能力を手に入れてしまった。気配を消したり、死角からの攻撃に反応する程度は、前世から出来た可能性もあり。

特筆すべきはスライムの研究成果であろう。スローライフを快適にできる理由のほぼ全てが、この研究成果にある。詳しくは二話以降で、勝手に竜馬が説明してくれるだろう。

人との遭遇

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

怪我人を含む五人に遭遇した竜馬。これまで森で遭遇するとすれば、危険な盗賊くらいなもので、言葉を発したのもこのときが三年ぶりであった。咄嗟に言葉が出ず、片言になってしまっているが仕方ないだろう。

竜馬としても驚きの出会いではあったが、五人にとっても、それなりの防具に身を包んだ彼らを襲うような危険な盗賊がおり、さらには魔獣もいる森の奥地で少年に出会うとは思ってもみなかったことであろう。

案内された家はしっかりした作りであるにも関わらず、一人分の家具しかなく、両親がいるような様子もない。見たこともないような数のスライムが室内におり、少年に事情を聞けば、伯父が死んだことを境に村を飛び出して、森で生活しているのだと語る。その期間、なんと八歳の頃から三年間。

ここで彼らは少年に『犯罪歴があれば赤くなる水晶』に触れさせる。少年は実際の所、盗賊をたくさん殺してきたのだが、犯罪歴のある者を殺したところで罪としてはカウントされないようだ。

この水晶は副産物として、触れた者の持つレベルの高いステータスというものを表示してくれる。すると、

  • 家事レベル10
  • 精神的苦痛耐性レベル9
  • 精神的苦痛耐性レベル8

この世界では、ステータスのレベルが上がるのは、それに伴った経験を乗り越えた場合に限定される。つまり精神的苦痛耐性レベル9を手に入れるには、それ相応の精神的苦痛を受けなければいけないのだ。

竜馬は実際の所、その苦痛を前世で受け続けたことがステータスに反映されたに過ぎないのだが、侯爵達はそんなことを知らない。村でよほど酷い扱いを受けてきてのか、と想像してしまったのだ。

女の子

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女の子

あら可愛い。これでブログのアイキャッチ画像は決定した。

詳しい説明は二話以降ですることになるが、ジャミール家のご令嬢・エリアである。

最後に

作画に関しては、まぁ、いいとして。構成はどのように描かれるのか、第一話段階では判断しかねる。原作においては前世でのエピソードや、彼の死後の前世の様子というものも時折描かれていく。それらを適切な箇所で挿入しなければ、視聴者は困惑してしまうだろう。その辺り難しい作品であるように感じる。

また、原作ではスライムの生態や研究結果の説明に、かなりの字数を割くことが多々ある。アニメでは説明の難しい箇所であり、おそらく大半が省略されないだろうと勝手に予測しているが、どのように描いてくれるのだろうか。

今後に期待である。

【前:な し】【第一話】【次:第二話
2020秋アニメ化リスト

ブログ主が書いた一巻の感想はこちら

Roy作品リストはこちら

【アニメ】「魔王学院の不適合者」第五話【感想・解説】

【前:第四話】【第一話】【次:第六話
2020夏アニメ化リスト

 

まず最初に

とうとう秋アニメが始まってしまう涼しい季節がやって来てしまいましたが、ブログ主は当分の間、夏アニメである「魔王学院の不適合者」を見る生活が続きそうです。

そして第五話からは第二巻のないように入っていきます。恐ろしいことにアノスと対等(?)に渡り合える男が登場します。世界はやはり広いということですね。

用語・人物解説

アノス・ヴォルディゴード

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 魔法で彼に敵う者はいないが、剣の実力も相当なもので、扱えない魔剣も一つを除いて存在しない。
  •  魔剣には意思や性格のような個性があり、人によって扱える・扱えないの差がある。アノスの場合は、合わないような魔剣相手でも力でねじ伏せて従わせることが可能であるらしい。
  • 大精霊と勇者、創造神の呼び出しは基本的に彼が自ら出向いている。部下の一人にして右腕であるシンは、大精霊の護衛を担っていた。詳しくは第四巻〈上〉〈下〉で描かれていく。
シン・レグリア

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 魔王の右腕として重宝された千の魔剣の所有者にして、魔族最強の剣士。
  • アノスの死後、同じくして転生する道を選んだ。その辺りのエピソードは第四巻〈上〉〈下〉にて描かれていく。
  • 元々は感情を持たない戦闘狂であったが、アノスと出会い戦ったことを経て、アノスの右腕、つまりは剣として生きる道を得た。ちなみにその後、カノンに一度敗れている。
勇者カノン

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 七つの根源を持つ男。そのため一つ根源を消滅させた程度では、普通に復活して戻ってくる。
  • 基本的に精霊と人類は敵対していないらしい。魔族対人類、魔族対精霊の戦いが多いように原作既読者としては感じる。神族は自身が司る秩序を阻害された場合や、秩序に則った破壊活動を行うことが多い。
  • 剣も魔法の腕前もかなりのものである。流石は勇者といったところか。
ミーシャ・ネクロン

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • アノスから誕生日プレゼントで貰った《蓮葉氷の指輪》は、左手の薬指に嵌めている。どちらかというと、アノスが嵌めたというべきか。ちなみにアノスはあまり深く考えていない。
  • 《蓮葉氷の指輪》の効果と、《分離融合転生》により超強化されているため、そこら辺の魔族には負ける要素がない。サーシャも同じく。
  • とくに創造魔法に関しては、かなりの実力を有しているらしい。それが生かされるシーンもあるのでお楽しみに。
サーシャ・ネクロン

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 二人で無事に十五才を迎えるという奇蹟的な未来を掴むことができたため、もうミーシャに冷たく当たる必要性もなくなった。普通の仲良し姉妹である。
  • アノスが始祖の魔王であるということを信じていなければ、《時間移動》を成功させることはできなかった(不可能とまでは言わないが、失敗する確率は格段に上がる)。
  • 誕生日プレゼントとして貰った《不死鳥の法衣》と 、《分離融合転生》により超強化されている。《破滅の魔眼》も加わって、最強格の魔族となってしまった。
ミサ・イリオローグ

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 統一派の一人で、半霊半魔の混血。精霊との混血というのはかなり珍しい。
  • 父親は皇族の誰かとされているが、混血であるという理由で、その正体は秘匿されており、現在も離れて生活している。
  • 精霊の力も幾らか持ち合わせており、レイの《魔王軍》の効果であるとは言え魔剣を扱うこともできている。突出した力を持っている訳ではないが、今後の成長次第で行く誰も化ける可能性を持ち合わせている。
レイ・グランズドリィ

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 剣の天才で、魔剣のみならず、魔族には扱えないとされていた霊剣や神剣までも操る。《錬魔の剣聖》と称えられる皇族出身の魔族。
  • これまで剣で負けたことは一度もなく、アノスに負けたことが人生初めての黒星となった。
  • 魔法に関しては苦手としているが、《魔王軍》の魔法を行使できることや、与えた魔力の大きさから察するに、別に魔法が使えないということはないようだ。
アノス・ファンユニオン

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 統一派として公に活動することはできないため、アノスのファンクラブという形で活動している。
  • アノスの盗撮した裸体や、アノスの偶像などある辺り、ばっちりアノスのファンクラブである。 
  • アノスとしては別に良い気も悪い気もしていない模様。むしろ頼めば筋肉質な上半身は見せてくれる。
統一派
  • 皇族も混血も、差別されることなく対等に評価され、バラバラにされることなどなく生活できる世界を目指して活動する派閥。
  • ミサのように混血であるという理由で、皇族からいない子として扱われている者は珍しくない。ミサの願いは、そういった者達も家族と一緒に過ごすことができる世界になること。
  • 七魔皇老の一人、メルへイス・ボラン様が後ろ盾としているため、何とか活動することができている。
皇族派
  • 統一派と相対する派閥。今の制度以上に皇族の特権を強めようとしている。
  • 皇族は基本的にこの派閥だと考えて貰って問題ないだろう。しかし、複雑な政治情勢もあって統一派と皇族派の対立は、平行線を辿っている。
  • 皇族と混血に関しては第一話の記事を参照(「魔王学院の不適合者」第一話【感想・解説】
水の大精霊リニヨン

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リニヨン
  • 水への信仰心が高まることで生み出された精霊。
  • アハルトヘルンに注がれた神の涙、この世に生み出した始まりの一滴という言い伝えから産まれた。
  • 森を守るために魔王相手に戦っている。
精霊
  • 説明することは難しいが、多くの者の心から生み出された存在とされている。
  • 例えば、伝承や伝説、噂、願望、恐怖、希望……それらが具象・具現化されたものが精霊ということになる。
  • 精霊を生み出した伝承や伝説、噂といった類いが消えていくと、それと同じくして精霊も消えていくことになる。逆もまた然り。話が広く伝わっていくと力もそれに伴っていくようだ。
アハルトヘルン
  • 精霊たちが住む世界。その所在は時と共に変化し、大精霊の森にまつわる噂を辿っていくことでしか見つけることができない。
  • 噂で指定された手段でしか中に入ることは叶わない。冒頭ではそこに無理矢理入ろうとしている(詳しくは後述)。
  • 当然だがアノスはこの森の周囲にも壁を張り巡らせている。

注目すべきポイント

2000年前の話

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

冒頭で描かれているシーンについて一言で言うなれば、大精霊レノを連れてくるためにアハルトヘルンに押し入ろうという状況である。そのために森を焼き、大軍勢で押し寄せた。

そんな魔王軍を迎え撃つは、原作の描写など見る限り、大精霊リニヨンしかいないように思われる。しかし、八つの首を持つ竜の姿での攻撃で、魔王軍の半壊させるほどの力を振るっている。原作ではアノスが瞬時に《蘇生》を使っているため誰も死んでいない。

膨大な力を持っているかに思われる大精霊を、雑魚と一蹴する魔王の右腕・シン。その言葉に嘘はなく、リニヨンを一撃で屠ってしまった。ちなみにシンは千の魔剣を持つとされているが、このリニヨン相手に使った剣は魔剣ではなく、ただの鉄の剣である。力に差がありすぎる。

盗まれた王笏

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

昨日のダンジョン試験において、最下層にある王笏を手に入れたアノス班。教師に渡して検査された後、点数が発表されるはずであった。しかし、教師からの報告は非情にも、王笏が盗まれたということと、犯人が見つかるまでの間は暫定的に点数を七十点とするという内容であった。

それで怒りを覚える者が二人いた。

一人はアノスの配下であるサーシャ・ネクロン。アノスが百点が欲しいと言っていたことを覚えていた上で怒っていたことを考えると、とても可愛らしく見えないだろうか? 見えない? そう……。

もう一人は混血で、統一派の一員であるミサ・イリオローグだ。ちなみに彼女の行動が統一派としての活動と見なされた場合(十中八九見なされるだろうが)、停学処分とされて何やかんやで学院を追い出されていてもおかしくなかった。彼女の行動は、それなりの覚悟を伴ってのものだったということだ。

そして、そんな中でアノスはあっさりと犯人を見つけてしまう。どうやら《痕跡》という魔法を、王笏には付与していたらしく、魔眼を通して見るとその所在がはっきりと分かってしまう状況だったようだ。

犯人の名前のないモブ学生は、魔法を用いて王笏を体内に隠していた。ちなみにアノスに王笏を体内から取り出される直前、「満点を取るために自分で盗んだってことも考えられるからな。偽物の王笏だってバレる前によ」と発現している学生が犯人である。かなりセコいやり方で、アノスを陥れようと画策している輩がいるようだ。

ファンユニオン

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

アノスのファンクラブを隠れ蓑として、統一派の活動を行っていたミサ達一行。隠れ蓑とは言っているが、彼女達は普通以上にアノスのファンである。話を聞く限り、

  • アノスを始祖の魔王の生まれ変わりだと考えている

実力だけを見れば、それは火を見るより明らかなのだが、血筋が何よりも重視されると考えている皇族派にとっては認められないことである。アノスが始祖の魔王だと認めさせることは、元々彼らが考えている血筋というものが重要ではないということを意味してしまうためだ。

  • アノスの班に入りたい

アノスの班に入ることで、統一派としての活動をこれまで以上に行っていくつもりであるらしい。ただアノス様の近くにいたいだけ……ということではない、と思う。きっと。多分。

原作では全ファンユニオンメンバーが、アノスとの間に「一生アノスのファンであることを誓う」という《契約》を結ぶ、頭のおかしいイベントがあった。少し楽しみにしていたのだが、見たい人は原作を見よう。

レイとのファーストコンタクト

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

レイという《錬魔の剣聖》とのファーストコンタクト。七魔皇老の二人を直々に行う魔剣の扱いを学ぶ授業にて、魔剣を扱うことができて、かつ二人とも倒してしまったアノスとレイ。なかなかにシュールである。

原作では魔剣についてのアノスからの講義が行われている。結果としてミーシャもサーシャも魔剣を持つことだけならばできるようになっていた。流石は有能な魔王直属の配下である。

また、魔剣を扱うことができる者はごく少数であるということも分かっていただけたことだろう。今後、敵も強くなっていく中で魔剣を持つことは当たり前のようになっていくが、初心を忘れてはいけない。

原作ではもう少し七魔皇老との戦闘に字数が割かれている。どちらにせよ、七魔皇老の活躍が期待できないという点で一致しているが。

レイ班 VS アノス班

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

アノス班に入りたいと申し出たレイ。しかし、その申し出をアノスは断り、ファンユニオンのメンバーと班を組んで挑んで来て、その結果に応じて班に入れるかを考えるということになった。ちなみに原作においてアノスは、自身の班に入る条件を「強いか、面白いかだ」と発現している。決してアノスに勝つことを条件とはしていない。

レイ側の作戦としては、

  • レイとアノスの一対一に持ち込む

作戦というよりは、アノスもレイもこの状況を望んでいた、というべきだろうか。互いにその力量は分かっている。共に力をぶつけることができる相手を求めていたのだ。

しかし、レイは魔力の多くをファンユニオンに上げつつ、魔剣はミサに渡しているためなまくらで挑むことになってしまった。それに応える形でアノスは木の枝で戦う。木の枝VSなまくらというシュールな戦いが幕を開けてしまった。

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • ミサには魔剣を預け、その他使わない魔力はメンバーが城を使役することに当てる

魔剣はそれぞれに意思があり、使える・使えないには個人差が出てしまう。そのため、レイが使っていた魔剣というのも、本来はレイ以外には使うことが難しい。しかし《魔王軍》の効果により、ミサにも魔剣を扱うことができるようになっていた。

また余っている魔力については、ファンユニオンのメンバーに分配し、城を使役できるようにして戦力として使えるようにした。

さて、アノス側だが……とくに作戦という作戦もない。力のごり押しである。まぁ、ファンユニオンとネクロン姉妹の間にある力量差は圧倒的。勝ち目はなかった。

原作ではミサが精霊の魔法を駆使することで、もう少しだけサーシャを追い詰めている。その際、彼女が使った魔法が大精霊リニヨンと似た水の魔法であったため、冒頭で大精霊リニヨンが登場していたことにも意味を持ってくるのだが、アニメで省略しているため、その辺り詳しいエピソードをやることは無理という判断なのだろう。

さらにファンユニオンの面々は、サーシャの《破滅の魔眼》にも苦戦を強いられるが、それすらも乗り越えようと、かなり努力している様が描かれている。アニメではかなり省かれているため、戦闘シーンに関しては原作を見ることをおすすめしたい。

決着

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

決着は意外にもあっさりとついた。レイは木の枝を武器にしたアノスに対して、傷をつけることすらできなかった。木の枝を切ったことは、アノスとの間にある実力差を考えると、かなりの異形だと言わざるを得ない。

そしてネクロン姉妹とファンユニオンの戦闘も、最後は姉妹の《融合魔法》により発動した《魔氷魔炎相克波》がトドメとなった。原作ではそんなネクロン姉妹とファンユニオンの戦闘をゆっくりと眺め結末を見届けた後、レイとアノスの戦いが始まっていくようになっている。細かな違いではあるが、アニメという尺に収めるための策だろう。

かなり戦闘面において省かれている情報が多い。やはりアニメでは最低限の情報で描いているという印象を受ける。原作未読者には問題ない程度ではあろうが。

【前:第四話】【第一話】【次:第六話
2020夏アニメ化リスト

秋作品リストはこちら

【アニメ】「魔王学院の不適合者」第四話【感想・解説】

【前:第三話】【第一話】【次:第五話
2020夏アニメ化リスト

 

まず最初に

第四話にて、原作の第一巻の内容は終了しました。無駄なく、変なオリジナルもなく、原作通りにアニメ化したという印象ですね。アニメだと原作の時系列を入れ替えたり、尺の都合で大幅なカットなどすることが珍しくないのですが、そういったことすらもないですし。

それにしても、もう秋アニメが始まる時期となってしまいました……ここまで遅らせるつもりはなかったんですけどねぇ……。

用語・人物解説

アノス・ヴォルディゴード

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 心臓を刺された程度では死なない男。 
  • 魔法を極めた者であれば、例え肉体が滅ぼされたとしても、根源が残っていれば魔法を行使することができる。つまり根源だけになって《蘇生》すれば生き返ることが可能。
  • 《破滅の魔眼》は究極の反魔法と同等の存在であり、神の行使する魔法ですら滅ぼすことができる。止められた時の中でアノスが動くことができたのはそのため。
ミーシャ・ネクロン

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 《分魂分体》(後述)と融合魔法の術式を組み合わせて作った《分離融合転生》(後述)の魔法によりサーシャから生み出された疑似人格。
  • 十五才になると、サーシャと融合されることで消失する。詳しくは後述するが、その結果としてサーシャは莫大な魔力を得ることができる。
  • サーシャと同等の魔力量に強さであるはずが白服だったのは、十五才になると消えてしまうということが分かっていたため。周囲の彼女に対する扱いも、消えることを知っていたがため。
サーシャ・ネクロン

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  •  《破滅の魔眼》を幼い頃は制御できずに暴発させていた。今は目を合わせない限り無駄な被害を出さない程度に制御できるようになった。
  • 運命によって消えることが定められたサーシャを助けるために新しい魔法を開発し、彼女に嫌われるために行動していた。だが、それも不器用で悪役に徹し切れていないようであった。
  • アノスにキスをした理由については……まぁ、第五話以降で勝手に自爆して語ってくれるだろう。
アイヴィス・ネクロン

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 二千年もの期間で編み出した最強の魔族を生み出すための魔法《分離融合転生》によりサーシャからミーシャを作った張本人。
  • 何だかんだでアノスの血にから作られた眷属であるため、魔法の実力などは相当なもの。あくまで敵が悪かった。
  • 何者かの策略により操られていたことが判明。今後はアノスの指示を受け、様々な調査を請け負う便利屋的なポジションに落ち着く。
エウゴ・ラ・ラヴィアズ

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 時間の秩序を守る神。秩序や法則や摂理というものが具現化した存在であり、原因を排除することで時間の秩序を守ろうとする。
  • 二千年前は言葉など喋る存在ではなかったが、今は喋るようになっている。また、一度殺したとしてもいずれ復活する。
  • 唯一、時の流れに逆らうことを許されている武器《時神の大鎌》を振りかざす。
《分魂分体》
  • 名前の通り、魂(=根源)と体を分ける魔法。
  • 分けられた二つは、時間の経過とともに徐々に元の形に戻っていく。
  • 胎児のときに行わなければ成功する確率は大幅に減少する。
《分離融合転生》

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 《分魂分体》と融合魔法を組み合わせた魔法。
  • 《分魂分体》で二人に分け、融合魔法(第三話にて説明済み)を用いることで魔力を増幅させながら元の形に戻すと、本来の力よりも何十倍も強い力を得ることが可能となる。
  • アノス曰く、もしもそれにより力を得たとしても、膨大な力にサーシャが耐えられない可能性もあるらしい。
《根源同調》

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根源同調
  • 魔力の波長を他者と同調させる。根源から別人のように変えてしまう。
  • 《分離融合転生》はミーシャとサーシャの区別を魔力の波長により行っている。そのためサーシャとミーシャの魔力の波長を同一にしてしまえば区別が行えなくなる。
  • この魔法に加え《主格交代》を使うことでミーシャが本物となる。するとミーシャは生き残り、偽物となったサーシャが消える。
《主格交代》
  • 《分離融合転生》の魔法術式に働きかけ、ミーシャを本物と判定させることができる魔法。
  • 発動する条件は『ミーシャ自身が「自分はミーシャだ」と自覚すること』『サーシャを拒絶すること』の二つ。
  • アノス曰く、条件が必要になっているのはサーシャが未熟だから。アノスがこの魔法を使えば、条件も何もなくミーシャを本物と判定させることができる。
魔剣ガドル

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • アノスを貫いた魔剣の名称。
  • 現代の魔剣では、アノスを傷つけるよりも先に剣が砕け散ってしまう。アノスの身体を傷つけることができるという時点で、かなり強い魔剣であると言える。
  • この魔剣でついた傷は癒すことが不可能……とされているはずだが、アノスには通用しないようだ。

注目すべきポイント

ミーシャの真実

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

用語・人物解説にて説明してあるが、改めてまとめてみる。まずミーシャは《分離融合転生》によって作られたサーシャの疑似人格である。十五年の時が経つと、ミーシャとサーシャは一つとなりミーシャは消えてしまう。その結果、サーシャは莫大な魔力を得ることができる。アイヴィスの目的は《破滅の魔眼》を持つ最強の魔族を作ることだったと推測できる。

ミーシャが十五歳の誕生日を求めなかった理由は、十五歳を迎えることができないと知っていたから。ずっと諦めていたのだろう。定められた運命として受け入れていたのだろう。

ミーシャの根源もサーシャの根源も同じものであるため、サーシャを生き返らせようとして、サーシャが消えた後《蘇生》を使ったとしても誰も生き返らない。なにせ元々ミーシャの根源というものが、この世界に存在しないためだ。

またサーシャとミーシャの間で結んだ《契約》の魔法が、お互いの合意なく簡単に破棄されてしまった。これもミーシャとサーシャが同一の存在であることを考えると、サーシャの合意がそれ即ち二人ともが合意したことになってしまっていたということだろう。

サーシャ VS アノス

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

ミーシャにナイフを突き立てて、冷静に悪口を吐きまくったサーシャ。それを嘘だと言ったミーシャ。演技だと言ったアノス。さて、真実はどこにあるのだろうか。ちなみに先に逃げ出したサーシャであったが、アノスが迷宮の構造を作り変えて逃げられないようになっていた。

 そうして再び顔を見合わせることになる。そこでアノスとサーシャは対決し、アノスが勝った場合はミーシャに真実を話し、サーシャが勝った場合はアノスに魔法を一つ使ってもらう……そんな《契約》を結んだ。

肝心の対決内容というのが、サーシャが書いた魔法陣をアノスが発動させることができるか? というもの。魔法陣の魔法を発動させるためには、魔法陣の構成や繋がりというものをある程度知っていなければ、例え魔力を十分に持っていたとしても発動させることはできない。つまり、アノスはこれから床一面に書かれた魔法陣の構成というものを、瞬時に読み取って理解しなければ発動させなければいけない、ということだ。

一般的な魔族であれば、一か月は解析にかかると思われる複雑さと大きさではあるが、アノスには数秒とかからない。しかし、どうやら二千年前には存在しなかった魔法ではあるらしい。

ちなみに察しの言い方は気づいたかもしれないが、サーシャとアノスの間で結ばれた契約により、アノスはどう転ぼうとも魔法陣の魔法を発動させなければならないようになっている。魔法陣を解析できれば普通に発動させればよいし、もしも解析できずとも、サーシャに構造を教えてもらいながら発動させればよい(あまりにダサいが)。もとより《契約》のため逃げ出すという選択肢も残っていない。

対決の結果は、アノスは魔法陣を発動させることに成功。アノスが勝利し、サーシャは真実を語り始めた。

サーシャの真実

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

ここでは用語・人物解説の情報を参照しながら説明を行っていく。結論を述べると、サーシャは《根源同調》と《主格交代》を使うことで、ミーシャに生きてもらうために奮闘していたのだ。

流れとしては、まず《根源同調》によりミーシャとサーシャを区別できないようにし、《主格交代》によりサーシャを本物と認識させることで、彼女の望んだ通り、ミーシャが生き残ることができる。

ここで問題となってくるのは《主格交代》が発動する条件である。

一つ目は『ミーシャが自分を自覚すること』であったが、これはアノスという友達ができて、アノスのことが好きだというように意思表示できるようになったことで達成されている(もとより達成されたかどうかの判別が難しい条件だ。あまり考えすぎても仕方ないのかもしれない)。

二つ目は『ミーシャがサーシャを拒絶すること』で、だからこそミーシャに嫌われるように立ちまわっていた。しかし、不器用なサーシャはミーシャに嫌われようとしても難しかったのだろう。サーシャはミーシャのことを拒絶せず、自身が消えるという運命を受け入れた。

さて、ここまでサーシャは(ミーシャが拒絶しなかったことを除いて)計画通りに進めているように見えているが、実際はかなり危ない綱渡り状態だった。

まず上記の魔法を発動させるために魔法陣を書いたが、これを書くためには《不死鳥の法衣》と王杓というような力を底上げしてくれるようなアイテムがなければ厳しかった。さらに、魔力を消耗した状態で魔法を発動させることは不可能。だからこそ、あの場で魔法を発動してくれるアノスがいなければならなかった。アノスがいたからこそ、ここまで順調に物事が運んだとも言える。

2人を救う、たった一つの冴えたやり方

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互いに互いを救おうとする姉妹を見て、魔王は二人共を救う道を選んだ。その方法を説明する。

ミーシャとサーシャは、それぞれ一つの根源が二つに分かれている。いずれ根源が1つに融合してしまうとミーシャが消え、サーシャとなる。これが現在の状況である。

ここで、『もしもミーシャとサーシャがもう一人ずつ、計四人いれば?』と仮定する。四人をサーシャ1、サーシャ2、ミーシャ1、ミーシャ2とする。

サーシャ1と2、ミーシャ1と2は、それぞれ1/2の根源を持っている。そして、それぞれが1になろうしている。

サーシャ1は、サーシャ2かミーシャ1かミーシャ2のいずれかと融合することで根源が1つとなり、サーシャとなることができる。

ミーシャ1は、ミーシャ2かサーシャ1かサーシャ2のいずれかと融合することになる。しかしミーシャ1とサーシャ1か2が融合してしまうと、サーシャとなる。

となるとミーシャ1とミーシャ2が融合することでミーシャとなることができる。

つまり。

サーシャ1とサーシャ2が融合してサーシャ。

ミーシャ1とミーシャ2が融合してミーシャ。

とすると融合を成立させながらサーシャとミーシャが共に生き残ることが可能となった。これを現実で再現するには、どうすればよいか。

ここでサーシャ1を『過去のサーシャ』、サーシャ2を『今のサーシャ』と置き換えて読み直して欲しい。すると。

『過去のサーシャ』と『今のサーシャ』が融合してサーシャに。

『過去のミーシャ』と『今のミーシャ』が融合してミーシャに。

ということで矛盾なく、ミーシャとサーシャが共に消えずに共存することができた。

次に『どのようにして過去と今の根源を融合させるか?』ということが問題になってくるが、アノスには《時間操作》という時間移動できる魔法があった。しかし、アノスが時間を移動したとしても意味がない。今のミーシャとサーシャが過去に移動しなくてはならない。

そこで《魔王軍》の魔法を使い、ミーシャとサーシャに《時間移動》できるだけの魔力を与えることにしたわけだ。

さらに『《時間操作》という魔法は根源魔法で、魔王の根源を利用しなくてはならない』という問題が発生する。

根源魔法というのは、根源について知っていなければ成功率が下がる。逆に根源について知っていれば成功率は上がる(第一話にて説明済み)。だが、ミーシャとサーシャはアヴォスという偽の魔王を、魔王だと認識している。それでは魔法の成功率が下がってしまう。

だからこそ、ミーシャとサーシャに「アノスが魔王であると信じるように」と命じたのだ。でなければ、このたった一つの冴えたやり方は成功しないのだ。

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現状

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救い方
アイヴィスの妨害

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妨害としてアイヴィス・ネクロンがやってきた。最強の魔族を作ろうとしていたのに、それを邪魔しようとしたアノスを止めようとするのは必然と言えよう。しかし、心臓を潰しても死なないアノスを止めようというのは無謀だった。

さらに時間の秩序を司る神までやって来て、死にかけていたアイヴィスも、過去の姿に戻ることで復活。さらにその神の力をその身に宿らせることで超強化。ちなみにアノスの攻撃は時間停止やら、過去に飛ばされたりで相手に当たらない。

一方アイヴィスの攻撃は時間を超越して襲ってくる。しかし、例え遥か彼方の昔に飛ばされたとしても、停止されようとも、彼自身が扱える時間移動の魔法や、《破滅の魔眼》の効果なども駆使して避けていく。秩序という絶対を相手にして対等に渡り合う姿はさすが魔王と言うべきか。

そんな戦う姿を見て、アノスを心の底から魔王と信じることができたサーシャとミーシャ。無事に時間移動することができたようだ。そして止めは、魔王城デルゾゲードにある理滅剣、神を殺すことができる唯一の剣にて。

時の神を殺したことにより、《時神の大鎌》を入手し、アイヴィスが操られていたという情報を入手。さらにアイヴィスは死んだということにして、自由の調査を依頼することのできる信頼のおける駒を手に入れることまでできた。

ハッピーエンド

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十五歳を諦めていたサーシャに、十五歳の誕生日プレゼント。彼女が宝物庫で目にしていた指輪を、左手の薬指に。

最後に

投稿出来てよかった……本当に良かった。

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まず最初に

更新が遅れに遅れて、今さら第三話の記事というのは些か世間の潮流に乗り遅れているという感じがしないでもありません。放映時には毎度のごとくトレンドに乗り、その話題のしやすさと、ぶっ飛んだ主人公のチート性能は、あまりにぶっ飛びすぎて多くの人に受け入れられたようです。

用語・人物解説

アノス・ヴォルディゴード

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  • 魔王なのに不適合者認定された男。その実力は誰が見ても人知を越えたものであるにも関わらず、決して彼を認めようとしない辺り笑わずにはいられない。
  • 時間を操る魔法を使うことができるが、その魔法も決して万能ではない。もしも時を遡り過去を変え、現在の状況を歪めようとすれば、それ相応の対価を支払う必要がある。 
  • 魔法の実力もさることながら、状況を見て推察し、その場にあった最善手をとるだけの頭脳も持ち合わせている。アニメ化はされないだろうが、今後彼に対して頭脳戦をしかける敵も現れる。勝敗結果はご想像の通りだと思われる。
ミーシャ・ネクロン

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  • 彼女は姉であるサーシャが十五歳となったと同時に、消失することが決定づけられている。誕生日プレゼントを欲しなかったのは、その運命を受け入れているからに過ぎない。
  • 魔法で作られたという意味では、彼女が魔法人形であることに間違いはない。おそらく作った側も、事情を知っている周囲も彼女のことは魔法人形と認識しているように思われる。詳しくは第三話にて。
  • 魔眼により魔法の深淵を覗くとかいう奴で、魔法の流れや構造を知り、そこに何の魔法が使われているのかを知ることができる。相手に魔法を察知されないようにする魔法もあるが、相手の実力差があればそれも意味をなさない。
サーシャ・ネクロン

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  • 本当は可愛いサーシャの画像をサムネにするつもりだったのだが、この顔を見せられたら選ぶしかない。キャラデザやアニメーターが有能すぎる。声優の演技も最高だった。
  • 彼女が最後の事件を起こしたのは、アノスの推測通り、ミーシャに誕生日プレゼントを渡されたことがきっかけとなる。正確には彼女に覚悟を決めさせたと言うべきか。元々ずっと前から計画自体は立てていた。
  • アノスにキスしたことも彼女にとって一つの重要なことである。冒頭にてミーシャの思いを確認していることも、彼女の背中を押す大事なシーンだった。こうして考えて見ると、アニメでは必要最低限なシーンを詰め込んで無駄は省いている。つまり脚本家が有能。
アイヴィス・ネクロン

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  • 七魔皇老の一人。不死者。魔力が強大すぎて、周囲の人達は勝手に畏怖してしまう。ちなみにアノスの魔力は彼以上に強大すぎて、周りの人達に認識してもらえない。
  • この二千年もの間は魔法の研究に勤しみ、数々の魔法を生み出した。アニメでは省略されたが、ネクロン家に伝わる秘術に関して授業をするために彼は教室にやって来ている。授業中、秘術の構造的欠陥をアノスに指摘され、さらに千年間かけても気付くことのなかった改善策まで提示されてしまう。
  • 二千年前にアノスに生み出された存在であるものの、主であるアノスのことを消され、代わりにアヴォスという偽の魔王の記憶を植え付けられている。しかし、アイヴィスからはその事実確認を行うことができない(アノスがその犯人かもしれない)ため、アノスとの関係性においては中立を保つことにした。
《追憶》
  • どんな遠い過去の記憶も思い出させることができる魔法。
  • アイヴィスにこの魔法を施したが、アノスのことを思い出させることはできなかった。どうやら忘れた記憶を思い出させるだけで、消されてしまった記憶に関しては取り戻すことができないようだ。
  • 一般的……まぁ、簡単な魔法ではないだろうが、使われる魔法。
《時間操作》

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  • 起源魔法の一種。時間を逆行することができる。
  • 二千年前のアイヴィスの記憶にアクセスすることで、アノスのことを思い出させようとした。しかし失敗。理屈上では、二千年前の当時か、もしくは時間を逆行して記憶を書き換えられたということになる。
  • 《時間操作》はこの世界でアノスにしか使えない。
《条件》

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  • 連動魔法。術者が決定した条件に連動して、定められた魔法が連動して発動する。
  • サーシャは、アノスにより攻撃が加えられたことを条件として、ミーシャの周囲に張り巡らせた魔法障壁を縮小させる動きを連動させるようにした。
  • アノスの場合《蘇生》が扱えるし、目に見えた時点で彼女の傷は癒えていたため意味をなさなかった。
融合魔法
  • ネクロン家に伝わるという秘術の名称。アイヴィスはこの秘術を授業するために教室にやって来た。
  • 初級の融合魔法として、波長の異なる魔法を結合させることにより、強い魔法反応を産むことで魔力を数十倍にまで引き上げる《混合同化》という魔法を学ぶ。複雑な魔方陣を書くことになり、優秀なサーシャでも理解に一ヶ月ほどかかった。アノスの場合、理解には十秒もいらない。
  • 構造的な欠陥により、構築した魔法を持続させることが難しくなっている。千年以上もの間、アイヴィスはその改善方法を見いだすことができなかったが、アノスは十秒程度での理解で、欠陥を見つけただけでなく改善策まで提示することができた。
デルゾゲード

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  • 魔王城の名称。これ自体が巨大な立体魔方陣となっている。
  • かつてアノスが破壊神アベルニユーを地に堕として城とした。それこそがデルゾゲードである。また滅びの権能は《理滅剣》という神を殺せる剣に変えている。
  • 《蘇生》などが成功するのは、破壊神がデルゾゲードになっているからだとされている。
《不死鳥の法衣》

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  • 可愛い。
  • 神鳥フェニックスの羽毛を編んで作った法衣。
  • 身に纏ったものに不死になる炎の恩恵をもたらす。しかし相応しくないものは焼き尽くしてしまう。アノスはミーシャにそのことを説明していないが、魔眼で見ればそのことは理解できたようだ。
《蓮葉氷の指輪》

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  • 指輪の冷気によって七つの海を蓮葉氷で埋め尽くすということから、その名がついた。
  • 蓮葉氷というのは、湖などの氷が溶け始め、氷塊がぶつかりあうことで縁がめくれあがった状態のことを指す(蓮葉氷とは - コトバンク)。
  • 魔法具と所有者は惹かれ合うため、ミーシャがこの指輪を気になったというのは、魔法具に求められてるということを意味する。
王笏

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  • ダンジョンの最下層にあるとされる魔王が作った神話時代の産物。
  • 《魔王軍》の効果を押し上げることができるとされているが、ダンジョンの最下層に辿り着けたものがいないため、存在を確認できずにいた。
  • 王笏ではあるが、この時代にある魔剣よりも、はるかに強い魔力が込められている。

注目すべきポイント

二人の過去と今

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かつて魔眼の力を暴走させていたサーシャは、勝手に魔眼で破壊されないような特別な檻に入れられていた。そんな檻に入ってくることができたのが、ミーシャただ一人であった。正確には危険なので誰も入ろうとしなかったと言うべきだろうか。詳しくは第四話で語ってくれることだろう。

二人の仲は悪いように思われていたが、その実態はとても仲の良い姉妹だったのだ。冒頭にて仲良く手を取り合う二人のシーンや、ミーシャのことを悪く言う元グループメンバーの言葉に感情が揺らぐシーン、誕生日プレゼントを貰って感情が揺らぐシーンなど、仲の良さを裏付けるようなシーンがいくつも見受けられる。

第三話最後辺りで、それら仲睦まじくしていたのは、全て演技で嘘だったと語っているが、はたしてそれは本当なのだろうか。アノスはそこまで演技が上手いとは思えなかった語るが……。

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アイヴィスの授業

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七魔皇老については第一話にて解説済み。簡単に説明すると、二千年後の転生先として自らの血縁者を必要としたアノスが、この世に生み出した存在のことを指す。アノスに七魔皇老と名付けた覚えはなく、決して魔族の支配層になることをお願いしたようなこともない。

そんな超偉い七皇老の一人アイヴィスは、ネクロン家に伝わる秘術・融合魔法に関する授業をするためにやって来た。もうすでにサーシャは家庭で教えられたのに対して、ミーシャは教育を施されていないようだ。十五歳で消えることが確定しているために、教えるという労力が無駄になるから仕方ない。

また、学生達が緊張しているのは、アイヴィスの魔力が強大すぎて意思とは関係なく畏怖しているという設定がある。「だったらアノスはどうなるんだ!」という声もあるっかもしれないが、アノスの場合はアイヴィス以上に強大すぎて、感覚が麻痺して見えなくなっている。

原作ではその授業の最中、アイヴィスの教える融合魔法が抱える致命的な欠陥を指摘し、その改善策まで提示した。アイヴィス曰く「もう教えることはないぞ……」。

ダンジョン

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デルゾゲードの地下には巨大な地下迷宮が作られている。真野のが放たれた迷宮に潜り、隠されているという宝物を見つけてくるという内容の授業だ。見つけた宝物の価値に従って、グループの点数が決められる。そんな宝物の中でも、最下層にあるとされる王笏は問答無用で満点になるのだという。

迷宮には複雑な魔法が張り巡らされていることで、アノスですら《転移》を使うことはできない唯一の場所となっている。そしてその魔法を解除することに成功したとしても、この迷宮が爆発してなくなってしまうような仕組みを組んでいるという徹底ぶり。

そんな最強の迷宮の制作者は魔王自身だ。最強である自身ですら、ズルはできないようにすることで、破られかねないセキュリティホールを埋めたということだろう。今後、魔王より強い魔族が現れでもしない限り、破られることはない。

そして事実、迷宮にある隠し通路はこれまで誰にも見つかっていないようだ。まぁ、まさか物理的に壊すことでしか開けないのは、扉とは呼ばないのだから見つからなくとも仕方がない。それは扉ではなく壁である。

流石に、毎回開く度に魔法で壁を造り直すのは、面倒だと考えているようではあるが。セキュリティのためなら、その程度の手間は惜しまないのが我らのアノス様である。

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ダンジョン 最下層

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物理的なセキュリティを突破して、辿り付いた最下層。そこには言われていた通り王笏があった。その場所には、これまた物理的に隠された宝物庫もあり、そこには貴重な魔法具の数々が置かれていた。アノスは決して安くはない宝物の中から、友人であるミーシャが姉に贈るプレゼントを一つ、選んで良いのだという。太っ腹すぎる。上司にしたい。

ミーシャが選んだのは《不死鳥の法衣》。効果については文章にて、用語・人物解説の方に記載している。滅茶苦茶強い。今後の活躍に期待しておこう。

また魔法具は使用者を選ぶと言われ、ミーシャが《蓮葉氷の指輪》に興味を持ったのはただの偶然ではなく、どうやら指輪がミーシャを選んだということであるらしい。

誕生日プレゼント

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宝物庫で選んだ《不死鳥の法衣》をプレゼントするミーシャ。十五歳の誕生日プレゼントとしてサーシャがミーシャに何も用意していないということに、違和感を覚える方は少なからずいたのではないだろうか。今後の展開と、彼女が考えていることを踏まえると、そのことにも納得がいく。

また受け取っている最中、サーシャの魔眼が発動している。彼女は魔眼を完全に制御できている訳ではなく、感情が大きく揺さぶられると自動で発動してしまうことがある。つまりはそれほどこのプレゼントが感情を揺さぶっているということを意味する。その感情の揺らぎは、喜びによるものか、はたまた別の感情かは定かではない。

傷害事件

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着替えるというサーシャのために宝物庫の中に入ったアノス。あまりに時間がかかりすぎていることに違和感を覚え外に出ると、そこにはナイフで刺されたミーシャと、頬を血で汚したサーシャがいた。「全て演技だった」「キスをすればころっと騙される」と彼女は自身の行動を説明し、目的は「王笏を得ることによる満点評価」「王笏を手に入れること」「妹が昔からうざかった」などと色々と聞いてもいないのに説明してくれる。

彼女のそんな説明にはあまりにも突っ込み所が多すぎる。ます殺すというのであれば、《破滅の魔眼》を使ってバラバラにでもするべきであった。ナイフで刺された程度ならばアノスにならば《治癒》が可能であることは容易に想像できたはずだ(まぁ、見ただけで治せるのは予想外だろうが)。

サーシャがアノスにキスをしたことは、あまりに唐突すぎて驚かれた方も多いことだろう。というかキスがきっかけでアノスが態度を変えたことがあっただろうか……? 変わったと思っているのだろうか。まぁ、この辺り理由や背景については第三話に説明を譲りたい。

王笏関連で語ったサーシャの理由は「満点評価」にサーシャが固執することが描かれていないため違和感しかないこと、手に入れた宝物はグループのリーダーが所有権を得るということ、などからはっきりと否定できる。

ミーシャに向けるサーシャの感情に関しては、外から見ると良く分からない。だが二人の通ってきた過去や、感情の揺れ動くポイントを鑑みてみると、どうしても嫌っているとは思えない。

つまり、サーシャは本当の目的を隠して行動している。

アノス VS サーシャ

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サーシャは本気で《破滅の魔眼》の力をアノスに向けていたし、《条件》の魔法により自身を傷つけられることがないように対策も立てている。ミーシャに対する暴言の数々は、感情を高ぶらせることもなく冷静に告げている。

それに対してアノスは《破滅の魔眼》の力を無効化し、ミーシャが傷ついているのを見た瞬間に治癒させ、状況を見て治したことを悟られないように幻覚を使っている。さらにミーシャが冷静であることを悟り、演技であることを見抜いた。魔王様にとってはこの程度は容易い。

それら全ての真相は第三話で明かされる……ことを期待しておこう。

最後に

恵まれたアニメ化だなぁ……と思います。キャラデザ好き。十二話の記事が上がるのは、一体いつのことになるか分かりませんが、頑張って書いていきますね。

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かなり更新が遅れてしまいました。めちゃくちゃ豊作ですね。

 

 

安達としまむら

公式サイト:TVアニメ「安達としまむら」公式サイト|TBSテレビ

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「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」や「青春男と電波女」といったように、かなり特殊な文体と、一癖も二癖もあるキャラクターに定評のある入間人間氏。彼による百合ラノベがアニメ化。

体育館の2階で偶然であったサボり仲間の二人が、ただの友達関係から徐々に変化していく過程を描いている。さて、どのようにアニメ化されるだろうか……。

第一巻感想はこちら:安達としまむら

作者リストはこちら:入間人間作品まとめ

 

神達に拾われた男

公式サイト:TVアニメ『神達に拾われた男』公式サイト

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解説記事:第一話第二話第三話第四話第五話第六話第七話第八話第九話第十話第十一話第十二話

就寝中のくしゃみにより死んだ男が、転生した先で神に拾われ、手厚い保護を受けながら生活していく「小説家になろう」作品。アニメの公式HPであらすじを記載しているが、ざっくりし過ぎていて何も分からなかったので、Wikipediaを覗いたのだが、そちらにもあまり記載がなかった。

とりあえず「スライムを研究する」という文言が目立ち、一番作品を特徴付けている観点であるように思われる。描き方次第ではいくらでも面白くなりそう。

第一巻感想はこちら:神達に拾われた男1

作者リストはこちら:Roy作品まとめ

 

キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦

公式サイト:TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」公式サイト

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「キミ戦」という略称で親しまれるライトノベル。高度に科学が発達した国で最高戦力として選ばれた男と、魔法の国の第二王女にして最強と呼ばれる女が戦場で出会い、戦いを通して互いを認め合い、心引かれていく。

その戦いの行く末は、平和な世界か、はたまた世界の終幕か。壮大なコンセプトをどのようにアニメの限られた尺で収めていくのか、そこがポイントになっていくように感じる。

第一巻感想はこちら:キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦

作者リストはこちら:細音啓作品まとめ

 

くまクマ熊ベアー

公式サイト:TVアニメ「くまクマ熊ベアー」公式サイト

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株でボロ儲けしてからというもの、学校に行く必要性も感じないので引きこもりゲーマーとなったユナ。いつも通りVRMMOをやっていると、クマ装備を渡されて別世界へと飛ばされてしまう。その渡されたクマ装備というのが、かなりチートなのであった。

可愛らしい外観で、強大とされる敵をバッタバッタと薙ぎ倒していく爽快感と、「小説家になろう」らしいストレスフリーさが魅力である。

第一巻感想はこちら:くまクマ熊ベアー

 

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかlll

公式サイト:アニメ「ダンまち」シリーズ公式サイト

公式Twitter:ダンまちシリーズ アニメ公式@3期 10月放送・配信開始予定 (@danmachi_anime) | Twitter

ずっと前からブログ主が読む読む詐欺をし続けているシリーズの一つ。いい加減読むべきかもしれない。友人曰く、「神話が好きならもっと楽しめると思う」らしい。また、「設定が鬼畜」だとも言っていた。

 

魔女の旅々

公式サイト:TVアニメ『魔女の旅々』公式サイト

公式Twitter:「魔女の旅々」公式 (@majotabi_PR) | Twitter

略し方を調べたら、「またび」とか「たびたび」とか色々出てきたので、結局良く分からなかった。アニメ化により何が略称として世間に馴染んでいくことになるのか、少し楽しみにしている。

複数のエピソードをいくつもやっていくような形式の作品であるらしく(それぞれ繋がりはあるのでキノの旅と同等に語ることはできないが)、どのエピソードをやるのかをファンは楽しみにしている様子。

第一巻感想はこちら:魔女の旅々

作者リストはこちら:白石定規作品まとめ

 

魔法科高校の劣等生 来訪者編

公式サイト:魔法科高校の劣等生 来訪者編

公式Twitter:魔法科高校の劣等生 公式 (@mahouka_anime) | Twitter

完結おめでとうございます。そして新シリーズが始まっていきました。原作を読んで良く分からなかったところがアニメだと分かりやすくなっていたりと、アニメ制作陣にはかなり恵まれた作品となっています。

第一巻感想はこちら:魔法科高校の劣等生1

 

配信サイト

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Hulu

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ライブストリーミング形式のインターネットテレビ。

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動画や生放送の画面にコメントが流れることが特徴、日本最大級の動画サービス。

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