※ネタバレをしないように書いています。
コスプレ・スクールライフ
情報
作者:福田晋一
試し読み:その着せ替え人形は恋をする 11巻
ざっくりあらすじ
『棺』合わせに来てくれることになったジュジュ様に、サプライズとしてブラックロベリアのコスをしてもらうことに。『棺』合わせの準備も順調に進んでいる。
感想などなど
告白して失敗する妄想をして落ち込んでガチ泣きする乙女・海夢、可愛い。
それはさておき、第十巻はジュジュ様がブラックロベリアのコスプレをしよう! というところで終わった。そもそもブラックロベリアのコスプレは、第三巻から第四巻にかけて海夢がしていた『フラワープリンセス烈‼』という女児向けアニメのキャラクターである。
ジュジュ様の烈!!愛は、これまで何度か語られている。しかし彼女はブラックロベリアのコスプレだけはしてこようとしなかった。その理由が第十巻では語られている。
私の身長じゃイメージを壊すもの
自分がコスプレをするにしても作品のイメージを壊してしまうことだけはしないようにしている。思い出すのは、ジュジュ様が海夢の語る作品への深い愛を聞いてから心を開いてくれたことだ。
彼女は自分を可愛く見せるためだけの作品愛のないコスプレを何よりも嫌う。だからこそ自分では身長が足りないブラックロベリアのコスプレは、プライドにかけて出来なかったのだ。
そんな彼女のためにサプライズでブラックロベリアの衣装を用意した心寿達。サプライズとは嬉しいものと相場が決まっているが、ジュジュ様の表情はとても冷たい。
私は「烈‼」が好きでブラックロベリアが好きで だからこそ諦めたんです 絶対にコスしません
そんな彼女の悩みを一つずつ解決して、ジュジュ様の納得できるブラックロベリアのコスプレから第十一巻から始まっていく。良すぎて死ぬ……寿命が延びる……この世に感謝……。
納得のブラックロベリアコスプレを終えた後、ジュジュ様は静かに語り始める。
私 コスプレを辞めるつもりでした
ジュジュ様はとても賢い。だからこそコスプレを楽しみつつ、これから先、大人になってからのことを想像した。そして、続けたくてもいずれ辞めないといけないと考えていたのだ。
自分も思い当たることがたくさんある。例えば、このブログのこととか。
コスプレは大人になったらできなくなる、そう考えてしまうのも無理はない。しかし、この第十一巻まで『その着せ替え人形は恋をする』を読んだ方ならば、大人になってもコスプレはできるということは分かって貰えるだろう。
大人になるということは、自分の好きを諦める理由になるべきではない。むしろ大人になると自由に使えるお金が増える。自分がすることへの責任感が増すことと同時に、自由も増すのだ。このブログが七年も続いているように。
社畜兼愉快なオタクの大人達がたくさんでてくる本作であるが、その大人達は多くの人達を救ってくれているのである。
人生 大人でいる時間の方が遙かに長いのに 楽しむ事辞めるなんて勿体ねーじゃんよ~
上記台詞に激しく同意したい。ラノベもアニメも漫画も、きっとずっと読み続けると思う。
後半はいよいよ『棺』コス合わせの本番である。
『棺』はホラーゲームである。作品の説明を見る限り、シスター同士の共同生活を過ごしている中、一人ずつ殺されていくが実はその犯人は自分だったという叙述トリックを駆使したアドベンチャーゲームのようだ。
一人ずつ死んでいった人達が食卓に並ぶという衝撃的シーンを、コスプレによって現実世界に再現して撮影する。血がしたたるケーキ、目玉や耳が具材の濃厚血スープ……五条君が作ったのだから、そのクオリティは相当なものである。
漫画という媒体を通じてだから読めているが、これが実写で目の前にあると考えると、きっと自分の血の気も引くと思う。『棺』のシーンを再現した写真ではあるが、その写真達の合間に、ものすごい笑顔なキャラクターの写真が挟まってくるのが数少ない癒やしである。
そんな『棺』コス合わせの後に、アキラさん衝撃的事実が明かされる。
衝撃的事実の内容は一応ネタバレなので明かさないでおくが、とりあえずアニメで描かれることだけ楽しみにしておく。
……とりあえず、なんやかんやで次回からは冬コミに向けて頑張るようになるらしい。造形を作ることの楽しさに目覚めた五条君が、どんなコスプレ衣装を作ってくるのか。今から楽しみで仕方ない。
楽しい第十一巻であった。