工大生のメモ帳

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【漫画】その着せ替え人形は恋をする2 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

コスプレ・スクールライフ

情報

作者:福田晋一

試し読み:その着せ替え人形は恋をする 2巻

ざっくりあらすじ

コスプレ衣装の製作を依頼された五条若菜だったが、その期日はたったの二週間⁈ 頼ってくれた喜多川海夢の笑顔のために、コスプレ衣装制作を進めるが……

感想などなど

好きな作品を紹介しても読んでくれる人は少ない。自分の場合、紹介してもらった作品は読んで感想を言うようにしている。おかげさまで面白い作品を紹介してくれる友人は多い。これが需要と供給というのかもしれないと、密かに思っている。

ただ自分の好きな作品を紹介しても、読んでくれる人はなかなか少ない。自分の好きが相手の好きになるとは限らないし、好きの押しつけは行き過ぎると迷惑になることは分かっている。それでも好きを語りたい欲求がたまり過ぎて、こんなブログを書いているのだが。

そんな自分の好きが相手に伝わって、読んでくれる人などいたらとても嬉しい。

喜多川海夢も、自分が好きな美少女ゲーム「聖♡ヌルヌル女学園お嬢様は恥辱倶楽部ハレンチミラクルライフ2」を語りまくった第一巻。ブログ主もそこそこに美少女ゲームを嗜む方だと思う。工大生時代、バイト先の先輩にもらった「クリザイア」シリーズにはお世話になった(人生初の美少女ゲームがこれで良かったと思っている。ありがとう先輩)。

ただし愛ある陵辱系の良さを理解できる領域には到達できていない。彼女のオタクとしての練度の高さはかなりのものである。そんな彼女と同程度の練度にまで、徐々に押し上げられていくことになる五条君の成長物語を見ていこう。

 

第二巻はいきなり修羅場から始まっていく。

まず期日が二週間しかないという事実が発覚する。服を作った経験はないが、学校に通いながら二週間で作れるものではないということは分かる。しかも五条君は人が着る服を作った経験はない。これから試行錯誤、手探りで作っていかなければならないというのに、これは鬼畜の所業と言わざるを得ない。

さらに孫がレディースのストッキングを買っていることにショックを受け、腰を抜かしたおじいちゃんが病院に搬送され、しばらくの間、従姉妹の家で生活することに。その見舞いなどで時間がとられることになる。

しかも中間テストが来週にまで迫っており、勉強もしないといけない。さらに雛人形の工房見学をしたいという依頼が舞い込み、ただでさえ少ない時間が削られていく。どんどんと追い詰められていく姿を見ていると、本当につらくなってくる。

しかし、喜多川さんの笑顔のために歯を食いしばって制作を進める姿は職人だ。やっぱり何かを極めようとする者は男から見てもかっこいい。

彼をそんな職人たらしめているのは、「綺麗」に対する特別な価値観ではないだろうと思う。

子供の頃に見た雛人形の綺麗さに一目惚れして、それ以来ずっと誰かを一目惚れさせるような「綺麗」な雛人形を作るために修行している。「綺麗」はそう簡単に口にするものではなく、本当の意味で心が揺さぶられた時にしか言わない。

その思いの強さが、これまでも、これからも、雛人形の頭師なりたいという強い執念を生む原動力なのだろう。だからこそ最高の乳袋の衣装を作れるんやな……良さを理解していないブログ主も、リアルで見たら分かるのかもしれない。

良き作品であった。

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