工大生のメモ帳

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乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…5 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

破滅フラグは終わってない……

情報

作者:山口悟

イラスト:ひだかなみ

ざっくりあらすじ

ジオルド王子との婚約を狙う令嬢が現れるライバル登場編や、ニコルのお見合い編や、カタリナ達の日常にスポットを当てた短編集

感想などなど

今回は長編ではなく短編集、字数的には短編よりも短い掌編のような感じになっている。『キノの旅』などは全ての短編に対して感想を書いていたりするが、本作は数の多さと、内容があまり語るほどの濃さがないので、適当にピックアップして書いていこうと思う。

まずはジオルド王子との婚約を狙う令嬢が現れる『ライバル現る』から語りたい。

……という前にまずは少し想像力を働かせてみて欲しい。カタリナを国外追放させようと企む輩が現れたら、ジオルド王子はどのようなことをするか? ……はい、きっとその想像通りの物語である。腹黒王子が腹黒たる所以は、自分の敵と認定した相手に対しては情けも容赦もないからであるということを、これまで読んできた方ならば分かっていることだろう。

ネタバレをしてしまうと(厳密には違うが、まぁいい)、ジオルド王子は相手貴族を地方に飛ばしていた。王子と婚約を結んでいてもおかしくなかったはずの貴族が、あっさりと没落していく様というものは、盛者必衰の理を感じさせる。

しかし読者はジオルドがカタリナには甘く、カタリナは犯罪を犯罪と認識できない鈍感さを兼ね備え、驚く程に甘々であるということも知っているはずだ。その情報も踏まえて想像していくと……ふむ、きっとあなたが想像した通りの展開が待っている。

「はめふら」における王道。予定調和の物語。あぁ、楽しい。

 

さて次はニコルの見合い話に。カタリナは登場しないが、ニコルがカタリナのことを滅茶苦茶好きであるということが分かるエピソードである。

あらすじは、宰相の息子であるニコルは、早い内に婚約者を見つけるべくお見合いへと足を運ぶが、そこで出会う女性の全てをカタリナと比較してしまいダメダメだったという内容……もうカタリナに対する溢れんばかりの愛が感じられる。

そんな兄の思いに気付いているであろう妹のソフィア。そして語られる衝撃の事実。「血は争えないんだなぁ」ということと、ソフィアが可愛いということが改めて分かるエピソードだった。

 

ニコルの他にもマリアやメアリ、ソフィア達にも焦点が当てられ、「彼女達もカタリナと同様にモテる」ということが語られたり、カタリナにお菓子を作ってくれていたメイド長や、庭師にまでエピソードが用意されている。

良くもまぁ、カタリナは勝手に人を救っていくものだ。そして救われた人々は、カタリナの影響を多かれ少なかれ受けており、また人を救ったり、無意識に人の心を手玉にとったりしている。

ブログ主もマリアのお菓子を食べたいし、ソフィアと物語について語りたいし、メアリに蔑んだ目で見られてみたい。

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