工大生のメモ帳

読書感想その他もろもろ

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…6 感想

【前:第五巻】【第一巻】【次:第七巻
作品リスト

※ネタバレをしないように書いています。

破滅フラグは終わってない……

情報

作者:山口悟

イラスト:ひだかなみ

ざっくりあらすじ

学園を卒業し、魔法省に入ることにしたカタリナ。入社を前にして夢に前世のあっちゃんが続編『FORTUNE LOVERⅡ』をプレイしている夢を見る。前作でカタリナは国外追放されているため、破滅フラグには遭遇しないと思っていたが……。

感想などなど

ゲーム本編を友情エンドでクリアしたカタリナ。こうして破滅フラグとはおさらば、みんなとの平和で朗らかな日常が、これからも続いていくんだな……という予感は、あっちゃん登場の夢により砕かれていく。

どうやら『FORTUNE LOVER』はかなり売れたらしく、続編のⅡが発売されたらしい。自分が好きだったゲームの続編が出るというのは嬉しいものだ。カタリナも夢の中の話と言えど喜ぶ。なにせカタリナは国外追放されているため、今後破滅フラグに怯える必要がない……と思っていた。

残念だが、カタリナは制作陣にかなり愛されていたらしい。続編でも悪役として登場する。しかも前作よりもかなり残虐な破滅が待ち受けているということが判明していく。ネタバレという程のことでもないので説明するが、どうやら追放された国外からマリアへの復讐のために戻って来て、悪事を働くというのだ。

そしてカタリナが迎える結末は処刑……カタリナはそんな自分の運命に恐れおののくことになる。

第一巻から破滅フラグはエンジン全開。一方カタリナはいつも通りであり、上記の夢を見たということも、いつの間にか忘れていたくらいである。

 

読者としてはカタリナが追い詰められる(?)展開というのは大歓迎である。これからカタリナと仲間達のイチャイチャを見続けるというのも悪くないかもしれないが、あともう少しでブログ主の感想を書く手が止まりそうだった。

学園物とは打って変わった魔法省という舞台にも、個人的にはあまり魅力を感じられなかった。カタリナが仕事に専念するという姿は全く想像できなかったし、これまでの環境や登場人物達が変わってしまうことによる弊害を危惧していたのだ。

しかし、そんな心配は杞憂であった。登場人物達は変わりないし(メアリは無理矢理魔法省に入り、マリアは元々魔法省志望で、ソラは魔法省に強制加入、ジオルドは社会見学で顔を出す、アランも同様)、カタリナの正確故に仕事をしているはずなのに仕事をしている感がない。というか上司達がオカマだったり、極度の方向音痴だったり、仕事馬鹿だったりするのでノリは学園の頃よりもギャグよりになっている。

何というか、これまでと変わらないノリで安心した。

 

Ⅱでは新たな攻略対象が登場する。当然だが、彼と関わるということは破滅フラグと直結しているということは、これまでと変わりない。

第六巻を通して破滅フラグを解消することになる相手の名はデューイ・パーシー。なんと年下の少年である。そういえば前作には後輩キャラがいなかった。需要に応えたのかもしれない。

彼は魔法を使えないが、厳しい厳しい試験に合格。しかも最年少という若き天才であった。その才能に嫉妬した同期から虐めを受け、それを同郷だったマリアが助ける……これがゲームにおけるあらすじであり、それを妨害するのがカタリナの役目である。

しかし実際のところ、カタリナはマリアを虐めるつもりはないし、デューイに対しても仲良くしておいて破滅フラグを回避したいと考える。残念だがそう簡単にはいかないのが、破滅フラグによる強制力とでも言うのだろうか。

デューイは貧乏な家庭で育ち、その生活から早く脱却するために血のにじむような努力を重ねて試験に若くして合格を果たした。一方カタリナと言えば、何となく結婚から逃げたいという理由で魔法省に入った。いわば裏口入社みたいなものである。それに対する嫉妬心や、努力してきた自分のことを否定されたように感じたデューイは、カタリナを敵視するようになるのだ。

さて、カタリナはどのように彼を攻略するのか。ある種の王道展開が続く、今回もRTAばりのテクニックを御賞味あれ。

【前:第五巻】【第一巻】【次:第七巻
作品リスト