まず最初に
驚きました。これまで第二巻の内容をやっていて、次は第三巻の内容かなと思っていたら第五巻の内容に飛んだのですから。第三、四巻の内容はどこへ消えたのでしょうか。個人的にアニメ映えするだろうなぁ、と楽しみにしていた第三巻ががが……。
しかし、今回の内容は超重要です。なにせクーファの過去に密接に関係があるのですから。その辺りを踏まえつつ、伏線などが後々分かりやすいようにまとめていこうと思います。
用語・人物解説
クーファ=ヴァンピール
- ロゼッティに頼まれ、彼女の彼氏役を担うこととなった。原作では互いに『ハニー』『ダーリン』と呼び合って、下手なラブコメみたいなことをしていた。
- アニメでは『クー』と呼ばれていた。コカコーラ社の清涼飲料水に書かれているキャラクターではない。
- 上司に何か任務を言い渡されているようであるが……果たして。
メリダ=アンジェル
- 第三、四巻の事件を経てクーファとの仲を深めたと思ったら、クーファとロゼッティが婚約することになってしまった。
- 侍としてのステータスはまだまだ低く、(ステータス的には)エリーゼには全くもって歯が立たない状況。エリーゼは上位位階だし、マナを発現させたのも遅かったので仕方がない。
- 毎朝、クーファの殺気で起こされている。
ロゼッティ=プリケット
- プロサム=プリケット侯爵の娘。正確にはプリケット侯爵に拾われた孤児。拾われるより以前の記憶はなく、漠然と兄がいたらしいことは覚えているようだ。
- クーファとは同棲していて、日に百回以上キスをしている……という設定になっている。
- 父(彼女はパパと呼ぶ)には『騎士を辞めて街に戻ってくる(実際は勝手に婚約者を用意していた)』ように言われいてるが、彼氏がいることにして断っていた。嘘をついた理由は、『まだ遊び足りないから』と本人は語っている。
マダム・スターチィ
- 聖フリーデスウィーデ女学院理事会の一人。娘の入学に際してやって来た。
- 聖騎士のマナを発現させ大活躍するエリーゼの大ファン。彼女が当主についた暁には、当家をよしなにして欲しいらしい。
- しかしながら、彼女の娘はメリダの大ファン。メリダに対して元気よく挨拶する娘を不思議そうに見つめ、「挨拶する相手を間違えてますよ」と嗜めていた。
ブロサム=プリケット
- マダム達には大人気の《一代侯爵》。つまり、代々の血筋による侯爵家ではなく、特別に一代だけ侯爵を名乗ることを許された。巷では賢人と呼ばれている。
- 夜界にほど近い地底都市《シャンガルタ》を大きく発展させた偉人。その功績を称えられ、《一代侯爵》を名乗ることを許されている。
- 妻を亡くし、今は独り身。多くの孤児を引き取り養っている。
ラクラ=マディア(=(ブラック=マディア))
- ラクラ=マディアとして女学院の教師として潜入している。一応、クーファ側の陣営として良いだろう。積極的にとはいかないが、何だかんだで助けてくれる。
- その戦闘能力の高さは学生達からの評価も高い。冷たくあしらっているつもりかもしれないが、面倒見も悪くない。すっかり丸くなってしまった。
- 忘れられがちだが、変装の名人である。そして、あらゆるマナ(ただし上位位階を除く)を模倣して操ることができる。
ティーチカ=スターチィ
- マダム・スターチィの娘であり、第一の被害者。マナの位階は《神官》で、後方支援を担う。つまり戦闘能力は低い(というか入学したての一年生である)。
- 死亡した訳ではなく、何かが盗まれたという訳でもない。ただ気を失っただけ。
- 態度の悪かった母親のことをメリダの家庭教師であるクーファに謝りたくて、クーファを探して一人でいるときに攻撃された。
シャンガルタ
- 周囲の磁場が集まってくる中心地の穴に作られた地底都市。いつから存在する都市なのかは不明。
- 磁場が集まってくることにより、都市のある穴の周囲にはオーロラが形成されてている。また、同じく磁場の影響により落雷が止めどなく地面に降り注ぐ。対策の施された(当たらないように避雷針が設置されている)鉄道でなければ、都市の外へ移動することも、逆に中に入ることも困難となっている。
- 元々は草木の一本も生えない不毛の土地だったが、プリケット侯爵の活躍により上の画像のように豊かになった。
ミステリー・スポット
- 磁場が集中的に集まることにより、場所によって磁場が奇妙にねじ曲がった場所が存在し、その中には危険な箇所があるため入れないように立ち入り禁止区域としている。
- メリダがプリケット侯爵に注意されたミステリースポットは、『岩の中に水が流れている』というものだとプリケット侯爵は説明している。何が危険なのかは良く分からない。
- メリダとクーファが訪れたような危険ではないミステリースポットも存在する。また、見つかっていないようなミステリースポットもあるだろうとされている。
注目すべきポイント
クーファの過去
クーファが親父と呼んでいる上司と、少年だったクーファとの出会いが冒頭で描かれている。燃える町並みを背景に、なにやら気を失っている少女を抱えているが、一体どのような状況なのだろうか。そして、この少女はどうなってしまったのだろうか。
この出会いに関しては、第一~四巻内で断片的に少しずつ描かれている。少女に関する言及はこれまでなかったが、五巻で言及されている。
また、クーファとメリダの通学途中に薬を手渡して来た男も、この上司であるだろう。
ロゼッティのお願い
父親からの追求から逃れるためにクーファと付き合っていることにして欲しいとお願いしたロゼッティ。本家と分家、それぞれの家庭教師という関係上、あまり仲良くするということは好ましくないのだが、彼女のお願いを受け入れることにしたクーファ。
となるとカップルとして振る舞うために演技しなければならない。腕を組み、相手を愛称で呼び合い、常に一緒に行動を共にする――メリダとしては黙ってみていられないらしい。エリーゼとしてはどうでもいい。
こうして、女子校の中、公衆の面前で二人の女性が一人の男を取り合う絵面が完成する。その状況を見ていられないらしく、生徒会長(アニメではカット。シェンファの卒業後、新しい生徒会長が任命された)やマダム・スターチィに注意されることになる。また、第一の被害者である女の子とも、この場面で出会っているはずだった。彼女に関する説明は『用語・人物解説』を参照。
ロゼッティの父登場
ロゼッティの父が登場し、ロゼッティの彼氏(という設定)であるクーファと顔合わせすることとなる。ここで、クーファがもう既に死んだはずの男にそっくりであるという情報が飛び出してくる。その男に関連する情報をまとめておこう。
- 七、八年前の話
クーファが十七、八なので、クーファが十歳頃に死んだ人の話のようです。
- 集団惨殺事件が発生
ロゼッティは覚えていないようですが、原作では「ロゼッティが無傷で良かった」と言及されているので、事件が起きたすぐ側に彼女がいたということは間違いないようです。
- 十歳の少年が首謀者
その犯人は既に死んでおり、その死体とクーファがそっくりだったらしい。
……ふぅーん。
第一の被害者
この辺りの流れは原作と少しばかり異なるので、アニメを基準として時系列順に説明していこう。
- 体調が悪いということで一人抜けるクーファ
実地研修に関する説明も含めて開かれる集会を前に、体調が悪いということで一人抜け出したクーファ。つまり、この後再び登場するまでの間、彼のアリバイを証明する者は誰一人としていないということを意味する。
- クーファの心配をして集会を抜け出すメリダ
死人と顔が似ていると言われたり、メリダを馬鹿にするついでに馬鹿にされたりしたことで、クーファは気を悪くし、体調を崩してしまったのではと考えたメリダは、クーファのために側にいてあげようと考え集会を抜け出す。つまり容疑者――とまではいかずともクーファの手助けをしたのではと思われてしまう。
- ラクラ先生と会う
クーファの元へと向かうメリダはラクラ先生と会う。集会中ではないか、と注意を受けている最中、謎の声がメリダの耳に届く。しかし、ラクラ先生には聞こえていないらしい。八重歯を見る限り、吸血鬼に見えなくもない。
- 被害者を発見
ラクラ先生と話している時に、悲鳴を聞きつけたメリダ。駆けつけてみると気を失っている女性を発見。決して死んでいるという訳ではなく、何か物を盗まれたということもない。ちなみに、原作における第一発見者はマダム・ティーチカである。
- マナを追跡する薬により犯人のマナを特定
部屋に残されたマナの特徴を検出してくれる薬により、犯人は青のマナを持つ成人間近の男性だと分かった。つまり、クーファが疑われた。
そんな彼を庇ったのは学院長と王爵の一人であった。この辺り、シリーズを追っかけていると嬉しいシーンなのだが、王爵の一人は登場すらしていないのだから仕方がない。
……ちなみに薬だけでは犯人の性別や年齢が分からないので、全てプリケット侯爵の嘘だったりする。
研修スタート
シャンガルタに関する説明は『用語・人物解説』に譲ろう。ここでは、広場に行われた公開処刑に言及しておこう。といっても、現時点で説明できることは限られている。
まず処刑された男は、シャンガルタで流行する謎の奇病にかかっていた。その奇病にかかると意思に反して殺戮を行うようになる。病気が進行しすぎると治療は不可能となり、被害者を増やさないためには殺すしかなくなってしまう。公開処刑ではなく救済としたのは、これが原因である。
さて、問題は『原因が分からない』という点と『女学院の生徒は感染(と言っていいのか)しないのか』という点だろうか。シャンガルタでしか流行っていないということは何か磁場が関わっているのではと考えられているが、結論にまでは至っていないようだ。となると予防のしようがない。賢人であるプリケット侯爵が感染するという可能性も否定できない。
実家へ
プリケット侯爵は親のいない孤児を引き取って養っているようだ。何もなかったシャンガルタを大きく発展させただけではなく、末端の子供達まで救おうとするとは、何とできた男だろう。侯爵の名を与えられるだけはある。
ちなみに侯爵の名を授けたのは王爵の人間である。アニメでは一切登場していないが、原作シリーズにおいてはかなり重要な存在であるため、原作を読み進める人は頭に入れておいた方がいい情報だと言えよう。
そうしていちゃいちゃしているとメリダ様が嫉妬して、ソックスを履かせることで女性として意識させようとする。変態さんやなぁ。
デート
メリダ様のご機嫌を取るために訪れたのはミステリースポット。磁力の乱れにより擬似的に無重力空間ができあがっている場所だった。
ミステリースポットはこのように楽しめる場所もあるが、大変に危険な場所もある。肝に銘じておこう。
最後に
もう冬アニメが始まってしまうことに焦りを感じながら、この記事を書いております。とりあえず『アサシンズプライド』に関しては最終話まで書き上げるつもりなので少々の間だけでもお待ち下さい。
原作の感想記事も早い内に投稿したいと思いますので、こちらもお待ち下さい。
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