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【アニメ】「ブギーポップは笑わない」第十一話【感想・解説】

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2019年冬アニメリスト

 

まず最初に

「夜明けのブギーポップ」の第二話では、事件の黒幕であり、今回の ”世界の敵” である来生真希子先生視点の物語となっています。

彼女の持つ ”意思” は一体どのような ”方向性” を持って、 ”世界の危機” となっていくのか?

また、彼女の能力とは何なのか?

物語で一貫して描かれているのが、恐怖という感情です。来生真希子の哲学と言い換えても良いかも知れません。

そういった点を考えながらアニメの感想・解説を行っていきます。

用語・人物解説

来生 真希子

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会
  • 霧間凪の病室で見つけたアンプル(=進化薬)を自身に投与した狂人。
  • 能力は ”人の弱点が見える” というもの。物語の後半では人だけでなく、会社や団体の弱点が見えるようになっている。
  • 人が恐怖した際に体内で生成される分泌物を摂取することが快楽となっている。
霧間 凪

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会
  • 進化薬を投与され、進化は止まった。スケアクロウさんの行いは無駄ではなかったようだ。
  • 彼女は、退院後、次年度まで休学という扱いになっている。半年以上入院していたことによる処置だ。
  • スケアクロウを探し、黒田探偵事務所までは辿り付いた。その後、霧間誠一の著作物を管理する倉庫として使っている。
宮下 藤花

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会
  • 母親はこの件以降、精神を少しばかり病んでしまう。娘が二重人格、夫との不仲、おじさん(父方か母方かは原作を読んで探したが分からなかった)の死去など色々重なったからだろう。
  • この時点でブギーポップは夜の街に繰り出し、独自に事件を捜査していたらしい。
  • 声優が凄すぎる。
末真 和子

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会
  • 彼女に関して色々書ける! と意気込んだものの、意外と書くことはない。
  • 今回も、標的にされていながら、気付いたら事件が解決しているラッキーガール。
  • アニメで描かれたシーンは丁度、フラれた女の子を諭しているようだ。
進化薬

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会
  • 人(人以外の動物でも可)の進化を促進させる薬。脅威の身体能力・回復能力・特殊能力など人知を越えた存在となることができる。
  • この薬によって進化した人間は、統和機構で言うところのMPLS能力者に当たる。
  • 人から合成人間を生み出す薬(=合成促進材)も存在する。合成人間とMPLS能力者は全く違う存在だと言える。

注目すべきポイント

来生真希子について

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

来生真希子について。……。

来生真希子は精神科の医師であり、OP後の冒頭のようにカウンセリングを行っていた。かなり事務的、かつ効率を追求したカウンセリングを行うようで、評判はかなり良い。カウンセリング中には音楽を流していることを覚えておこう。

霧間凪が入院している際には、彼女のカウンセリングも担当していたようだ。アニメ第十話では霧間凪のことを呼ぶ来生先生が(声だけ)登場している。

来生真希子と霧間凪の会話

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

病気が完治した霧間凪と会話する来生真希子。……。

この一連の会話は物語において重要な意味を持つ。見ていれば自然と分かることだろうとは思うが、ここで簡単に二つの要点として、まとめておこう。

  • 一つ目「霧間凪は ”薬” を投与されたことに気がついていない」

来生真希子は「何故あなた(の病気)がどうやって治ったのか分からない」と凪に告げる。実際は ”薬” が原因だと確信しているので、これは嘘だ。あくまで凪が薬のことを認識しているのかの確認だと思われる。

そんな来生の疑問に対して、「ある人(=スケアクロウ)に会って、それから心が軽くなった」「実はそう(心理的要因)だったんじゃないか」などと言っている。つまり、彼女は薬に関しては認知していない。

  • 二つ目「来生真希子の哲学に関する話」

凪は「何故医者になろうと思ったのか?」来生に尋ねる。そこから始まる彼女の哲学は、覚えておくと色々と気付かされることも多いはずだ。

どうやら来生にとって ”恐怖” という感情は特別な意味を持っているらしい。

何故、恐怖なんてあるのだろう?

その意味を追求し続けて、今の地位についた。そんな彼女が、他人を恐怖させることに快感を覚えるようになるとは。「皮肉か」と自分は思ってしまう。

来生真希子――十話の後

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

来生真希子は手に入れた薬を使って実験する。……。

十話、スケアクロウが霧間凪に打ち込んだ進化薬を偶然手に入れた来生真希子。上司に相談するなどすることなく、自分の懐にいれた。その後、すぐに病気が完治した霧間凪との関連を疑って、鼠に打ち込み実験を行った。

結果、実験としては大成功だった。鼠は ”不死身” に近い存在となり(首を切り落としてようやく死亡)、進化としか思えない変貌を遂げる。

そんな薬を自分に打ち込もうと考え実践した時点で、彼女は ”世界の敵” と言えるかも知れない。これまで ”普通” だった彼女が波にさらわれたシーンだ。

ちなみに、この実験室は今は亡き父の実験室であり、詳しくは後述させていただく。

事件が勃発

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

事件がニュースとなる。……。

ここで簡単に事件の概要をまとめておく。

  • 事件の標的となったのは『十代の少女』

来生真希子が言うには、『若ければ若いほど怖いもの知らず』であり恐怖が美味しく、女性の方が恐怖が美味しいらしい(あくまで個人の趣味)。常人には理解できない感性であり、専門家があれこれ言った所で無駄だろう。

  • 死体の状況は『下顎が外され、頭蓋骨が解体され、脳が抜き取られる』

一体どうやったのか? 原作においても明確な説明がなされている訳ではないが、肉体が強化された彼女が吸い出したのでは? と自分は思っている。絵面を想像すると……うぅ、気持ち悪い。

恐怖した際の分泌物を調節欲したのだろうが、やり方としては稚拙と言える。

  • 世間や専門家の見解としては『異常者の犯行』

うん、珍しく正解です。女子高生が殺されていることや頭蓋骨を綺麗に解体していることから犯人像を割り当てようとしているようだが、そんなことできるのだろうか?

来生真希子の能力

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

来生真希子の能力の毒牙にかかる男。……。

ニュースを見ながら男性と会話する来生真希子。このシーンだけで分かることは大きく二つある。

  • 一つ目『来生真希子の能力』

来生真希子の能力は「人の弱点が分かる」。上記画像のように、目に見えるイメージとして相手の弱点が分かるようだ。これは直接目で見た場合に限らず、TV画面越しでも問題がなく、さらに人に限らず、人が作り上げた団体や会社に関しても弱点が分かってしまう。もし、これが国家――いや、世界にまで及んだらどうなるか? あまり想像したくない。

ちなみに、画像の男性は幼い頃、男に犯されたらしい。来生真希子の推測だが、おそらく間違いないだろう。

  • 二つ目『能力の有効活用』

アニメではぼやかされているが、病院の上層部は、彼女の手に落ちている。方法は簡単、自分が見た弱点で脅しつけるだけだ。院長先生のご乱心も、彼女がやらせたことである。

来生真希子の遊び

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

来生真希子は病院患者を恐怖させ血を啜る。……。

このシーンには驚かされた人も多いことだろう。自身の眼球をくり抜き、戻す行為を彼女は「マジック」だと言ったが、実際はタネも仕掛けもない。進化薬による効果で得た回復能力のおかげである。

そうして恐怖した男性の血を啜る。男性が漏らして、涙を流してしまうのも仕方が無い。自分もきっとそうなる。

来生真希子にとって、恐怖した際の分泌物をすする行為は、自身の快楽を満たす行為だ。しかし、そんな行為に対する欲求は、性衝動と同等であるらしい。彼女にとっては切実な悩みであるようだ。巻き込むなと言いたいが、そんな言葉は彼女に届かない。

来生真希子は末真和子をターゲットとして選ぶ

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

末真和子とエンカウントする来生。……。

末真和子の危機な訳だが、彼女は一切気にしていない。命を狙われていたらしいことは、事件が解決した後に知ることとなる。

彼女が ”闇” と戦いたいと望むようになったのも、この事件が原因であり、それ以来、霧間誠一の本などを片っ端から読むようになる。

さて、すぐに手を出したいが、ここは冷静になって、犯人をでっち上げようと考える来生。その際には、薬を作った組織を利用できないか? と考える訳だが、その辺は続きを見ていけば分かるだろう。

来生真希子の家庭

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

来生真希子の家。……。

ここでは来生真希子の家庭について少しばかり説明しておこう。

今年六十になる母と二人暮らし(父は死んでいる)をしており、借金の抵当として売り出されている家に、管理人として住んでいる。

父は医学博士だった。彼の使っていた実験室が、アニメでも「ラットに薬を打ち込んで実験している場所」として度々登場している。

また、母の弱点は「娘」だ。娘が猟奇殺人者と知ったらどうなるか、真希子は「どんな味だろう」と考えながら母を見ている。

来生真希子と宮下藤花の会話

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

宮下藤花とその母がカウンセリングにやって来る。……。

この件で母は病む。まぁ、はっきりいってストーリーには関係がない。

ここで大切なのはブギーポップと ”世界の敵” である来生真希子の会話だ。やはり、まとめておかねばなるまい。

  • ブギーポップの使命

 ”世界の危機” を回避すること……と、ブギーポップが断言してくれた。生まれた時から、その使命だけは持っていたらしい。

  • 世界の敵は来生真希子

流石ブギーポップさん。今回の ”世界の危機” における敵は特定しているようだ。ここで倒せという過激派がいるかも知れないが、彼女は真剣勝負を望んでいるらしい。

  • ブギーポップには弱点がない

来生真希子は当然、彼女の弱点を探る。ついさっきまで「大声で怒鳴ってくる大人(原作では)」だったはずなのに、弱点が消えている。流石はブギーポップ、 ”世界の敵” 絶対殺すウーマンとしては弱点があってはいけなのだろう。

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

また、カウンセリングの最中に流れている音楽は、「VSイマジネーター」の終盤、アニメでは第九話にて流れたワーグナーである。

最後に

世界の敵である来生真希子視点で描かれた今回の物語。恐怖という言葉が何度も登場し、視聴者に意識付けしてくる。また、進化した人類の強さなども分かって貰えただろう。

さて、次話では時間が一気に巻き戻り、ある意味ラスボスの霧間誠一の物語となる。イマジネーターさんも登場。解説し甲斐がありそうだ。

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