まず最初に
ここから第二巻の内容が始まり、リョウマの金稼ぎが本格的になされていく。現時点でアニメ化がどこまでされるのか、判別しがたい所だが、三巻までやると想定すると、かなりの額を稼ぐ場所まで見ることができるだろう。
この作品の感想を書いている際に、「シミュレーションゲームで上手くいっている時のような感覚」という表現を、ブログ主は良く使っている。スライムが増えていくことで、様々なスキルやジョブが解除されていく過程は、シミュレーションゲームに似てはいないだろうか。
その感覚が本格的になっていくのが、この第二巻からだ。スライムの種類も数も、これから膨大になっていく。心してかかるように。
あと娘であるエリアと、妻であるエリーゼの名前をごちゃにして書いている記載が、これまでの記事であった。今後はより注意して記事を書いていくようにしたい。
用語・人物解説
リョウマ・タケバヤシ
- これまであまり使えなかった攻撃魔法であったが、カミルさんの教育により大きな成長を遂げた。また空間魔法についても教えて貰い、アイテムホール、テレポートの上位互換であるディメンションホール、ワープを習得。
- 元々、学習能力が高いようで、教えて貰った魔法については比較的早く習得できる。魔力や集中力、体力の高さも長時間特訓することに特化していると言える。
- 教えて貰った攻撃魔法を使うことは勿論あるが、基本的にスライムや前世での知識を駆使した、効率重視の戦闘というのが、リョウマの持ち味となってくる。武具による激しい鍔迫り合いというような戦いは、例え二期、三期と続いたとしても期待できない。
エリアリア・ジャミール
- アニメ化される範囲を三巻までと推測すると、彼女の王都での学園生活を拝むことはできないだろう。基本的にリョウマ視点で進んでいくシリーズであるが、彼女が学園に行ってからは、彼女の学園での様子を描いたエピソードというものも時折挟まれてくるようになる。
- 公爵家は代々かなり強い。ラインバッハもラインハルトも冒険者として旅をしていた。ラインバッハの場合は、近隣国との小競り合いで武勲を立てたほどだ。また従魔術師としての腕も優れており、かなり強い魔獣を従えており、家に置いておくスペースもないため山に放って管理しているようだ。
- 火と氷魔法を得意としており、リョウマ曰く火力特化型。
カミル
- リョウマに攻撃魔法を教えてくれた人。
- 下位属性の魔法全てと、雷と氷属性を扱え、それらの初級魔法に関しては全てを教えることができる。
- エリアリアの魔法の特訓も彼が行ったらしく、それなりに苦労したらしい。どうやらエリアリアは、簡単な魔法もかなり強力になってしまい、さらに思わぬ方向へ飛ばしてしまうことがしばしばあったらしい。
セバス
- 国有数の空間魔法の使い手。
- これまでかなり多くの者に空間魔法を教えてきたが、最終的に中級以上を習得できたものは十人にも満たなかったのだという。元々、空間魔法を言葉で教えるということに無理があったようだ。
- 自ら空間魔法を教えようとするのは、かなり珍しいことで、彼視点のエピソードではリョウマの才能を見込んでのことらしい。
リトルファイアーフラワー
- 人差し指の先に作った小さな火の玉から、パチパチと火花を放つ魔法。
- つまりは線香花火である。綺麗なだけで意味はない。
- いつかはこの魔法を発展させて、打ち上げ花火を再現させる計画のようだ。
バブリーウォーター
- シャボン玉液のように、水属性の魔力で水に粘りをつける魔法。この世界では一応、石けんが一般で流通しているが、割高なためにこのような使い方をすることはないようだ。
- 粘度を自在に変化させることで、触れた程度では割れないくらいの強度を与えることができる。
- さらに強度を上げた玉の中に水を入れ、波を作ることで空中で自在に形を変えたり、動かすことができる。
ディメンションホール
- アイテムボックスと同じく空間に穴を開け、その中の空間を広げて維持するイメージで大きな部屋を作る魔法。
- アイテムボックスとの違いは、周囲と同じ環境があるように意識するか、しないか、である。その差によりディメンションホールの内部には空気が生まれ、魔物を飼うことが可能となる。
- 空間魔法について語る教本には、『この世界の万物を包む』とか良く分からない記述が多いため、大抵の人は安定した扱いをすることができない。
ケイブマンティス
- 虫型の魔獣。両手の鎌で地面に穴を掘るか、洞窟や坑道を見つけて住み着く習性がある。
- 強くはなく、鉱夫が見つけ次第にツルハシでぼこってしまう程。しかし、繁殖が早く数が多くいる可能性がある。
- また厄介な点として、上位種のブレードマンティスというものと姿が似ており見分けにくい。
錬金術
- かつて神が適当に作った魔法とは違う技術。
- 魔方陣を書き魔法を唱えることで、元素の合成と分離をすることで金属の精錬などを行うことができる。
- 錬金術と言って詐欺をする輩が多すぎるせいで、全く信用されることがなくなった。しかし、従来の製錬よりも遙かに高い純度で金属を製錬することができるため、使うことができれば金を荒稼ぎできる。
注目すべきポイント
省かれたエピソード
第四話で第一巻の内容を終えた。そして第二巻に突入した訳だが、早速いろいろな内容を省略している。もともと本筋が迷走しがちな作品であり、横道が本筋みたいなものであるため、ここで少しばかり捕捉をしていく。
- 給料支払い
第四話にて、トイレ清掃の際に周辺を護衛してくれたジェフやミーヤ達、リョウマにも給料が支払われた。支払われた給料は、リョウマは『中金貨三枚+小金貨三十枚』で、他の護衛達は『小金貨十枚』となっている。リョウマは妥当としても、それ以外の護衛だけをした者はかなり破格である。
その理由として給料支払いの際には、トイレに蔓延していたイダケ病がかなりヤバいということが話される。
原因となるイダケ病菌は、汚物などを高湿度な場所に長時間おいておくと、低い確率で発生する菌である。ここでは病菌というように書いているが、この世界では菌の存在が分かっていないため、病菌とは呼ばれず病としか言われていないことは注意して欲しい。
そのイダケ病は、死亡率はかなり低いかわりに、広がりやすく、後遺症がかなり酷いという疫病としてはかなりヤバい方に分類されるものだったのだ。
- トイレのその後
アニメの最後で少しばかり触れられているが、横領をした役員は逮捕された。それに伴い、今後のトイレの清掃はスラムにではなく、ギルドに定期的に依頼が出されることで管理がなされることになった。
- 武具の調達
普段は弓を使っているが、坑道という狭い空間では取り回しができないために、武器屋のお勧めということもあり、短剣二本と、投擲用ナイフ十本、ハードリザードの皮鎧を購入。
特訓
エリアリアが王都の学校へと行く前に、公爵家としての力を上げるという目的もあり、毎日のように訓練をしている。原作では『特訓にリョウマを誘う』ことで魔法で遊ぶという話になり、アニメでは『魔法で遊ぶ』ことを教えて欲しいと誘うというように、少しばかり改変が施されている。また、原作にはエリアリアが朝食を作ってあげるというような下りはなかったため、そこも改変である。
そこでエリアリアに火魔法『リトルファイアーフラワー』と水魔法『バブリーウォーター』を教える。氷魔法については、スケートや氷彫刻というような遊びがあるようだが、それぞれ大がかりな上、作ったものを保存するのがかなり面倒になる。王都の学校に行ったエリアリアでも出来るような簡単なもの、それでいて比較的安全なものということで選定された。なお、魔法についての詳しい説明は、用語・人物解説に記載しているため、そちらを参照。
エリアリアに魔法での遊び方を教えた後は、リョウマの特訓が始まる。シュールな画像になってしまったが、カミルに攻撃魔法を、セバスに空間魔法を教育してもらった。その後、雑技団などから技術を教えて貰うなど、人に教えて貰うことでリョウマは成長していくこととなる。コミュ力の高さが伺える。
ギムル北鉱山の調査
後日、向かった先はギムル北鉱山。冒険者ギルドに鉱山に住み着いた魔獣を掃討する依頼を出すか、出さないかの確認を行うための調査をするためにやってきた。役所の報告によると(信頼できるか怪しいが)、高ランクの魔獣やその痕跡が見つかったような報告はない。そのため、エリアリアの特訓の舞台にも選ばれたようだ。
坑道の探検中には、『ランプ』を用いている。管理されている坑道であるならば、普通ランプが備え付けられているものだ。しかし、役所が管理その他諸々の経費をケチったのだろう。役所の置き土産がこんなところにまで確認できる。
リョウマ達が向かった場所には、ケイブマンティスという魔獣が生息しており、エリアリアとリョウマの特訓も兼ねて討伐することとなる。用語・人物解説にも書いた通り、強さ的には大したことはない。しかし、アニメでも説明があった通り、虫型は頭を潰すか切断するまで油断してはいけない。
また、今のところ五体くらいしか登場していないが、実際はもっと奥に膨大な数がいると推測できる。
また、今後リョウマのメイン武器となるメタルスライムが、この坑道では仲間になった。かなり移動が遅いように見えるが、今後はかなり素早く移動できるようになっていく。
鉄の精錬
鉄の混じった赤土を元手に錬金術により製錬し、鉄のインゴットを作成した。メタルスタイムの餌として作ってみたものだが、これがジャミール家の目にとまった。見る限り純度のかなり高い鉄である。この世界ではこれほど純度の高い鉄など作り出す技術がないため、これはかなりの驚愕だったようだ。
これと『スティッキースライムの作成した糸』と『防水布』、『鉄のインゴット』を手土産に、ジャミール公爵家という後ろ盾も付け加えて、商業ギルドに赴いたリョウマ。こうして今後商売をしていく上での繋がりを得ることに成功する。
最後に
省略されている内容がそれなりに多いため、記事の記載にかなり時間がかかってしまった。来週も投稿できればいいのですが……。
ブログ主が書いた一巻の感想はこちら
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