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【アニメ】「神達に拾われた男」第八話【感想・解説】

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まず最初に

完成した『バンブーフォレスト』のお披露目会と、記念すべきOPEN初日の様子が描かれた第八話。原作では料理にかなり注力した描写がなされていた印象でしたが、アニメではその辺りの説明をカットしています。まぁ、アニメの尺的に難しかったのでしょう。テンポ的にも料理の説明はいらなかったようにも思いますし。

そういえばつい最近になって最新刊である第九巻を読み終えました。すると記事に盛り込みたい情報が盛りだくさんだったのですが、最新刊ということもあり、あまり書き込まない方がいいのかな……と思い悩んだりもしている今日この頃です。

用語・人物解説

リョウマ・タケバヤシ

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 彼が死んだ後の地球では、会社のブラック気質が問題視され、社長が記者会見する事態にまで発展する。
  • 親戚がいなかったため、葬式は会社の関係者が取り仕切ったようだ。しかし葬式の準備中に傷害事件が発生することになる……詳しくは原作を読もう。
  • 彼の父親は超有名な刀鍛冶で、作り出された刀は数百万はくだらないという。 
エリアリア・ジャミール

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 今までエリアと記載してました。ごめんなさい。
  • 原作において彼女が料理を手伝っていたというような描写はない。おそらく第五話にて朝食を作っていた描写を加えていたことを踏まえて考えると、エリアリアとリョウマの距離を近づけるための演出だろう。
  • 原作よりも出番が多くて、一読者としては嬉しく感じる。このような改変を嫌うような読者はいないのではないだろうか?
カルラ・ノーラッド

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 双子の姉。有能。
  • モーガン商会のルイアム支店で副店長を担っていた。
  • 原作ではどちらかといえばカルムに焦点が当たることが多くなり、少しばかり原作での印象が薄い。
カルム・ノーラッド

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • 双子の弟。有能。
  • モーガン商会のルイアム支店では補佐を務めた。
  • リョウマが仕事をし過ぎることになる今後の状況を、改善しようと動くことになる。
バンブーフォレストのシステム

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会
  • お客様には専用の袋を購入してもらい、その袋の大きさによって値段が決まる。値段設定としては中銅貨一枚、中銅貨一枚と小銅貨八枚、中銅貨四枚の三種類がある。
  • 洗濯物とお金を受け取ると、洗濯物を受け取るための引換券をお客様に渡す。アニメを見る限り、数字で判別するようだ。
  • アニメではカットされているが、原作には後々にお金の計算がやりやすいように、受けた依頼に応じて小さな石板を積み重ねていくことができるような置き場を作成している。「皿の色の違いで値段を分けて最後に生産する回転寿司屋のシステム」というように原作では説明がなされていた。

注目すべきポイント

店の完成祝い

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

店の完成祝いには、

  • ラインハルト、ラインバッハ、エミール、エリアリアといった公爵家の四人と、メイドの二人、計六人。
  • ウェルアンナ、ミゼリア、シリア、ミーヤ、ジェフ、レイピン、アサギといった冒険者仲間が計七人。
  • 冒険者ギルドのマスター・ウォーガン、商業ギルドのマスター・グリシエーラ、モーガン商会のセルジュ。セルジュが連れてきたカルム、カルラの二人を合わせた計五人。

総計で十八人といったところか。原作では二十九名が参加しているため、ざっと十一名がリストラされたということになる。

ここで注目すべきは身分の高い公爵家、ギルドのマスターという実力者、高ランクの冒険者、商会のお偉方という錚々たるメンバーであるということだ。また、当たり前のように公爵家を私的な集まりに呼ぶというのは、簡単にできることではない。リョウマという人間の立場が良く分からなくなってしまう。

それがカルムとカルラの誤解を深めてしまうことになるのだが、それについては後述したい。

カルムとカルラの誤解

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

 仕事の引継ぎを終えてルイアムからギムルへと来るようにと、セルジュ直筆の文面の辞令を受け取った二人。本店への栄転だと祝福されて、ルイアムを送り出されたようだ。しかし本店に顔を出してみると、伝えられたのは本店ではなく出向のために呼ばれたということ。出向先の店は『公爵家と縁のある』十一歳の子供であるということであった。

しかも天候の関係で、ギムルへの到着が遅れたことにより、この話を聞いたのは開店祝いの当日の朝。つまりバンブーフォレストへ向かう直前であった。リョウマが貴族の家の出身ではないということを伝えていなかった。

そして向かってみれば、ジャミール家が総出で訪れ、ギルドマスターまで顔を出し、冒険者はどれも高ランクの者ばかり。十一歳が店を出すということだけでも異常だが、この待遇もまた異常である。二人がリョウマは貴族の者であると誤解するのも仕方ないと言える。

初日から大盛況となる秘訣

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

バンブーフォレストはありがたいことに初日から大盛況であった。その要因は色々と上げることができる。

  • 外観と工事の様子

十一歳の少年がスライムをたくさん使って家の建設を行っていた。その間はたったの一週間。しかも乱雑なつくりでは決してなく、白く清潔感に溢れた二階建て(地下があるので実際は三階だが)なのだから話題に上らないはずがない。

  • ゴブリンの汚れも落とす

ゴブリンの汚れというのは、世界で最も落ちにくい汚れとして知られていた。しかし、それらの汚れをクリーナースライムは落としてくれる。そのことを知っているのは、セルジュというモーガン商会の長や、ジェフといった高ランク冒険者としてはそこそこ名の知れている面々ばかり。『ゴブリンの汚れも落とす』という話を疑う者などいなかった。

やはり情報は中身よりも、誰が言ったかが大事なんだよなぁ……。

  • 広告をたくさん出した

原作においては建築を終えた後、その足で冒険者ギルドなどに自ら顔を出し、掲示板で広告を出すようにお願いしている。その広告を見て、冒険者なども顔を出すことになる。アニメではミーア達が宣伝して回っているように改変されている。ブログ主的には原作よりも多くの人に支えられている感じがして、このバージョンの方が好きだったりする。

ブラック体質の改善

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

リョウマが炭鉱の見回りをしている間、ずっと二人で大盛況のバンブーフォレストを回していたカルムとカルラ。休憩など取れるはずもない。この世界では労働条件を定めたような法律などないためリョウマを責めるようなものなどないが、前世でブラック企業に勤めていたリョウマには到底許せるようなことではない。

サービス残業……手戻りで増える仕事……顧客からの要望で急な仕様変更……うっ、頭が。

カルムとカルラにも相談し、従業員を雇うことになる。さて、リョウマはどのような人員を雇うのだろうか?

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