※ネタバレをしないように書いています。
※これまでのネタバレを含みます。
同情します。
情報
作者:時雨沢恵一
イラスト:黒星紅白
監修:川原礫
ざっくりあらすじ
第四回スクワッド・ジャム。レンと戦うために結束チーム側についたSHINC。しかし、そう単純に話が進むはずもなく結束チームによる襲撃を受ける。圧倒的不利な状況で、上位常連ひしめく彼らはどう生き延びるのか? そして、気になる恋の行方は?
感想などなど
さて、前回(ガンゲイル・オンラインⅧ フォース・スクワッド・ジャム<中> 感想)は、レンとボスが戦うのか? と思いきやの襲撃に終わりました。読んでみる限り生きているようですが、逃げるにはいささか不利なように思います。
そして待ちに待った九巻で、敵が使っていたのは ”ミニガン” (ガトリングですね)であると判明。さらに数もおそよ三倍である3チーム。それだけでは飽き足らず、先鋭揃いの面々であるようです。
例えば、 ”ミニガン” をぶっ放したり、最強のスナイパー集団だったり、何かよく分からない武器を扱う輩だったり……いやぁ、全てを説明したいのは山々なのですが、少しばかり専門用語が多かったりするので、本編を是非読んでいただきたいです。
この作品のお陰で武器には少しばかり詳しくなった気がします。まぁ、武器名はあくまで実在の武器を参考にしただけなのでしょうけど。
では、そんな本作の感想を書いていきましょうか。
本作の魅力は何といってもガンアクションです。600ページ近い分厚い物語の大半が戦闘シーンですし、たくさんの武器が出てきます。
その中でも――覚えていますでしょうか? 今回のスクワッド・ジャム限定のルールの一つである『限定の武器しか使えない場所がある』というものを。まだ ”何の武器”
か ”どこなのか” は出てきていないはずです。
その解答は『ハンドガンしか使えないモール』でした。かなり後半の方に出てくるのですが、 ”この程度” ネタバレにはならないはずです。
ハンドガン……レンが最初に使いにくいと切り捨て、フカ次郎は全くもって当てられず、スナイパーであるシャーリーは使えないとは言っていないけれど、まぁ、スナイパーと比べれば苦手でしょうし、かなり戦力が削がれていく訳です。
そんな状況で始まる戦闘。メンバーそれぞれが、これまでとは違う武器を片手に挑む訳です。それが本当に面白い。
ハンドガンに詳しい人は分かるのでしょうか? ハンドガンとして扱われるスナイパー(この表現で合ってるのか?)やハンドガンとして扱われるショットガン(?)だったり、最強のハンドガンであるマグナムであったり……いやぁ、ハンドガンだけでも奥深い世界があるのですね。
さらに、さらに。戦場の舞台はモールです。人類がいなくなった世界という設定ではあるものの、商品などがまだ少なからず残っているようです。そんな商品が戦闘で使われたりすると、読んでいてかなり盛り上がります。
しかも、それが物語の佳境にあたるのです。面白くならないはずがない。
もう一つの魅力……これは魅力と言うべきか迷いますが、味方がかなりあっさりと、定期的に死んでいきます。てか、冒頭で一人死んでますね。
かなり限界まで主人公一行は追い込まれていきます。これまでもそうでしたが、敵がかなり優秀なのです。こちらの「それだけはするなよ」と思うような弱点を的確に突いて来ます。
しかも敵味方共に死に方がエグい。ゲームの中といえど、痛みなどはあるはずなので、最悪現実でショック死でもしてるんじゃなかろうか?
「いや、自爆野郎の時点でエグいだろ」とお思いの方、いるかも知れませんが、この下巻の方が ”ある意味” エグい。
……結局男はお〇ぱいには勝てないんですね……とだけ言っておきます。
そしてフォース・スクワッドに参加する理由となった結婚事件の行く末も決着が付きます。
最初「こんな野蛮なゲームはさせたくない」と言った男と「ゲームは止めない」と言った女の二人の戦いは如何に。
ここでちょっと考えてみましょう。自分の彼氏・彼女が人を殺しまくるゲームをやりまくっていたら、止めさせるべきだと思いますか? なお生活はきちんと行っており、結婚をこれからしたいと考えているという条件付きで。
あれ、もう結末の予測が付いてしまうかも?
自分は少しばかり同情してしまいましたが、皆さんはどういう感想を抱くのでしょうか?