工大生のメモ帳

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キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦6 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

※これまでのネタバレを含みます。

平和を願う気持ちは同じ

情報

作者:細音啓

イラスト:猫鍋蒼

ざっくりあらすじ

皇庁へと急ぐ護衛のイスカとシスベルは、あと少しというところでイリーティアに遭遇する。イスカが帝国軍人であるということを知ったうえで、彼女はルゥ家の別荘へとイスカとシスベルを連れていく。それを追ってアリスも別荘へと向かい……。

感想などなど

戦争は決着の付け方を探ることも含めて、戦争だと思う。互いに非を認め合い、和平条約を結ぶ……これがイスカの狙う決着であり、そのために純血種を捕らえようとしている。

そんなイスカを除く登場人物達も、それぞれが思い描く戦争の決着というものがある。自身の利益を最大化する決着を狙ったり、ただ純粋に平和を望んでいたり、ただ力を振るって敵国を滅ぼしたいという願望であったり。どれが間違いということではないだろう。

どの決着を望んだ者が勝つか? それが歴史を決めるのだ。

 

この第六巻は帝国と皇庁の戦況が大きく動くこととなる。

結論だけ言うと、使徒聖四人と帝国兵何人かが皇庁に侵入し、女王のいる城にまで信仰し攻撃を開始したのだ。そのような状況が作り出されたのは、皇庁内の内通者がいろいろと画策したからであって、その中心にはアリスやイスカがいたことは言うまでもない。

シスベルの護衛としてやってきたイスカ御一行。そんな彼・彼女達の前には、イリ-ティアが立ち塞がった。美貌に愛されたが、星霊に愛されなかった彼女の思惑が分からぬまま、王族の別荘へと連れて行かれ、何をされるか警戒するものも出されるはただの待機命令。

シスベルが帰って来たことを知った女王とアリスは、城に戻る訳でもなく別荘に向かったことを訝しむ。そらそうだ、女王を暗殺しようとした者をシスベルならば見つけることができるというのに、城へ直行せずに別荘を立ち寄るというのはどうにも理屈が通らない。

アリスはシスベルを城へと連れ戻すために、別荘へと向かった……これが敵の作戦であるということも知らずに。

 

さて、アリスという最高戦力を失った城に、帝国の最高戦力がやって来た。そして城の護衛を担う最高戦力――キッシングや仮面卿と、使徒聖達との戦いが幕を開けた。これまで見ることのできなかった使徒聖の持つ武器が火を噴いて、星霊の力もそれに拮抗している。どっちが勝つかは全く予測ができない。

そんな中、女王の前にも使徒聖がやって来た。女王の側近である護衛は、あっさりと死んだらしい。その使徒聖の正体は――。

現女王とサリンジャーの過去や、イリ-ティアの目的など、次々に明かされていく事実に驚き、読み進める手が止まらなくなる物語であった。

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