工大生のメモ帳

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ゴスロリ卓球 感想

【前:な し】【第一巻】【次:第二巻】

※ネタバレをしないように書いています。

賭け事×卓球×ゴスロリ

情報

作者:蒼山サグ

イラスト:マナカッコワライ

ざっくりあらすじ

卓球部のエースで幼馴染みの斎木羽麗が失踪した。父親が抱えた八千万の借金を返済するために、裏賭博で戦うというのだ。その賭博の内容は、なんとゴスロリ服を身に纏った少女に卓球で争わせ、その勝敗に金を賭けるという奇抜な内容で……。

感想などなど

卓球という競技は、風によって軽いピンポン球が動いてしまわぬよう夏であっても閉め切った室内で行われる。日光が反射して、白い球が見えなくなることなど防ぐためにカーテンも閉め切られる。

服装も半袖半ズボンで動きやすさを重視し、軽さを極めているのだろう。まぁ、大抵のスポーツが人の動きを妨げないような施策が施されているのだろうが。

そんな卓球を、ゴスロリ服という見るからに暑そうで動きにくそうな服装で行う賭博があるのだという。ブログ主はこの作品で、ゴスロリ服は着るのが難しいということ、意外と動けるということを学んだ。

この学びが生かせる場面が、これから先の人生であるかどうかは定かではないが。

 

ゴスロリで卓球とか意味が分からないんだが?

という疑問を抱く方も多いことだろう。安心して欲しい、読んでも良く分からない。

分かったのは卓球とゴスロリ服という組み合わせには妙な魔力があり、金を稼ぎ尽くして大した娯楽も見いだせない者達にとっての遊び場となっていることだろう。エロさと可愛さを兼ね備えたゴスロリ服と、卓球台を前にして玉を打ち合っている様は一つの芸術のように扱われている様を見ていると、何だか高尚な競技のような気がしてしまう。

だが賭博だ。この場所にて人生を終えてしまう者もいる。

本作においてヒロインとなる羽麗の父親は、どうやらゴスロリ卓球で人生を潰し、八千万もの借金を背負うことになったようだ。そして消息を絶ち、借金を返すために卓球が強い彼女は参戦することとなる。裏賭博ということもあり、彼女は表世界では失踪した扱いとなってしまった。

残された者達としては気が気でない。突然の失踪、警察が捜査してくれているとは聞くが(実際は捜査していないだろうが)、だからといって片親で父親が借金を抱えているという状況下での失踪は嫌な想像を駆り立ててしまうもの。同じ卓球部の面々は、彼女を心配しながらも、ただ待つことしかできない日々を過ごしていた。

そんな中、たまたま羽麗のことを見かけてしまう。彼女は怪しげな男達に車に乗せられて連行されていた。そこを咄嗟の機転で追跡していく主人公は、主人公たるに相応しい。スマホを車に投げ入れて、GPSでの追跡。ナンバーを覚えて、関係者以外立ち入り禁止区域へ入っていく度胸。どれかが不足していては、もう詰んでいる状況であった。

この機転で、これから先の数億の金が動く戦いで生かされていくのだから面白い。

 

卓球と賭博の要素の兼ね合いが、この作品の難しさであり面白さであろうと思う。その面白さを理解して貰うには、ゴスロリ卓球という賭博のルールを理解して貰う必要がある……いや、これ最初に書くべきだったか。

ゴスロリを着た女性二人が卓球で争う。十一点先取、三セット先取。ここまでは一般的な卓球(?)である。問題は金の動き方だ。このルールは複数あるが、最初に行っていたものだけを説明しよう。

一点を取るたびに賭け金に応じた金を得る。AとBが対戦をして、それぞれが一点に百万円を賭けたとしよう。Aが11点、Bが0点で決着が着いた場合には、BはAに対して百万の十一倍、つまり一千百万の金が動いていくことになる。また、Aが11点、Bが10点だった場合には、BからAに百万円だけ動いていく。

これに加え、一度だけ一点当たりの点数を大きく増やすことができるというルールがある。そのルールを使い、「この一点を取った場合の賭け金を一千万にする」とすれば、その一点だけ賭け金が一千万となるのだ。

これを利用すれば一点当たりの賭け金が百万円、Aが11点、Bが1点でゲームセットになっても、AがBに一億支払う……という状況もあり得る訳だ。元金が少ない主人公達にとっては駆使しなければならないルールであり、逆に狩られないようにしなければならない。

他にもルールがあり、これからもきっと増えていくことだろう。二巻を読んでルールが増えていなかったら、この第一巻の感想は投稿しない。投稿されているということは何かまた違う形の賭博があることだろう。

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