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【漫画】ジョジョリオン18 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

「呪い」を解く物語

情報

作者:荒木飛呂彦

出版:集英社

試し読み:ジョジョの奇妙な冒険 第8部 モノクロ版 18

ざっくりあらすじ

新ロカカカの実の収穫へと向かった豆銑礼と東方定助。しかし、目的地である果樹園には岩人間プアー・トムが常敏に埋めさせたスタンド「オゾン・ベイビー」が仕掛けられていた。

感想などなど

新ロカカカの実を求めている勢力と目的について、まずざっくりと整理したい。

一つ目。東方定助ことジョジョを筆頭として、吉良・ホリー・ジョースターを救うために仗世文と吉良で協力してロカカカの枝を奪取、接ぎ木によって育てようとした過去がある。

二つ目。岩人間達は(おそらく)金のためにロカカカの実を売買していた。新ロカカカの実は人と人を融合させることで、実質的な永遠の命を手に入れることができるということが分かっている。これは是が非でも欲しいところだろう。

そして問題の三つ目。東方常敏が「息子つるぎを助けるため」「東方家の力を取り戻すため」にロカカカの実を求めており、かつては岩人間に協力してロカカカの実の輸入や資金洗浄といった雑務を押しつけられていたようだ。

そんな三つの勢力が集い、新ロカカカの枝を探し求めて東方家の裏庭に集結した。枝の場所が分かっている植物鑑定人がついている定助達が先行しているかと思えば、「オゾン・ベイビー」を仕込ませた岩人間達も中々に策士であると言える。

この「オゾン・ベイビー」、埋められた周囲を加圧して、ゆっくりとダメージを与えていくという能力である。射程距離は少なくとも東方家の全域を手中に収める程であり、何も知らなかった東方家に住む憲介さんや常秀までもダメージを喰らっているらしかった。そして言わずもがな、「オゾン・ベイビー」を埋めた張本人であるはずの常敏までもがその攻撃の対象となっている。

加圧によってまず鼻血が止まらなくなる。そして意識が次第に混濁していく。攻撃を受けているということに気づき、急いで逃げだそうとして射程距離、もしくはその建物から外に出た途端に減圧。すると血管がその気圧差に耐えきれずに破裂するという二段構えのその能力に常敏や定助は苦戦させられることとなる。

なにせ空気の加圧による攻撃なのだ。それを防ぐことは実質不可能。本体である岩人間を叩きたいところではあるが、実は彼はこの東方家とは遠く離れた場所で女性を抱いている。

つまりスタンド「オゾン・ベイビー」の射程内にいながら、本体を攻撃するということをしなければならない。はい、無理。

しかし、ここで諦めるような者はここにはいない。スタンドを駆使して、最初に説明した三つの勢力が、互いに互いを意識し合いながらの戦いが幕を開けた。

 

これまで散々、常敏と定助とのクワガタバトルをベストバトルとして紹介してきた。まぁ、自分の感情に従ったらそうなってしまったので仕方がない。だが、この東方家裏庭で行われる一連の争いも、そのベストバトルに匹敵すると個人的に思う。

その面白さの一端は、東方常敏という男が担っている。

第十六巻で描かれた常敏の過去を含めて考えると、自分にはどうにも常敏という男を嫌いにはなれない。彼には彼なりの信念というものがあり、岩人間の犯罪にだって加担し、今回もスタンド「オゾン・ベイビー」を裏庭に埋めた。

それは岩人間を信用してしまったが故の行動であろう。しかし、その選択のせいで東方家のみならず息子つるぎまでもが危機的状況に陥った。その時、常敏は岩人間も定助達も相手取って戦うことを決意する。その決意には、息子つるぎも協力していくこととなる。

この常敏の介入は、定助達にとって完全に予想外であった。岩人間も予測していなかったようだ。それにより混沌を極める渦中において、誰がロカカカの枝を手にれることができるか? そこに注目が集まる。

皆が限界まで追い詰められた状態で、戦いの決着は次巻へと持ち越されていく。やっぱり誰が勝ってもおかしくないという戦闘が好きかもしれない。

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