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【漫画】スーパーの裏でヤニ吸うふたり(2) 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

今夜もあなたとこの場所で。

情報

作者:地主

試し読み:スーパーの裏でヤニ吸うふたり 2巻

ざっくりあらすじ

田山さんとのゆるりとした仲は継続しつつ、山田さんは変わらず笑顔に癒やされる関係性。相変わらずにぶす木の佐々木との関係性が、少しずつだけ変わっていく。

感想などなど

第一巻。健康診断にてタバコを減らした方がいいと言われて、もうこの関係性は終えないといけないと考え、そのことを寂しいと思ってしまった二人の関係性は、ただのタバコを吸うだけの関係性とは言えないのではないか?

自分がいなくなった時、心配してくれる人がいるというだけで安心する。そういう関係性はきっと、とても素敵なものだ。

少なくとも佐々木さんは、レジで山田さんを見かけない日が続けば、彼女のことを心配した。何かあったのではないか、もしかして体調を崩しているのでは? そんな風に心配する顔をした佐々木さんは、田山さんに連れられて店の裏でタバコを吸う。

読者の共通認識として、田山さん=山田さんは周知の事実である。知らないのは佐々木さんだけであり、「田山さんと山田さんでは髪の長さが違うではないか⁉」という異議は、一巻で丁寧に潰されている。色々とやって服の下にしまい込んでいるらしい。

そんな女性の髪の神秘はさておき、「山田さんが来なくて心配する佐々木」に田山さんは「山田は昇級試験のための勉強で忙しい」とのことだった。社会人が勉強することの難しさを知っているブログ主としては、この山田さんに盛大な拍手を送りたい。

ひとまず一安心の佐々木は、田山さんにせがまれる形ではあれど、山田さん向けの応援メッセージを書いた紙を田山さんに預けた。預けたというよりは、山田さんに直接あげたということなのだが、まぁ、いい。

対して田山さんも「上司に色々と言われて精神を磨り減らしている」という彼のために、とある一言を記したメッセージをあげた。クソ上司にむかついた彼が、オフィスにてその紙を広げて観た時、思わずニヤリとしてしまう。

『殴ってヨシ』

……良い言葉だ。そんな第二巻の感想を語っていきたい。

 

『殴ってヨシ』の田山マインドの影響を、佐々木さんはどうやら色濃く受けているらしい。最近、同僚から下記のような一言を言われたことから判明した。

お前…

なんか挨拶がギャル臭ぇな

思い返してみれば、田山の挨拶は間延びしたような気の抜ける適当な感じだ。「ッスー」とか、状況的に「「お疲れ様です」なのかな?」と思えるが、唐突な「ッスー」は何なのか分からない。

これら一連の謎挨拶を、佐々木は密かに田山語と名付けていたらしい。そんな風にラベリングして、「今日は新しい田山語だったな」と思い返すくようなことをしていれば、自分の口癖として田山語を使うようになったとしてもおかしくない。こうしてギャル口調佐々木の新連載が始まった……ということはない。

そんな田山語、どうやら田山としては無意識だったらしい。佐々木さんの口から客観的に自分の挨拶を聞いて、どうやら恥ずかしくなったようだ。彼女としては、もう少しちゃんと挨拶をしていたのだろう。

いざ、こういう形でその挨拶を指摘されて、少し反省するしおらしい田山さんからしか得られない栄養がある。

 

基本的には田山さん(=山田さん)>佐々木さんという力関係であり、佐々木さんが色々と弄られるエピソードが多い。しかしながら、この第二巻では先ほどの田山語しかり、これから深掘りしていく「怪談?回」でも田山の弱めな部分が露わになっていく。

スーパーの店員達の間で、「裏でお化けが出るらしい」「ペタペタという足音が聞こえるらしい」という噂話を聞いた山田さんは、田山さんに化けて出没し、佐々木さんにその怖い話を言って聞かせる。

対する佐々木の反応は「そいつは嫌だねぇ」という気にしていない感じ。一方、「山田さんだ」と言われると大騒ぎ。佐々木にとって、山田>幽霊であるようだ。その理由について、「生きてる人間で精一杯だから」と悲しい理由が飛び出す。これが会社で磨り潰された大人の姿なのか……。

幽霊にびびる田山と、大して気にしていない佐々木という構図は、佐々木の背中に隠れて怯える田山という構図に進化を遂げることになる訳だが、その進化した姿は読んで確認して欲しい。

大人の余裕に甘える田山さんは新鮮にカワイイ。

 

さらに田山がしおれるエピソードとして、佐々木からもらったタバコ入れ紛失事件が発生する。そもそも人から貰ったものを無くすという時点で、心臓がキュッとなるメンタルに良くないイベントであるが、”佐々木からもらった” という特別感が、田山のメンタルをゴリゴリと削っていく。

仕事中、おそらくスーパーでなくしたと思われるそれを必死で探す山田さんの姿が観測できた。そして、「田山さんがなくしてしまったらしい」という話をウッカリ聞いてしまった佐々木さんの行動がかっこいい。

颯爽と見つけてひっそりと返すことができればカッコいい大人なのかもしれない。しかし、モノ探しの過程で汚れた裾に、山田さん経由で返したつもりが、実際は山田さん=田山さんに気付いていないという鈍さも相まって、どこか不器用な大人という像がくっきりとしてしまう。

そんな人だからこそ、佐々木さんは懐いているのかもしれない。二人が互いの腹を割って見せるようになってきたからこそ、仲が深まってきているように見えた第二巻は、ほっこりするエピソードの連続だった。

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