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【漫画】チェンソーマン3 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

悪魔を宿して悪魔を狩る

情報

作者:藤本タツキ

試し読み:チェンソーマン 3

ざっくりあらすじ

永遠の悪魔に「デンジを殺せ」と迫られ、次第に分断されていく特異四課のメンバー達。そんな状況を打開するために、デンジは狂気とも思える作戦を思いつく。

感想などなど

公安対魔特異4課とは悪魔が引き起こすような事件を解決する特別組織である。一番上に立ち取り仕切っているのはマキマさん。そんな彼女を慕う早川アキやデンジも所属し、虚言壁のある血の魔人パワーも仲間に加わった。

それ以外のメンバーとしてはアキの先輩であり『幽霊の悪魔』と契約している姫野先輩に、新人の荒井とコベニなど、とりあえず登場しているだけでも個性豊かなメンバーで構成されていると言っていいであろう。

そんな四課総出で挑む悪魔の駆除要請が発令された。場所は森野ホテル。すでに何人かデビルハンターが派遣されているが、戻ってくることはなかったとのこと。向かうメンバーは姫野、早川、デンジ、パワー、荒井、コベニの計六人。

敵の正体が全く分からない危険な仕事、しかも銃の悪魔の肉片を喰らったと思われる悪魔が敵といこともあり、気が引き締まる。さらにデンジが悪魔を討伐した場合、姫野先輩がベロ入りのキスをしてくれるというご褒美まで用意された。

やるしかねぇ、とやる気に満ちたデンジ。

しかし状況は最悪であった。

敵の正体は『永遠の悪魔』。どこまで進んでも果てのない八階に閉じ込められ、出たければデンジを殺せと契約を迫られる。新人二人は、デンジを殺せの大合唱。ただ冷静に状況を鑑みて、悪魔の嫌うことをしようと考えデンジの殺害を止めようとする早川。それに乗っかる姫野先輩。ノーベル賞を取るために横になりながら食糧を貪るパワーに、暖かなホテルのベットを堪能するデンジ。

どんどんと状況がカオスになっていく中、デンジは悪魔的な作戦を思いつく。そんなデンジの咆哮が癖になるエピソードであった。

 

さて、そんな死闘を乗り越えた後は酒に限る。第四課メンバーが集まって、座敷囲んで酒を飲みかわす。未成年のデンジとパワーは唐揚げと馬刺しばかりだけれど、姫野先輩は初っ端からフルスロットルで飲んで酔ってる。

ちなみに彼女は酔うとキス魔になるらしい。ぜひとも参加させて欲しい。

途中からマキマさんも加わり、デンジの話を聞きだすために始まった酒飲み耐久により死屍累々の惨状が広がることになるが、昨日の地獄と比べれば可愛らしいものであろう。

予定通りデンジはキスもできたし。ベロ以外にもいろいろ入ってきたキスだったけれど。やっぱり自分は参加しなくても結構です。

 

この作品において、平和な時間は地獄と地獄の合間なのだろうか?

四課メンバーで飲む酒は本当に美味しそうだった。森野ホテルで死人がでなかったこと、最悪なファーストキスを済ませたこと、友達ができたこと、全部ひっくるめて幸せだった。

そんな四課を地獄へ突き落すのはやはり悪魔……ではなく人だった。悪魔から人を守るのが仕事なのに、それを求めず悪魔と結託して襲ってくる者がいるという現実。しかも滅茶苦茶強いという絶望感。頭蓋に穴空き血が飛び散るというグロさ以上に、精神的に揺さぶってくるような死に様が印象に残る戦闘シーンであった。

デンジよ、貴様は長生きしてくれよ。

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