工大生のメモ帳

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【漫画】チェンソーマン4 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

悪魔を宿して悪魔を狩る

情報

作者:藤本タツキ

試し読み:チェンソーマン 4

ざっくりあらすじ

デンジの心臓を狙う謎の組織の襲撃により大打撃を受けた公安特異課。残された者達の間には不穏な空気が漂い、頭のネジが外れた面々だけが残った。デンジとパワーは最強のデビルハンターの元で特訓により、何度も何度も何度も殺されることとなる。

感想などなど

マキマさんの頭が銃で撃ち抜かれた。デンジ達も撃たれた(まぁ、血があれば復活するけども)。アキを庇って、姫野先輩が死んだ。死体すらも残らない死であった。他のメンバー達も襲撃を受けていることは間違いない。無事であれば良いのだが。

そして、サムライソードと呼ばれる魔人とデンジとの戦闘。その力の差は歴然であった。いつ斬られたか分からない切り傷にまみれていく、デンジからの攻撃がサムライソードに届いているような様子はない。

戦いはあっさりと幕を閉じる。

実力で捻じ伏せられ、身体が真っ二つに分かれるシーンはなかなかに衝撃的だ。だが衝撃はそこで終わらない。

撃たれたはずのマキマが、何事もなかったかのように立ち上がる。新幹線が停まった後には、彼女を襲撃した者達の腹部に大穴が空いた死体が転がっている。四課のトップに立ち、パワーが恐れているだけあって強いことは知っていたがここまでとは……。

さらに国のトップにかけあって、死んでもいい犯罪者を用意させるという権力の強さまでも見せつけてくる。そしてその犯罪者達を使い、デンジ達を襲撃していた者達を遠隔で次々と殺していく。

その殺し方もえげつない。突然に人が押し潰れ、ただ血だまりだけが残る惨状というのは、敵と言えど同情してしまう。

そして思う。マキマさんが味方で良かった……と。

そんなマキマさんと、色々と吹っ切れたコベニちゃんの活躍により、デンジは心臓を奪われることなく惨劇は幕を閉じた。ただ荒井は死んだし、円は民間へと移っていった。アキは『狐の悪魔』に嫌われて行使できなくなっているし、『呪いの悪魔』によって少なからず寿命を削られている。

満身創痍。襲撃を受けたのは四課だけでなく、一課から三課まで襲撃を受けまくっているらしく、公安がそもそもボロボロとなったようだ。その結果、一課から四課まで統合され、指揮権は全てマキアに集約されることになるらしい。

その話を聞いたマキマの顔が、笑っているように見えたのは気のせいだと思いたい。

 

次の戦闘に向けて始まるのは戦力強化である。

先ほども書いたように、早川アキは『狐の悪魔』に嫌われたことで残された武器は寿命を削る呪いの剣しかない。それでも特異課に残る覚悟を決めた彼は、『未来の悪魔』と契約をする。

『未来の悪魔』とアキとの契約内容とは? 人の道理から外れた理屈で動く悪魔と、ネジがぶっ壊れた者しか生き残れないデビルハンター……そんな二者間で結ばれる契約は理屈では追い付けない。

さて、デンジはサムライソードとヘビ女になす術もなく負けた(パワーは帰宅してたので論外とする)。敵の目的がデンジの心臓だとはっきりしたのだから、デンジを強化しようとするのは当然であろう。

そこでデンジとパワーに戦闘を教える先生として抜擢されたのが、最強のデビルハンターを自称し、実力もそれに見合ったものを持つ男であった。酒を常に片手に持ちつつ、デンジとパワーをめった刺しにする様は悪魔のようであった。

もはや何度死んだかは分からない。そんな地獄のような日々を過ごして成長したデンジ達一発目の仕事は、デンジ達を襲撃したサムライソードとへび女たち一味の殲滅……人外たちの集められた部隊が乗り込んでの死闘の幕開けである。

狂った者たち同士の小気味よさすら感じる戦闘は見どころである。

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