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【漫画】チェンソーマン5 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

悪魔を宿して悪魔を狩る

情報

作者:藤本タツキ

試し読み:チェンソーマン 5

ざっくりあらすじ

サムライソードとの因縁を果たすべくアジトに乗り込んだ特異四課メンバー達。人外達の集結して血みどろの戦場と化した。

感想などなど

仲間の死を乗り越えて、特異四課の面々は強くなった。王道だ。だが、それが良い。

未来の悪魔と契約して、少し未来が見えるようになった早川アキ。最強のデビルハンターに殺されることで(?)強くなったデンジとパワー。もともと強かったが、ネジが外れたコベニ。その他、サメの魔人やら暴力の魔人やら、天使の悪魔やら共に、ゾンビ化した者達が跋扈する建物へと入っていく。

はっきり言って、ゾンビは雑魚である。魔人達の敵ではない。

問題は姫野先輩を殺したヘビに似た強力な悪魔を従える沢渡アカネ、心臓が刀の悪魔になってしまった男……ともに強力である。しかし、この任務は絶対に失敗できない。ただでさえ戦力を失った公安の威厳として、大切な仲間を失ったことに対する復讐のため。

この戦闘がどれも熱い。それでいて構図がお洒落。

チェンソーと刀が交錯し、壁やら電車など街並みが壊れながらの戦闘シーンの迫力は圧巻。どんなに身体が引き裂かれようとも死なない者同士、四肢欠損は当たり前。血や内臓をそこら中に飛ばしながらの見せ方が上手い。先生の台詞をデンジが決め台詞として使うのも上手い。

グロいはずなのにお洒落さを感じてしまうという不思議な感覚に陥る。そんな戦いの締めも短い良い映画を見たような小気味良い後味であった。

 

そんな戦闘の後は日常……うん、多分日常である。私服がお洒落でカワイーマキマさんと映画館デートへ行くことに。映画館デートというのは文字通り、一日中映画をはしごするというフラれても文句は言えない(金かかりそう)デートコースである。

映画の感想を語り合う二人のシーン。何だかんだで気が合うらしく、話が上手い具合に噛み合っている。これまで娯楽など見たことなどないだろうデンジが、映画のシーンや描写一つに一喜一憂することができることに少し安堵した。

それにしてもマキマさんも涙を流すということが驚きだった。正直に言うと、他人に対して感情移入なんてできないサイコパスだと思っていたのだ。そんな彼女にも、人生に影響を与えるような映画と出会ったことがあるようだ。

人とは違う不気味さを持った彼女の裏の顔に、少しだけ触れることができたような気がする。

 

そんなデートを経て、マキマさんへの愛を深めたデンジ。絶対に他に好きな人ができないと誓ったすぐ後に、レゼという超絶可愛い女の子と出会ってしまう。妙に触れてくる感じとか、距離感の近さとか、「デンジ君みたいな面白い人はじめて」と童貞を殺す台詞をさらりと吐く彼女にぞっこん。

デンジ的の胸中は、

「確定で(レゼが)俺のこと好きじゃん」「俺は俺のことを好きな人が好きだ」

というように気付かぬ内に罠にかかっている。そんな彼女との付き合う前の男女みたいな距離感の関係性とイベントがたまらない。だが、そんな幸せがあっさりと終わり崩れ去るのが、このチェンソーマンとい作品である。

デンジよ、どうか普通の幸せという夢を掴んでくれ。

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