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【漫画】六畳一間の魔女ライフ5 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

新米魔女二人の奮闘ライフ

情報

作者:秋タカ

試し読み:六畳一間の魔女ライフ 5巻

ざっくりあらすじ

徐々にマジリカとしての仕事が増えてきたマッジとリリカ。このまま順調にステップアップしていくかと思いきや、リリカがハリウッドにスカウトされたり、古代魔女の秘密を探る記者が現れたりと、波乱に満ちた六畳一間の魔女ライフはついに完結。

感想などなど

周りは凄い魔女ばかりの実家を飛び出して、外に出れば少しは褒めて貰えるかもしれない、というマッジの素直な感情が聞けて満足した第四巻。

そんな妹に素直に頑張れと言葉を投げかけ、応援してくれる姉・カレンデラがかっこ良くて好きだ。そんな別れ方をしていながら毎週のように食事しに遊びに来る姉も、可愛くて好きである。

こうして胸につっかえていた諸問題の一つである姉との関係が解決したのは、良い流れである。この調子で仕事をこなしていけば、いずれAランクも夢ではない。そんな矢先に二人に降りかかってくるのは、今後の人生を左右するような大きな決断である。

まず一つ、リリカはハリウッド女優として活躍する姉のいるアメリカに向かい、そこでハリウッド女優としてのスカウトを受けてしまう。リリカは格好いいし、アクションもできるし、姉と比べてしまって気後れしているが演技力もある。おそらくハリウッドで女優としてもやっていけるだろう。

ただ一人日本でリリカの帰国を待つマッジはそのことを知らない。リリカはどのような決断をするのか?

さて、マッジはマッジで大変である。

地味魔女、華がない、泥くさいなどなどとボロクソに言われるマッジであるが、彼女は世間に知られてはいけない古代魔女の出である。その実家の場所は秘匿され、技術も今となっては失われたものばかり。

空飛ぶ軟膏はその失われた魔法の一つであるらしい。使っていればいずれバレそうなものだが……まだまだBランクであるため、バレていないようだ。しかし時間の問題であろうという時に現れたのが、古代魔女の情報を追い求める記者・平見はるかであった。

古代魔女を追ってマジリカの取材をしに来たという訳ではないのは幸いだが、もしも彼女が、マッジが軟膏を使っているシーンを見てしまったら……古代魔女の情報を秘匿するために奮闘する。

ここでポイントになってくるのが、マッジ自身は自分が古代魔女であるということを知らなかったという点。古代魔女という呼び名は、外部が勝手に呼んでいるだけであり、古代魔女自身はそのことを意識したことがないようだ。

なので古代魔女だとバレないように奮闘しているのは、記者の取材に何故だか着いてきた姉・カレンデラであり、ボロを出すのは基本的に妹・マッジである。それでも何とか隠そうと無理をして、でもやっぱり隠し切れない古代魔法への好きという感情が溢れている。

マッジの魔法好きは折り紙付きであって、その好きを語る微笑ましさが、一読者として愛おしいと思う。

 

これまで地味で華がなくて仕事がない二人が、マジリカというコンビとして活躍し、第五巻では子供達に大人気の魔女コンビとなっている。仕事をすれば子供に囲まれ、二人が作ったマジリカポーズを、子供達がしている様子は実に微笑ましい。

これまで色々なことがあって、二人きりだった六畳一間もにぎやかになってしまった。静かで質素だった日常は終わりを告げ、華やかで声の絶えない日常が、これからも続いていくのではないだろうか。

この第五巻の完結まで、とてもあっという間であった。最後の一コマが狂おしいくらい好きである。後腐れのない締めだった。

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