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【漫画】嘘喰い28 感想

【前:第二十七巻】【第一巻】【次:第二十九巻】
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※ネタバレをしないように書いています。

至高の騙し合い

情報

作者:迫捻雄

試し読み:嘘喰い 28

ざっくりあらすじ

密輸を行っている船の船長・レーシィと、密輸の証拠を掴もうと画策する大船によるゲーム「バトルシップ」も佳境に差し掛かる。

感想などなど

この第二十八巻は「蜂名(=お屋形様) VS ヴォジャ」と「大船 VS レーシィ」の対決がそれそれ同時進行していく。それぞれの見所はありすぎるほどにあるので、ネタバレをしないようにまとめていこう。

まず「蜂名 VS ヴォジャ」の戦いから。

そもそも蜂名の最終的な目的は、自分の記憶を埋め合わせてくれる栄羽立会人と会うために、彼の居場所の情報を探っている。その過程で大船に協力を取り付けるため、この一連の騒動にも首を突っ込むことになった。

実際、蜂名がいなければ大船がレーシィ船長を追い詰めることはできなかっただろう。彼は立会人を心理的に自然な形で操作し、兵器が入ったコンテナをレーシィが艦隊を配置した位置と同じ位置に配置させた。蜂名はコンテナを調査し、兵器が入ったコンテナを見つけて大船に報告。

これぞ必勝法……しかし、そんな蜂名を妨害してきたのが、ヴォジャという輩だ。

そいつはシステマという格闘技を操り、蜂名の策略に対して冷静に対応。圧倒的暴力で蜂名をぶっ飛ばした。あっという間に窮地に立たされる蜂名だったが、それをさらにひっくり返す奇策が飛び出した。

それはアンチトランクションジェルという表面摩擦を極限まで減少させる液を散布し、攻撃をすべていなしつつ、ヴォジャを攪乱。立つことすらままならない地面の上を、ナイフを突き立てて歩く蜂名は衝撃的であった。

さて、第二十八巻のラストだけを見れば蜂名が勝ちである。

しかし、ヴォジャはそれらの攻撃を予期していたことが判明する。蜂名が立会人を介して兵器のあるコンテナを艦隊の位置に配置させることも、コンテナの中にあったアンチトランクションジェルを使うことも。

それらの対策として、コンテナの兵器の位置(つまりレーシィが配置した艦隊の位置)から蜂名の経路を予想し待ち伏せ、アンチトランクションジェルを落とせるようにセメントを準備(肌についたアンチトランクションジェルはセメントで固めて落とすことができる)。

死神のような大鎌を引っさげ、仲間も串刺しにしながら蜂名を殺すために動き出す。この戦いは見物であった。

 

さて、本筋である「大船 VS レーシィ」によるバトルシップにおいて、大船は窮地に立たされていた。

なにせ蜂名はヴォジャとの戦いで忙しい、さらにレーシィは何らかの方法で大船の設置した艦隊の位置を把握しているらしい。彼の言葉をそのまま信じるのであれば、観葉植物から発せられている電波をアレコレしているようだが、そんなはずはないであろう。

どのようにレーシィは大船の艦隊の配置を把握しているのか?

その方法が分からぬままゲームは進行していく。レーシィの持っているレーダーの精度が100%ではないのがせめてもの救いか。ただ回を重ねていくごとに、その精度が上がっているような気がする。

確実に大船の艦隊が轟沈されていく。

このバトルシップにおいて勝負の流れを変えるのは潜水艦である。艦隊の中で最も小さい1マスサイズで、これを沈めるのは至難の業だ。バトルシップゲームで最後まで残ることになるのが、大抵この潜水艦になる。

もしもこの潜水艦が最初の方で沈められてしまった場合、状況はかなり最悪となる。その最悪が、今起きようとしていた。追い込まれた大船が取った行動が、正義の男という感じがして個人的に好きだったりする。

大船がかっこよくなっていく巻であった。

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