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【漫画】嘘喰い7 感想

【前:第六巻】【第一巻】【次:第八巻】

※ネタバレをしないように書いています。

至高の騙し合い

情報

作者:迫捻雄

試し読み:嘘喰い 7

ざっくりあらすじ

ミサイルが発射された……かと思われたが実際に飛んでいたのはロケット弾であった。お屋形様との賭けに勝った貘は、佐田国との勝負での報酬だけでなく、さらなる要求を突きつける。

感想などなど

ミサイルが発射されて終わった第六巻。しかし、それはまさかのロケット弾だった。それでも兵器であることには変わりないしテロなのだろうが、「ミサイルが発射されかどうか」という賭け内容だったために、この勝負は貘の勝ちと相成った。

ちなみにロケット砲が発射されたのは、武器商人カールが「もうミサイル発射ボタンは押しちゃったから、これからいう指示通りに操作してミサイル発射を止めてね」というバレバレの嘘に騙されたマルコが、その指示通りに従って操作しようとして間違ってロケット砲を発射してしまったというオチである。何というか、身体能力は化物かもしれないけれど、頭脳に関してはアレだったマルコである。他人を疑うということを知らなすぎる。

そして、佐田国のハングマンにより首吊りも執行されることとなる。死ぬことに対して恐怖心を抱かない狂人は、その首に縄をかけられてもなお余裕な表情を浮かべ続けた。しかし、そのまま狂った状態で死ぬことを許さない男がいた。

斑目貘である。彼ははっきりと言い放つ。

「アンタが死ぬのは……報いだ」

「下らん人殺し 下らん革命のね」

「死んだ事も無いのに死ぬのが恐くないって分かるの?」

そんな貘の言葉を聞き、克服していたはずの死への恐怖の感情が蘇ったのだろう。最期は惨めな醜態をさらし、死にたくないと喚きながら死んでいった。貘は彼を化物としてではなく、人として死なせていったのだ。

……とここまでが第七巻の冒頭の展開である。ハングマンの勝負はこれで一件落着と言って良いだろう。

だが問題は二つ。

一つ目、賭けに勝った貘はお屋形様に何を望むか?

一応、金ということで話は進んでいた。だが、貘はその話を遮り、別のものを望んだ。それは自分を「賭郎」の会員にすること。前回、廃ビルでの勝負では梶を「賭郎」の会員にした。その時ではなく、”今” 彼は「賭郎」になることを誓った。お屋形様を煽っているかのような印象を受けたのは、自分だけだろうか?

二つ目、お屋形様の一連の行動の目的である。

貘は佐国田を利用して、株の大暴落を引き起こして儲けようとしている者がいて、それがお屋形様ではないかと話をしている。それは真実なのだろうか。また、目蒲が佐国田のイカサマに加担していることを確認しに来たと、お屋形様自身が語っている。それは嘘ではないだろうが、お屋形様自身が来るという意味が分からない。

どこからどこまでが真実で、これから先どうなっていくのか?

視点は貘達だけでなく、賭郎側も入り乱れながら展開していく。

 

賭郎は強大な暴力を持ち合わせている。その力は敵を作りやすい。

今回は「ミサイルでの株大暴落作戦の失敗によって生じた損益を補填しろ」とアイデアルという組織が話を持ち込んできた。アイデアルというのは、世界中の反政府組織やゲリラの資金運用を生業とし、近頃は犯罪組織の乗っ取りも仕事の一つとしている闇組織である。

そんなアイデアルと賭郎の戦争が幕開けとなった。

あっさりと死んでいく下っ端の賭郎職員、立会人と殺し屋の戦いも始まり、人が平気で殺し殺されていく。その状況を知っているはずの警察内部では、アイデアルと賭郎それぞれの息がかかっており、全くもって油断できない。

表立たない裏社会の戦争。梶と貘もそれに巻き込まれ……いや、貘の場合は自ら突っ込んでいくこととなる。暴力が大きな者が勝つ単純な世界。梶は生き残れるのだろうか。

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