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【漫画】寄宿学校のジュリエット13 感想

【前:第十二巻】【第一巻】【次:第十四巻】
作品リスト

※ネタバレをしないように書いています。

禁断の恋

情報

作者:金田陽介

試し読み:寄宿学校のジュリエット (13)

ざっくりあらすじ

ペルシアと露壬雄の関係性が露呈してしまった。学校の全員が敵に回ったこの状況を、打開することはできるのか?

感想などなど

第十二巻は露壬雄とペルシアの関係がバレたシーンで終わった。

いつだったかペルシアの誕生日に、露壬雄の部屋で女性物下着が見つかってペルシアとの関係性が疑われた時は、真剣で斬り合うことで疑念を晴らした(アニメはここで終わっている)。しかし、玲音に二人が密会している写真を公開された以上、もう言い逃れをする術はない。

玲音は黒犬と白猫の対立をあおり、自分の両親のような不幸な恋を生まないようにするため、監督生を決める選挙に勝つために二人の恋を潰すことにした。「人種が違えば考え方も生き方も好みも……何もかもが違う 交わっちゃいけなんだよ」と、露壬雄の心をへし折るために言葉を重ね、周囲の悪感情を煽っていく。

普通の男ならば折れていた。かつて露壬雄の母親が、ペルシアの父親と恋仲になり、それがバレて追放されたように。ここで諦めて別の幸せを掴む道だってあったと思う。

それでも露壬雄は折れなかった。ペルシアと露壬雄の二人が出した結論「この恋は間違ってなんかいない」のシーンが最高にかっこいい。そして、これまで二人が積み重ねてきた友情や信頼が、歴史を変える大きな転換を生み出す。

 

丸流はペルシアが変装したジュリ男の友達となった。一本筋の通った男(男装)としての強さに惚れ、友達になりたいと思った彼の気持ちを、ペルシアはずっとだましていたことになる。

ペルシア、露壬雄を慕ってくれる学生は多かった。その理由は寮のために頑張ってくれていたこと、努力を惜しまなかったことが彼らの心を打ったのだ。事前のスピーチに、感動し心揺さぶられた者も多かっただろう。しかし、その裏では彼女であるペルシアと一緒にいたいがためという願望があったとなると、素直にそれまでの二人を受け入れられなかった。

ペルシアを慕っていたスコットは死にそうに項垂れ、露壬雄の妹兼番犬の朱奈は姿を見せていない。それぞれが二人の関係をしってショックを受け、二人に悪感情を向けていた。

そんな状況を壊し、空気を変えたのは意外にも丸流だった。

そこから次々と自分の気持ちを吐露し、自分なりのやり方で変わっていこうとするシーンに思わず涙ぐんだのはブログ主だけではないと思っている。

 

とにかく状況は一変した。その後の学園の空気感は、是非とも読んで確認してもらいたい。とくにペルシアと露壬雄が普通に並んで歩いているシーンは、いろいろと感慨深いものがある。いつも殴り合うか、隠れるかしていたのに……良かったなぁ……と。

ただ二人の恋によって、恋破れた者も出てくる。スコットとかスコットとかスコットとか。そういった者達の壊れ具合も見所の一つだ。

そして露壬雄とペルシアの積み上げてきたものに負けた玲音のその後も、是非とも見てあげてほしい。彼女の覚悟は二人に決して負けていなかった。その覚悟も元は優しさから生まれたものであって、そのことは露壬雄も良く知っていた。

二人は学園の空気をたしかに変えた。ここからは本当に世界を変えていくことになる。ただもう少し、隠れなくて良い学園ラブコメを見させてくれ。

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