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【漫画】新米姉妹のふたりごはん7 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

姉妹の新生活

情報

作者:柊ゆたか

出版:電撃コミックスNEXT

試し読み:新米姉妹のふたりごはん 7

ざっくりあらすじ

父が再婚し、急に妹ができた。食べることが大好きな姉・サチと、料理が大好きで無口な妹・あやりの二人による美味しい匂い漂う生活は始まったばかり。

感想などなど

「あさりごはん」

新米姉妹と絵梨の三人で海に行くらしい。

海と聞けば、麗しい水着姿を想像した方もいるかもしれない。そういった方には残念だが、彼らが向かった先はビーチではなく潮干狩り会場であった。ちなみにブログ主には潮干狩りの経験がない。だがあさりを食べたことはあるので、食べるのは任せて欲しい。

砂浜を這いずり回って蟹を追いかけつつ、あさりやハマグリを掘りまくる姉と、黙々とあさりを掘って回る妹。そんな様子を微笑ましそうに見ている絵梨という構図が、この漫画を象徴しているような気がする。

そうして集まったあさりの砂抜きから料理は始まっており、そうしてできあがったあさりご飯は定番料理であろう。それがまた旨そうなのだ。

……ちょっと水着も見たかった。

 

「中華がゆ」

あやりが熱を出してしまった。ドロ団子を食べても腹を壊さなかった頑丈な姉・さちは、妹のために「中華がゆ」を作ることにしたそうだ。ちなみにレシピは絵梨直伝である。

干し椎茸を水で戻した物や、生姜に手羽先が常備してある冷蔵庫……もしかしてこれが普通の冷蔵庫というものなのだろうか? という疑問はさておき、サチによるあやりのための料理が始まった。

クマさん柄のエプロンを引っ提げて、手羽先と椎茸から出汁を取るという贅沢仕立ての「中華がゆ」が完成する。ちなみに「中華がゆ」では生のお米を、ごま油で炒めるらしい。知らなんだ。

そんな姉の料理を食べて「幸せすぎて死んでしまいそうです」と顔を赤らめる妹を見て、尊死するかと思ったブログ主であった。

 

「たまごサンド」

冒頭では三人で潮干狩りに向かったが、次はメンバーにあやりの親友・篠田さんを加えての四人で、川に釣りへと向かうこととなった。ちなみに潮干狩りとは違い、渓流釣りの経験はある。だが捌くことはできないので、食べることは任せて欲しい。

そんな渓流へと向かう道中の電車の中、互いに作って持ち寄ったランチを、四人で摘まむ。新米姉妹が作った料理が、「たまごサンド」であった。シンプルで手軽に食べられ、それでいて旨い。コンビニではよくお世話になった。

 

「ニジマスのレモンバターソテー」

もう名前が旨そうな料理がタイトルに据えられた今回は、渓流釣りで互いに釣ったニジマスを料理する。このニジマス釣りのために、餌である虫を針に刺すのだが、それを怖がってキャーキャー言うのは定番の展開。だがサチもあやりも抵抗がなく、虫を針にぶっ刺しているのは少し意外か?

そうして釣り上げたニジマスは、そのまますぐに調理できる訳ではない。金だわしで鱗やヌメリを取り、ハサミでお腹を切り裂いて、内臓をまるごと引っこ抜く。そのまま串を刺して焼くもよし、大きい場合はお腹にレモンとディルを詰め(恥ずかしながらディルを知らなかった。ハーブとのこと)、それをバターを溶かした鉄板の上で焼く。これぞニジマスのレモンバターソテー。名前からしてすでに旨そうである。

そんな苦難を乗り越えて釣り上げたニジマスを料理し喰らった時の快感はかなりのものだろう。なにせ絵だけでも美味しそうなのだから。

 

「マーマレード」

珍しく料理するシーンがほぼない回である。では何をするかといえば、料理で水に触れることの多いあやりの手先、その爪を綺麗にしてネイルする。そんなお洒落な芸当、あやりができるはずもない。姉として、サチが真剣な表情で、妹にネイルをしてあげるのだ。

そうして綺麗になった指で頬張るマーマレード。幸せなワンシーンである。

 

「チキンバターカレー」

インドの本格カレー専門店でしか聞かないような名前のカレーを、家で作ってしまう女子高生がいるらしい。カレールーを突っ込んで煮るだけのカレーを作るしか能の無い自分が恥ずかしくなってくる。

バターで野菜を炒め、そこにトマトジュースを入れるというこだわり。鶏肉をヨーグルトとカレー粉に浸けるという一手間。仕上げに生クリームを入れるというプロにしかできない技。

こだわりも一手間も技もないカレーでごめんなさい。カレー粉を今度どこかで買おうと思います。

 

「マグロ」

新米姉妹は水族館へと向かった。そこで出会ったのは、調理されようとしている死んだ魚ではなく、元気に生きて泳ぎ回る魚である。しかし、それらを見て抱く彼女達の感想は、食べ方や調理法なのだから、よほど料理に毒されてしまっている。

ペンギンの登場では、「まさかまた調理法について語るのか?」と戦々恐々していたのだが、そんなことはなく素直に可愛いと感想を漏らした二人。流石にそこまで毒されてはいなかったらしい。

そして最後の締めがマグロの回遊する水槽である。この世の中において水族館漫画は数多あれど、マグロで締める話はあっただろうか。しかもこれから魚を食べに行くらしい。

元気に泳ぐ美味しそうな魚をたくさん見たからかな? かくいうブログ主も魚を食べたくなってきたので、近々、回らない寿司屋にでも行ってみたいと願望を告げておこう。

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