工大生のメモ帳

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神達に拾われた男5 感想

【前:第四巻】【第一巻】【次:第六巻
作品リスト

※ネタバレをしないように書いています。

スライム研究に明け暮れて

情報

作者:Roy

イラスト:りりんら

ざっくりあらすじ

オルゴール販売計画を推し進めつつ、セムロイド一座と呼ばれる劇団とも仲を深め、剣術と魔法の鍛錬を行うリョウマ。そんな中、街では創立祭の準備が進んでおり、店で何か出店が出せないか? 話が進んでいく。

感想などなど

この作品は一巻で決まった目標というものがない。いつも何かしらが並列処理されていく。そのため、読者としては「あぁ、それもやってたな……」と記憶を掘り返されるようなことが度々繰り返されることになる。

この第五巻では主に、『オルゴール販売計画』と『創立祭』と『トレント狩り』と『教習会への講師としての参加』を推し進めていくことになる。しかし、これらに加え防水布の制作も進めつつ、麦茶の販売が上手くいってしまったり、トンネルアントの依頼も加わってくる。正直、何を語ればいいのか分からない。

今後への繋がりという点のみを考慮すれば、シュルス大樹海での戦闘にも関わって来て、かつ珍しくモンスターと戦う『トレント狩り』と、第五巻では中途半端な状態で終わってしまう『教習会への講師としての参加』を語るべきだろうか。しかし、創立祭への出店としての参加も捨てがたい。

迷いに迷った挙げ句、増えに増えまくったスライム達について語ろうと思う。

 

この作品を特徴付けているのは、まず間違いなくスライムである。ただのスライムしかいなかったのに、スティッキースライムやアシッドスライム、ポイズンスライムなどド定番は網羅しつつ、クリーナースライムやスカベンジャースライムといった一家に一台欲しいスライムが増えていく。

さらにさらにデオドラントスライムという(名前通りに消臭効果が強い)これまた一家に一台欲しいスライムが増えた。それにしても家庭環境を整える便利スライムばかり増えているかと思いきや、第三、四巻辺りから戦闘特化のスライムも増えていく。

代表的なものとして分かりやすいのはメタルスライムだろうか、ドラクエではお世話になりました。ゲームにおけるメタスラと同様に、素早さと防御力に特化しており、とても親しみやすい。

さらにメタルスライムと似てはいるが、高純度の鉄のみを与え続けたアイアンスライムなるものも進化によって登場。メタルスライムは様々な金属の混合による身体とすれば、アイアンスライムは純粋な鉄の身体を持つといえば分かっていただけるでしょうか。

それぞれ身体を武器の形に変化させることができると分かり、永遠に壊れることのない最強の武器として使えるようになってしまった。トレントという魔獣との戦闘においては、投げれば勝手に戻ってくる投げ斧として重宝した。基本的に武器は使い捨てとなってしまう世界において、これは一種のチートであろう。

他にも魔力によって強化された強力な槍をスライムに与えると、なんと勝手に消化してしまうという事態も発生。またまた別に石けん制作をしている最中に、苛性ソーダを好んで食べる固体を発見。さらに完成した石けんを好んで食べるスライムも発見される。もっと別に灰を好んで食べるスライムまで出てきてしまう。もしかするとこれから先、新たな進化が見られるのではという期待で、リョウマだけでなく読者の胸も膨らむというもの。

この第五巻ではフラッフスライムという軽量化してソラを浮遊することができるスライムを森で発見、酒を与えたら進化したドランクスライムはアルコールを出すことができるスライムを仲間に加えた。あれまぁ、もう脳内で管理できませんよ。

 

金を稼いでいる過程で、右肩上がりに収益が増えていき、収益を増やせる可能性がアンロックされていくような心地よさは変わらず、スライムの新種が増えていくごとに出来ることが増えていく実績解除のような快感も増していく。

一度だけでは脳の処理が追いつかない情報量の多さであり、繰り返し読むことで新たな発見があるスルメみたいな作品だ。個人的にアニメ化よりも漫画化よりも、ゲーム化してほしい内容である。

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