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賢者の弟子を名乗る賢者3 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

賢者の弟子=賢者

情報

作者:りゅうせんひろつぐ

イラスト:藤ちょこ

試し読み:賢者の弟子を名乗る賢者 3

ざっくりあらすじ

九賢者の一人にして死霊術士のソウルハウルの捜索は空振りに終わった。数少ない残された資料の解析をソロモンに任せるが、その解析にはアルカイト王国の地下ダンジョン『愚者の脅威の部屋』にある資料が必要だと分かり、そのダンジョン攻略にはミラが挑むことになった。

感想などなど

第二巻の感想で、この作品の面白いところは戦闘だと語ったが、やはりそうだということをこの第三巻で確信した。

召喚術士というものは、その名の通り、モンスターを召喚して戦う。その性質上、モンスターを召喚して指示するといった面倒な手順があること、本体があまり強くないこと(ミラは本体もそれなりに強いことが第二巻の悪魔との戦闘で分かったが)、モンスターの強さに依存した戦い方のせいで、かなり嘗められているようである。

第三巻の冒頭は、冒険者グループの他の仲間に小馬鹿にされている召喚術士の女の子が出てくる。その冒険者達は、彼女の召喚術士としての練度の低さに、辟易としており、それもあってかなり召喚術というものを下に見ているらしかった。

だが、そんな召喚術士を究めた到達点というものをミラは見せてくれる。それにより、これまで馬鹿にしていた面々を倒していく様は、かなりスカッとさせてくれる。そんなミラの姿に感化され、召喚術士達が鍛錬を詰んでいくことで、この世界における召喚術士の練度も上がっていくのではないだろうか。

そんな彼らの練習からも、ミラは学んでいくことで更なる高みへと向かっていくのだから驚きだ。例えばゲーム世界の時には、召喚するか、しないかという二択しかなかったものに、一部だけ召喚するという特殊な技能が合わさり、これからもっと面白い戦闘が楽しめるのではないかという期待が膨らんでいく。

こうした学んでいこうという姿勢が大事なのではないだろうか。

 

さて、本筋のストーリーについて語ろう。といっても、相変わらず九賢人に関する調査の進捗はあるようでない。とくにソウルメイトに関して、持ち出した書類に関する解析を、ソロモンに依頼してその結果待ちという段取りである。

その解析に必要な書物を、アルカイト王国の地下ダンジョン『愚者の脅威の部屋』に取りに行く……これが第三巻の主軸となる。そのために寄り道をして、学園で催されていた大会に突如として参加させられ、ミラが無双したりするが、本題はあくまでダンジョン探索ということを忘れてはいけない。

このダンジョン探索、作った人間の性格が悪かったに違いない。めっちゃ難しいパズル(パズル慣れしていない一般人で6時間かかった)が幾つも用意されている。戦闘じゃないんかーい、と突っ込みを入れてしまったブログ主である。

しかし、そんなパズルの解読にも召喚獣を使うことができる。ここが召喚獣の大きなメリットの一つかもしれない。古代語も召喚獣からしてみれば、ちょちょいのちょいで読めるのだから、召喚術士はダンジョン探索に必要不可欠なのではないだろうか。

そのダンジョン探索で九賢人に近づくことができればいいのだが。悪魔に関する謎、九賢人が何をしているのかという謎、ダンジョンを含め世界に新たな場所が増えているという謎……これからどう繋がっていくのか。期待しておこう。

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