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賢者の弟子を名乗る賢者4 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

賢者の弟子=賢者

情報

作者:りゅうせんひろつぐ

イラスト:藤ちょこ

試し読み:賢者の弟子を名乗る賢者 4

ざっくりあらすじ

その道中『祈り子の森』でソウルハウルの足取りを追っていたミラは、そこに生息しているはずのない危険生物が現れるという奇妙な事件に遭遇。ついでにダンジョン『天魔迷宮プライマルフォレスト』で『始祖の種子』を集める。

感想などなど

ゲームだった頃の常識が、全くもって通用しない。そのことは、これまでの戦いや生活からも窺い知れる。そもそもゲーム世界に取り込まれるという時点で、常識というものに囚われた考え方をしてはいけないのだろうと思う。

例えば、この世界では人が死ぬという事実。ミラが強すぎて死の匂いが薄らいでいるが、第二巻ではゾンビの集団が現れたり、冒険者の失踪が取り沙汰されたりと、ゲーム世界といえど死ぬ可能性があるということをまざまざと見せつけられた。

そんな悪いことばかりではなく、ゲームの頃にはできなかった技の応用により、ペガサスに乗って空を飛ぶといった体験や、新たな戦闘の技術として、召喚獣の一部だけを召喚することで召喚速度向上と、不意打ちできる可能性が上げられるというように戦闘面の強化もできた。

つまり何が言いたいのかといえば、ゲームが現実になったことによる影響は大きいということ。

精霊という存在を狩っている何者かが現れたのも、ゲームシステムによる制限が解かれたことによるものか? はたまた別の要因か。そして、この第四巻で描かれていくモンスター分布の異変の裏にあるのは、環境変化によるものか、はたまた人為的なことなのか。

真相はこれから読んで確認していこう。

 

ネタバレをしないという絶対のルールを掲げている本ブログにおいて、上記に示した謎を解説することはない。少なくとも、この巻の感想で書くことはない。

というか、この巻を読んでも何も解決しない。

……第三巻まで読んでいながら、九賢者の一人も見つけることができていないという事態。このシリーズ、世界観の根幹に関わるような謎に対して、じらしにじらされまくっている。

とはいっても、何も進んでいないということでもない。

九賢者の足取りを探すために立ち寄った『祈り子の森』では、その森の神木に話を聞きに行き、何年か前にソウルハウルが神木の根を貰いに来たという重要な話を伺った。その根を削って器を作ろうとしているらしいことが、ソウルハウルの残した痕跡を繋げていくことで明らかとなった。これは大きな進展と呼べるだろう。

その道中でミラが遭遇したのは、その地域には現れるはずのない凶悪モンスターが、砦の兵隊達を襲っていたのだ。そいつがただ強いというだけであれば、まだ対処できたかもしれない。厄介なことに、ここら一帯では解毒方法が確立されていない毒をその身に宿しているというのだから、その厄介さは際立つ。

事実、兵士の一人である女性がその毒を受け、息も絶え絶えの死にかけであった。そんな窮地を救ったのが、賢者の弟子(ということになっている賢者本人)ミラである。「わぁー、召喚術って凄いんですね」と言っておけば、うなぎ登りに機嫌が良くなる世話焼き賢者は、ここでも世話を焼きまくり、ただ蹂躙するのではなく、戦う術を教えるような、はたまた全員を鼓舞するような形で救いの手を差し伸べる。

そんな世話焼きの後はダンジョン探索である。場所は『天魔迷宮プライマルフォレスト』、目的は『始祖の種子』。このダンジョン探索では、召喚獣『ケット・シー』が大活躍し、「召喚術って凄いんですね」と素直に言葉が出てくる。

単純な手数と、人間には限界があることもできてしまうという痒いところに手が届く感じが、ゲームだと楽しいのだろうなと思わせてくれる。

そんな楽しいダンジョン探索の後は、変な抗争に巻き込まれてしまうミラ。精霊誘拐事件の犯人「キメラクローゼン」と、精霊を守護する正式な団体「五十鈴連盟」が、影ながらに抗争を繰り広げていたようだ。

 

こうして列挙していくと、かなり多くのイベントが起きていたのだなと分かる。それぞれ重要そうな情報が散りばめられ、これから先でどのように繋がっていくのかが気になっていくところだ。

ミラのサービスショットも多かった第四巻。気付いたら読み終えているライトノベルだった。

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