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魔王様、リトライ!② 感想

【前:第一巻】【第一巻】【次:第三巻

※ネタバレをしないように書いています。

魔王様、ようこそ

情報

作者:神崎黒音

イラスト:緒方剛志

ざっくりあらすじ 

サタニスト達の撃退に成功した魔王は、三聖女の長女・ホワイトに謁見。彼女にも盛大に勘違いされ恐れられることとなるが、本人はそんなこと気にせずルナ村の開発に乗り出す。

感想などなど

さて、第一巻だけで多数の勘違いもとい爆弾を無自覚の内に抱えている魔王様。しかし、聖女の次女と三女が魔王もとい零に惚れているという状況に加え、ゲーム世界での側近だった悠も召喚し、サタニスト達を倒したことにより街の人々の信頼も勝ち取り(同時に恐れられ)、魔人の子が仲間になるフラグも立ち、いつも通りアクは可愛い。

なんだかんだで事態は好転しているように見えなくもない。

しかし、今後の動き次第で良い方にも悪い方にも傾いていくはずだ。今回魔王はどんなことをしでかし……いや、やってくれるのか期待せずにはいられない。

今回、魔王が行ったことは主にルナ村の開拓である。その他、細かな些事もあるが、大半がルナ村の可愛らしいバニー達に囲まれながら進んでいく。その辺り、魅力を添えて感想として書いていこう。

 

村の開拓ということで、本格戦記物のような泥臭い開拓を期待される方もいるかもしれない。しかし、本作ではゲーム特有のアイテムを駆使して開拓を行っていく。ファンタジー世界においては神業と言っても問題ないだろう。

まぁ、その辺りは第一巻を読んで貰えば問題はないはずだ。本来ならば水脈を捜しだし、穴を掘り進めるという労力がかかる井戸を、アイテムをポンッと置いただけで設置できていた。

第二巻でも例外ではない。拠点を置いてアイテムを合成すれば勝手に、それに準じた拠点が形成される。医療セットを合成すれば、《野戦病院》となり、希少アイテム《大垣の湯》を合成すれば《温泉旅館》といった風に。

結果的に何もなかったルナ村に、都市の病院をも凌駕する病院を建設し、貴族しか入れないとされていた風呂を、大した労力もなしに作り上げた魔王。その影響力たるやどれほどのものか想像できるだろうか。

もう一度言うが、この世界における入浴は貴族にしかできない贅沢である。貧しい村の人々における風呂と言えば、時折降りしきる雨であり、湯ともなれば一生で一度浸かれるかどうか。それに比較的安い金額で浸かれるともなれば、人は活気づく。

この《温泉旅館》の力はそれだけではない。一番素晴らしいのは、その温泉の効力だろう。疲弊した体を癒やす力は絶大で、老化した皮膚を回復させる力まで持ち、頑固な脂肪を落とす塩サウナ……美しい内装に、完成されたシステム……あらゆる面で高水準な《温泉旅館》であり、読む限り普通に現代社会でも通用しそうに思える。というか近所にあったら毎日通いたい。

《野戦病院》もまた野戦が似合わないほどに充実した装備が施されている。まずあらゆる病気を治すことができるマッドサイエンティストがいる時点でチート(欠点とも言う)な訳だが、単純に治療のための設備時代もその世界においては行きすぎたものだと言わざるを得ない(魔法の病気――呪いなどに対しては弱いようだが)。

そんな施設が現れて、都市部の貴族達が放っておくか、いや放っておく訳がない。

今回、魔王の無意識の搦め手を受けたのはマダムである。第一巻で魔王が石けんをプレゼントした人である。その際の会話で、ルナ村に招待するといった節の台詞を受け、実際にマダムはやって来たようである。

体型は貴族らしく横に大きいが、その動きは気品に満ち、常に美を追究する姿勢は女性の鑑。貴族としての財源のみならず、民衆から信頼される彼女の支援を受けることができれば、ルナ村の地位もとい名声も上がるというもの。魔王は彼女をおもてなしに最善を尽くし、言葉の一つ一つに思考を巡らす。

きちんと魔王の思惑通りに事が進んだかどうかは疑問符が浮かぶが、まぁ、終わりよければ全てよし。……うん、そういうことにしておこう。

 

最初には些事と切り捨てようと思っていたことも説明しよう。ある意味、今回の被害者であり、ヒロインとしての地位を一気に駆け上ってきた人物についてである。

彼女の名は、エンジェル・ホワイト。人物紹介では一番まともと書かれている三聖女の一人である。実際、この物語の中では一番まともかも知れない。

どことなくポンコツ臭が漂う気もするが、それは周りがアレすぎるだけである。周囲の人々を治めようとする彼女の涙ぐましい努力に涙が止まらない。

彼女が魔王に対して畏怖し、警戒するのは仕方がないというものだろう。恐ろしい悪魔王を倒し、いつの間にか三聖女の一人ルナを手中に治め、商人達の間では何やら凄いものを売買している……情報だけみれば地位・富・名声・力などあらゆるものを手に入れたヤベー奴とも言える。

そんな彼女の信頼を得ようとする魔王様。丁寧に言葉を選んでいるらしいが、そんな彼の思い以上に疑われていることを理解できなかったことが敗因である。

彼と彼女の関係性と思惑には注目すべきである。最高にニヤニヤできることを確約しよう。

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