工大生のメモ帳

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狼と香辛料 感想

※ネタバレをしないように書いています。

色あせない名作

情報

作者:支倉凍砂

イラスト:文倉十

ざっくりあらすじ

行商人ロレンスは、麦の束に埋もれ馬車の荷台で眠る少女を見つける。彼女は狼の耳と尻尾を有する美しい少女で、自らを豊作を司る神ホロと名乗った。

ホロの巧みな話術に翻弄され、少女が神であるかどうか疑いながらも、共に旅することを了承する。そんな二人に、思いがけない儲け話が舞い込む。

疑いながらもロレンスは話に乗る――

 

感想などなど

ずいぶん前に全巻読み終えていたのですが、冬休みに一気読みして感想書きたい欲が沸き起こりまして、現在PC前に座って感想を書き殴っております。

とりあえず、一巻について語りましょうか。

この巻はホロとロレンスの出会いと旅の始まりの物語です。二人は出会い、共に旅することを約束しながらも、互いの距離は近いという訳ではありません。

ホロが神であることに疑いを持つロレンスとそんな彼を翻弄するホロ。

二人に舞い込む儲け話は、小さいかと思いきや、予想外に大きな物に膨れ上がっていきます。

事件の概要としては「国を相手取って金を用いた脅迫」といったところでしょうか。現代日本では到底想像できませんが、もしも日本の貨幣が造れなくなって価値が高騰しまくったら、おそらく日本は潰れるでしょう。勿論、貨幣が増えまくって価値が下がりまくっても同様でしょう。しかし、一つの村が行えるようなことではありません。あくまで現代の場合は、ですが。

昔の場合、貨幣の価値=金の含有量ということだったようです。作品内では天秤を使って貨幣の重さを量り、両替などを行っている描写が度々あります。

そんな昔だからこそ、できる芸当でしょう。

 

商人としてのロレンスから見た経済の話も文句なしに面白いですが、この作品は人と神の物語としての側面もあります。

ホロは人の何倍もの寿命を生き、豊穣を司ってきました。しかし、人は、それを知っているのか。

祭りを開いて彼女の祭り上げる。その意味とは何なのか。

人である村人と、村を守り続けたホロとの間の考え方や想いのすれ違いが、残酷なまでに描かれています。結局人とホロのような存在は共存できないのかも知れない。

そんな中、ホロが人ではなく狼だと知ったロレンスは、彼女に対して一体どのような感情を抱き、どのような選択をしていくのか。

大きな見所です。

 

最終巻を読み終わった後読むとまた感慨深いものがありました。言わずもがな名作で、長年語り継がれるだけはある作品です。

 ↓次巻の感想はこちら

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