工大生のメモ帳

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青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

空気に打ち勝て

情報

作者:鴨志田一

イラスト:溝口ケージ

ざっくりあらすじ

ある日、梓川咲太は図書館で野生のバニーガールに出会った。

ただのバニーガールではない。同じ高校の生徒にして、活動休止中の人気タレント桜島麻衣先輩だ。

数日前から彼女の存在を認識してもらえないという奇妙な事象が発生し、その検証のためにバニーガールで出歩いていたらしい。

これはネットで噂の不思議現象”思春期症候群”と関係があるのだろうか。原因を突き止めるために調査に赴く二人。しかし、事態は予想外の方向へと進んでいく。

感想などなど

本編に関係ないのですが、主人公ってポプテピピックの星色ガールズドロップに出てくる主人公の男に似てませんかね。どうしても言いたかったんです。

さて、本作。主人公は鋼の心臓の持ち主です。

女先輩に「パンツ見えてるよ」と真顔で言い放ち、目の前で服を脱ぎパンツ一丁になり、女友達?に「生理か?」「便秘か?」と平気で訊ねます。

あぁ、このままだとただの変態ですね。違います。他人にどう思われようと構わないのです。空気を読もうだとか、周りに合わせようだとかは一切考えません。

たとえ世界中の人に嫌われようとも、たった一人信じてくれる人がいたならばそれでいい。そういう考えを持った主人公です。

先輩のために必死になって策を巡らし、ここぞという時にできる男……最後の最後の賭けは最高にかっこよかった。今までが今までだった分(いや、十分に活躍はしてますけど、言動が……ねぇ)、一際際立ちます。

 

さて、先輩の魅力を書き連ねようと思えばいくらでも書けるのですが、まぁできる限り短く書けるよう善処します。

普通子役ってそのまま人気であり続けている人っていない(と思うのですが、どうでしょう)。しかし、先輩は子役でもヒットし、中学でもヒットし、高校でも人気タレントとして活躍。ずっと人気であり続ける先輩は一体どれほど努力をしていたのでしょうか。

生半可な努力ではないでしょう。それは同級生と仲良くするという自分たちが当たり前にしていることを犠牲にしていたわけです。

まぁつまりはコミュ障です。そして、変なプライドがあります。

プライドといってもうざいものではなく、今まであまり人と関わってこなかったことを悟られたくないという可愛らしいものです。

「大人の麻衣さんは、それくらい平気だよね」

「そ、そうね。な、なんでもないわよ」

こんな感じ。可愛い。

他にも今までツンツンしてたのが、でれた時は感動すら覚えました。あぁ、これがツンデレなんだなって。

 

そんな先輩の姿が誰にも見えなくなっていく。図書館でも先輩を視認できたのはただ一人主人公のみです。

透明人間と言えば聞こえはいいかも知れませんが、話しかけても誰も答えてくれないとなると買い物だってできなくなります。

シュレディンガーの猫。

50パーセントの確立で死ぬ箱に入れられた猫の生死は箱を開けてみるまで分からない。つまりは観測してくれる誰かがいないと存在は確定されない。

だれも見ることができなくなった桜島麻衣先輩はどうなってしまうのでしょうか。

 

 そして、このブログを見て買おうと思った人にはとりあえず二巻まで買っておくことをお勧めします。意味は読めば分かってもらえると思います。まぁ、大賞作品ではないからこそできる芸当ですね。

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