工大生のメモ帳

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ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター PART2 感想

※ネタバレをしないように書いています。

※これまでのネタバレを含みます(出版順で一巻の感想はこちら→ブギーポップは笑わない 感想 - 工大生のメモ帳

これは正義と愛の物語。

情報

作者:上遠野浩平

イラスト:緒方剛志

ざっくりあらすじ

「君には犠牲になってもらう」

……飛鳥井仁

「世界を造りかえるのが、私の使命」

……イマジネーター

「わたしには彼女を助けるしかないんです……」

……未真知子

「それって、愛の告白?」

……宮下藤花

「アイツと違って名乗る趣味はないね」

……炎の魔女

「あら、正義に理由はいらないでしょう?」

……衣川琴絵

自分すべきことをして、守りたいもののために、闘う者達がいた。

感想などなど

さてさて、PART1ではイマジネーター(と名乗る飛鳥井仁)が何やら怪しい目的のために動き出し、スプーキーEが自分の分身を動かし事件を起こす。それを止めるためにブギーポップがやって来る。目まぐるしく事件は回っていきますが、まだ終わりは見えず……。織機綺と谷口正樹の奇妙な関係性もどこかもどかしい。

そんな彼ら、彼女たちの物語が徐々に収束していきます。

そんな物語を理解するために大事になってくるのは『人の心に足りない物が分かる』飛鳥井仁と、『統和機関の回し者』織機綺の二人でしょうか。

まず飛鳥井仁。

PART1を読んだ人達は彼の目的が分かりましたでしょうか? 自分は「春に雪を降らせる」とか言われても、「何言ってんだ、こいつ。環境破壊でもしようとしてんのか」としかなりません。まぁ、もちろんそんなはずもないわけでありまして。

彼の真意。何を思って行動しているのか、が重要になってきます。その目的の達成のために邪魔(もしくは必要?)だったのが、スプーキーEであったと……。ややこしい。

次に織機綺。

彼女は普通ではありません。統和機関の回し者であり、スプーキーEにこき使われる存在で、どんな命令にだって従います。それは「殺人」だったり「生殖」だったり、人として扱われたことなんてこれまで一度だってなかったことでしょう。

そんな彼女の前に現れたのが谷口正樹です。彼は彼女をデートに誘い、ブギーポップを真似して欲しいという明らかに怪しいお願いも進んで受け入れます。

理由はただ好きになってしまったから。彼女が普通でないと知っていながら、彼女に近づき彼女のために行動します。

織機綺は度々「理解できない」と苦しみます。しかし、拒絶することもできず彼と行動を共にし、むしろ一緒にいたいと段々思うようになります。

そんな彼女の気持ちと裏腹に、苛立ちと焦りを覚えるスプーキーEは自らの作戦を推し進めていく。

そんな彼女の気持ちと行動は注目して読むべきです。

 

多くの人物の視点で描かれていく物語。相変わらず感想を書くことには苦労します。

作品には、それぞれの登場人物が心に抱いた「正義」や「愛」がありました。分かりやすいのは谷口正樹と織機綺でしょうか。互いに互いを思い、行動しています。飛鳥井仁も彼なりに正しいと思った「正義」を抱き行動していました。

ブギーポップだってそうです。彼が何のために闘っているのかと聞かれれば、彼なりの「正義」があるはずです。聞いてみれば、きっと長々と語ってくれることでしょう。

それが消えない限り、彼らはいつまでも物語を紡ぎ続けてくれるはずです。

 

読み終えた後、心にぽっかり穴が空いたようになってしまいました。

果たして彼と彼女は今後どうなってしまったのか。考えずにはいられません。

ブギーポップ・リターンズVSイマジネーターPART.2 (電撃文庫)

ブギーポップ・リターンズVSイマジネーターPART.2 (電撃文庫)

 

 

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