工大生のメモ帳

読書感想その他もろもろ

冬、終幕、ブログにて

2020年という、世間的にも自分的にも、波乱に満ちた年が終わろうとしている。

社会に漂う自粛ムードは、それなりの拘束力を持ち、ただでさえ厄介な引きこもり体質に磨きがかかってしまったことは言うまでもない。お陰様で積み本の消化が捗ってしまった。読み終えた本達は、売りに出され、誰か名前も知らない人に貰われていく。購入した電子書籍リーダーにより、本棚の空きがさらに増えていた。

新社会人として某感染症によってぐちゃぐちゃにされた社会に放り出され、右も左も分からぬまま仕事に明け暮れた。先輩達ですら慣れていないテレワークで、もっと分からないことばかりの新人は苦悩に苛まれる。そんな自分のような新人は多いだろうと勝手に思った。

そんな状況ではあるが、今年はかなりブログの更新を頑張ったと思う。社会人になったらブログの更新はできなくなって、いつしか失踪してしまうのだろう……そう思っていたのに、むしろ更新頻度は増していった。ラノベを買う金銭的余裕のせいか、大学で鍛えられたストレス耐性によるものかは定かではない。

とにもかくにも大変な一年であった。

 

そんな一年の幕引きはどうしようかと、思いあぐねて数日が経過する。

某感染症により実家へ帰れそうにないし、TVは大したものがやっていない。紅白を見るくらいならば、自分が好きな曲をリスト化して、ループさせ続ける方が良いと考えてしまうような、世間と逆行した価値観は、こういう時に損だ。大学時代は大晦日の年越しを、バイト先で過ごしたので迷うことなどなかったのだが。

令和になってお目にかかることはないと思われた涼宮ハルヒの新刊を購入、今さら嵌まって見ている「デュラララ!!」の遊馬崎ウォーカーや狩沢絵理華のコアなオタクネタについて行ける自分に驚きつつ(フォルテッシモとか分かる人おらんやろ……)、ただただ年の終わりが刻一刻と近づいていく。

ふとした時に降る雪が、アスファルトを凍り付かせる。子供の頃は好きだった雪が、大人になって敵になった。積もらないことをただ祈りつつ、家を出た瞬間から家に帰りたいと考えている。

少し前まで子供扱いされていたのに、いつしか大人になって、勤労の義務を果たしている。ビールの苦みが好きになるのも、あと少しな気がした。

 

工大生のメモ帳も、いつしか嘘になっていた。なにせ工大生ではなくなったのだから。

それでも、もう少しだけ……もう少しだけと言いながら、長くブログを続けてしまいそうな自分がいる。きっと続けられるだけ、このブログの更新はされていくことだろう。

このブログは勝手に投稿され続け、そしていつか勝手に終わる。

そのいつが、どれくらい先になるかは分からないが、それまでどうかよろしく頼みたい。