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【アニメ】「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」第十二話【感想・解説】

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まず最初に

闇の魔力により眠ってしまったカタリナ。彼女は夢の中で前世の世界を生き、カタリナの周囲では彼女を慕う人達が涙を流していた。破滅フラグによる影響は多大で、このままカタリナの死でED?

これまでの振り返り的内容と、前世でのあっちゃんとのフラグを回収しつつ物語は終わりへと向かって行く……そんな第十一話の感想・解説を見ていきましょう。

用語・人物解説

カタリナ・クラエス

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© 山口悟・一迅社/はめふら製作委員会
  • カタリナが破滅するエンドではなく、みんなが仲良くなる友情エンドを迎えたことで死なずに済んだ悪役令嬢。
  • ゲームが最終イベントを迎えたと言えど、彼女の生活は続いていく。二年で卒業を迎える学園生活の今後や、卒業後の魔法省での生活などが二期で描かれていくことになるだろう。
  • ゲームが終わったかと思えば『FORTUNE LOVERⅡ』の話がいつの間にか始まっていくし、闇の魔力がかなりストーリーに関わってくるし、と見所は満載である。少しばかりシリアスな展開も多くなるが。
ラファエル・ウォルト

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© 山口悟・一迅社/はめふら製作委員会
  • 一連の事件の後、魔法省に勤務することとなる社畜。
  • シリウス・ディークだと思っていた生徒会長はもう既に死んでいる。その実態はシリウスの記憶を引き継いだラファエルだった。しかし、シリウスの記憶だけでなく復讐に燃える闇の魔力の持ち主も入り込んでいた。
  • 母親が最後に残した言葉の記憶を書き換え、復讐させるために行動させていたために、彼の意思とは反することをさせていた。その実態は優しい社畜である。
FORTUNE LOVERⅡ
  • 二期のネタバレになるため詳細は避けるが、名前の通り『FORTUNE LOVER』の続編。
  • 舞台は学園から魔法省へと移り、新キャラも交えたマリアの生活が始まっていく。ちなみにカタリナは、前作で国外追放されたことになっている。
  • 魔法省に入るより前に、学園を卒業するまでの残りを描くだろうが、どのような配分になるのだろう。正直、今後あまりキリの良い箇所がないのだが。

注目すべきポイント

前提として

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© 山口悟・一迅社/はめふら製作委員会

まず前提として、生徒会長シリウス・ディークは本人ではない。あっちゃんが『本名は……』と言ったのは、このことを意味している。

上記画像において眠っている少年がシリウス・ディークであり、片側で縛られている少年がラファエル・ウォルトである。これから語られる事件の最中でシリウスは死に、ラファエルがシリウスという名前で生きていくことになる。

そのような状況が生み出された過去について、これから説明していく。

ラファエルの過去①

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© 山口悟・一迅社/はめふら製作委員会

ラファエルはディーク家当主とメイドとの子供だった。一夜だけ身体を許したことによりメイドは子を授かってしまい、職を辞めて息子と二人で生活することになった。貧乏な暮らしではあったが、幸せな日々を過ごしていたように思う。

クラエスが「優しい味ですね」と紅茶を褒めたが、これは母親と同じ台詞だったこともここで判明する。原作の描写的に、ラファエルがカタリナに強い興味を抱くことになったのは、この台詞だったのだろう。

ちなみに、この時点でラファエルは父親のことを知らなかった。気にならないということはなかっただろうが、母親自身そのことを語ろうとはしなかった。そのことをこのような事件で知ることになろうとは……

ラファエルの過去②

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© 山口悟・一迅社/はめふら製作委員会

ある日、ラファエルと母親は屈強な男達に誘拐されてしまう。犯人はディーク侯爵家の夫人である。目的は『死にそうなシリウスの記憶を、健康的なラファエルに移し替えることで生きながらえさせるため』である。ラファエルの母親はその生け贄のために利用される。

ラファエルを選んだ理由は、シリウスと似たような容姿をしており、さらには健康的な肉体であったからだ。また、夫人は生まれながらにして病弱であり、さらには自身の容姿に自信がないということもあり、家を飛び出して幸せに過ごしていた二人に対する嫉妬もあったようにも見受けられる。

記憶を移し替えるためには『闇の魔力』を利用する。これまでの説明から『闇の魔力』は人の命を奪うなどの行為で、後天的に得ることができる力であるという説明はしているので、第十話の解説記事など参照して欲しい。

その過程で母親が殺害された。そして記憶の移し替えというのも成功する。

シリウスの過去

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© 山口悟・一迅社/はめふら製作委員会

シリウスを生んだ夫人ではあったが、ディーク家当主の寵愛は受けられなかったようだ。義務的に最初は通ってくれた当主も、いつしか通ってくることはなくなり放置されることになる。

そんな自身の不幸を嘆き、彼女は息子であるシリウスに依存した。しかし、息子は不治の病を発症してしまう。夫人ということもあり金と権力はあったが、どの医者も魔法も彼を治すことは叶わなかった。

そんなシリウスの記憶は、確かにラファエルの中に流れ込んできた。しかし、その中にシリウスの意思はなかったのだ。

シリウスが病気で床に伏している最中、母親はシリウスのことよりも自身の不幸を嘆き続けており、依存され続ける人生というものに疲れていたのだろう。病気が回復しなかったのは、彼自身に生きたいという意思が欠如していたような気がしてならない。

黒幕

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© 山口悟・一迅社/はめふら製作委員会

実際に人を殺すことで『闇の魔力』を得て、言われた通りに記憶を移し替えるも殺されてしまった男がいたことを思い出して欲しい。男は復讐に燃え、シリウスの記憶に紛れてラファエルの中に入り込むことで操っていた。

つまり『闇の魔力』を扱っていたのは、実際の所ラファエルではなく、この目を隠した男だったのだ。ラファエル視点では『もう一人の僕』というように描写されており、母親の最後の台詞が『生きて』だったにも関わらず、『仇をとって』というように書き換えたのも彼だったし、心の闇を煽り増大させていたのも彼だった。

全ては彼自身の意思ではなかったのだ。最後、『もう一人の僕』の闇の魔力により操られそうになるも、カタリナの言葉や差し伸べられる手に支えられ解放される。

こうして長年に及ぶ苦しみから、ラファエルは解放されたのであった。

最後のイベント

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© 山口悟・一迅社/はめふら製作委員会

全滅は免れ、無事にゲームとしての最後のイベントを迎える。だからといって気は抜けない。もしもマリアが誰かと恋仲になってしまえば、何やかんやでおそらくきっとカタリナは国外追放されたり殺されたりするのだ。その何やかんやが問題ではあるのだが。

カタリナは気付いていないが、マリア含め全攻略対象がカタリナに惚れている現状で、誰かがマリアに選ばれ、選ぶような展開が待っているとは到底思えないが。

ちなみにこのイベントはニコル達上級生の卒業式である。ニコルに花束(カタリナは野菜束であったが)を送っていたのは、「卒業おめでとうございます」的意味合いを込めてのことである。その卒業式にてマリアが愛の告白をすることでゲームは最終イベントを迎えることになるようだ。

そしてカタリナ達が迎えるイベントは……友情エンドである。

乙女ゲームとしては確かにバッドエンドかもしれないが、カタリナにとってはこれ以上ない程に救われるエンドであった。

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© 山口悟・一迅社/はめふら製作委員会
その後

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© 山口悟・一迅社/はめふら製作委員会

ラファエルは確かに悪いことをしたかもしれないが、結果として誰も死んではいないし、ラファエル自身の悲惨な過去を考えて罪には問われないこととなった。そして学園を卒業できない代わりに魔法省へと努めることとなる。

そこで社畜として二十四時間、年中無休で働くことになることを、この時点でラファエルは知らない。またカタリナも事件に無自覚に、無意識に首を突っ込んでいくことで色々と死にかけることになることを知らないし、そのことの危険性を学ぶこともない。

ゲームが終わりを迎えても、彼・彼女達の生活というものは続いてく。二期も決定した本作はこうして完結。

またいずれお会いできる日を楽しみに……

最後に

絶対書くから二期でまた来てね。

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