※ネタバレをしないように書いています。
※これまでのネタバレを含みます。
変態が増殖する世界?
情報
作者:花間燈
イラスト:sune
ざっくりあらすじ
ある日、パンツ付きラブレターを貰った桐生慧輝は、ラブレターの主を探す。すると、これまで仲良くしていた女子達の裏の顔が明らかになっていく。
感想などなど
本作を購入した際、帯に「上質な変態」というフレーズが書かれていた。「上質な変態」とは何なのだろうか。
自分の知り合いに「眼球を舐める、舐められることに性的興奮を覚える」という人がいる。彼女が初めてできた彼氏に眼球を舐めて貰おうとして、引かれて振られたことは記憶に新しい。彼女には眼球を舐めてくれる彼氏ができることを願おう。
彼女のことを本気で愛しているという人ならば、嫌でも眼球は舐めるし、舐められるのではなかろうか。その時、男の方も変態になってしまうのだろうか。
自分が変態と聞いて思いつく知り合いは、それくらいのものだが。本作における主人公の周囲には変態しかいない。
ドMの紗雪先輩、ドSの後輩唯花、主人公のBLを書く同級生の南条、ストーカーの鳳小春先輩……すっごい。アブノーマルがこれでもかっ! と詰め込まれている。安心して欲しい、第二巻でも更に詰め込まれていく。もうスペースはありません、と読者は悲鳴を上げている。
さらに何を隠そう。主人公も含めた男達も変態である。まず、友人である秋山は「付き合うならば小学生が良い」というロリコンで、主人公もシスコンである。この世界におけるノーマルは逆にアブノーマルなのかもしれない。
そんな変態達が好き勝手に、変態行動を繰り返すだけなのだが、一応ストーリーも存在する。
第一巻の最後、ストーカーとして登場した鳳小春。彼女は主人公の友人である秋山をストーキングしている。言うまでも無く、彼女は秋山が好きなようだ。
そこで何とか秋山君との距離を詰めたい鳳小春は、主人公を脅迫。仕方ないので、恋のキューピッドとして行動していくこととなる。その間にも変態達が主人公にちょっかい――という名のエロイベントに巻き込まれていく。
本作で、女性に襲われたら、胸を揉むか、尻を触るかすれば逃げられることを学びました。いつかこの学んだことを生かそうと思います。
そして、忘れられがちな『パンツを落としたシンデレラ』にも進展があるような、ないような。変態達と親睦を深め、変態達といちゃいちゃし、変態達の重すぎる愛を理解しようと努めて、やっぱ無理で……というか変態女子達は妙に仲が良いんですよね。変態同士、引かれるものがあるのでしょうか。同じ人を好きになるのですから、根っこは似ているのかもしれません。
ストーリーがないようで、ある気がする変態物語。アニメ化できたの? 心配です。