工大生のメモ帳

読書感想その他もろもろ

はたらく魔王さま!4 感想

【前:第三巻】【第一巻】【次:第四巻】

※ネタバレをしないように書いています。

※これまでのネタバレを含みます。

人の心の天使と悪魔

情報

作者:和ヶ原聡司

イラスト:029

ざっくりあらすじ

真奥のいるボロアパートが修理されるために、数日の間、家を空けなければならなくなってしまった。さらに追い打ちを掛けるように、バイト先のマクロナルドが改築されるということで、こちらも長い期間追い出されることに……

感想などなど

第三巻にてアラス・ラムスという赤ん坊が仲間に加わり、しかもその子はただの赤ん坊ではなく、セフィロトの樹に生る世界を支える木の実の一つ、”イェソド” のセフィラの欠片から生まれた存在であった。

……まぁ、正直ブログ主はよく分かっていない。「はぇー、何か凄い奴らが狙ってるんやな」程度の理解で読み進め、「まぁ、いつか説明されるだろ」という適当な感じでいた。

そう思っていると、この第四巻で更なる混乱に陥れられる。これまで謎だった部分に関する情報に、さらに謎が付与されてしまった。新キャラが出るたびに、謎が解消されていくかと思いきや増えてしまうとは驚きである。

まぁ、まだ第四巻。第一巻にて大暴れしたオルバというエミリアの元仲間に関する現状が分かっただけでも、大いなる進展と言って……良いのかね?

 

あらすじでも示した通り、まず真奥は住処であるボロアパートを追い出される。魔王が魔王城を追い出される様を想像すると、シュール過ぎて爆笑ものだが、現代日本を生きる魔王にとっては笑い事ではない。世を統べる魔王がホームレスになって、食う物に困って野垂れ死にというのは、エミリア的にも面白くない。娘であるアラス・ラムスとしても嬉しい話ではないだろう。

そこに追い打ちを掛けるように、バイトも長期休みとなってしまう。これで金と住を奪われてしまった。悲しい。残念ながら社会は正規の職を持たない者に優しくないのだ。

しかし捨てる神がいれば拾う神もいる。神に魔王が拾われるというのは、皮肉として成立しているのか怪しいものだが。大家が砂漠で行ったという雅なビンボーダンス映像と共に、海の家でバイトする約束をとりつけてくれたという情報を得る。

どうやら大家の親戚が、海の家を経営しているらしく、そこの仮店長がバイトを探しているということらしかった。お金を貰えてしかも住み込みともなれば、断る理由も特にない。

ということで海の家へと向かう魔王様一行。引きこもりだった漆原も尻を叩いて働かせ、芦屋も魔王に付き従わんと仕事に精を出すべく泊まりに必要なものなどを買いに走った。

そして当然、エミリア達も付いて行く。何故かと聞かれれば、まぁ、魔王が何かをやらかさないかどうかの監視とか、海ってそういえば行ったことないなとか、真奥と離れたくないなとか、いろいろな感情が渦巻いた結果である。

こうして賑やかな海の家での仕事が始まっていく。

 

海の家を経営していたのは、大黒天祢という陽に焼けた美人であった。あまりにも健康的な美人であるため、本当に大家と血が繋がっているのだろうか? と魔王達は首を傾げる。最後まで読むと、繋がっているんだろうなと分かるが、その話はネタバレなので置いておく。

彼女が海の家における店長的な立場である。これまで真奥の働いていたマクロナルドの店長である木崎さんは、経営陣としてはかなりの有能であった様が、これまで何度も描かれていたが、この天祢に関しては無能だと言える。

海の家に行ったことがある方は、「こんな海の家には行きたくない」という大喜利を少し考えて欲しい。その中から現実的なものをピックアップしてみると、真奥達が働くことになる海の家となる。

まず単純に汚い。そして売っている食品を出すための手順に無駄が多い。売っている商品も冷えていない……などなど。これは……バイト代出せるくらいの収益が出るんですか? と問いただしたくなる。

しかし、そこは魔界を全てしまった魔王様の腕の見せ所。有能な人間というのはどの業界でも有能で、力を発揮することができるのであった。

これまでの単純明快で分かりやすかったストーリーが、少しばかり複雑になってきた第四巻。ここから先、この巻で増えた謎がどのように解消されていくのか楽しみにしておこう。

【前:第三巻】【第一巻】【次:第四巻】