工大生のメモ帳

読書感想その他もろもろ

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…9 感想

【前:第八巻】【第一巻】【次:第九巻】
作品リスト

※ネタバレをしないように書いています。

破滅フラグは終わってない……

情報

作者:山口悟

イラスト:ひだかなみ

ざっくりあらすじ

子供の誘拐事件解決のため、港街の食堂で給仕係として働くことになったカタリナとマリアとソラの三人。ソラとマリアの二人が良い雰囲気になっていることを察し、ゲームの悪役令嬢と同じ立ち位置にならないよう奮闘するが。

感想などなど

勘違いラブコメは早くも九巻になってしまった。短編集などもあったが、おおよそ一巻で一人ペースで攻略していくスタイルであった本シリーズ。今回は少しばかり大人しくしているカタリナを見ることができる。

あらすじでも示したように、今回はカタリナとマリアとソラの三人で港街へと向かい、誘拐事件の情報を収集するために港街の食堂で働くことになる。食堂に来た人達の話を聞き、噂話などから誘拐事件のことを調べようという訳だ。

よくある潜入捜査のようなものである。ようやく仕事らしい仕事ができるといえるのではないだろうか。その傍ら、カタリナは破滅フラグによる破滅を迎えないように色々と思索を巡らせる。

考え方自体は、これまでの学園での生活と大差ない。マリアと誰が恋愛フラグを立て、それにより迎える破滅フラグを回避する。そして今回の仕事ではマリアとソラが何か良い感じになっていると思ったカタリナ、「ここで二人を邪魔してしまっては、ゲームの悪役令嬢と同じ道を辿ってしまうかもしれない」というように考えてしまう。

実際の所、お察しの方は多いかもしれないが、マリアはソラのことを異性として意識していないだろうし、ソラもカタリナに惹かれてしまっているのでフラグは立ちようがない。しかし、そんなことカタリナが気付くはずもない。

いらない気を回しつつ、これまでの色々なことに首を突っ込んでいくことで事件に巻き込まれてきた経験を生かし(?)つつ、平穏で平和な時間を過ごしていくことになる。

食堂を名乗っておきながら、美味しくない食事しか出てこないという食堂の風上にも置けない場所にて、マリアの料理スキルがいかんなく発揮される。カタリナの人タラシスキルに惹かれた男性達が、カタリナをナンパするが、ナンパされたということに気付かないカタリナ。そういった男性諸君に鋭い眼光を向けるソラ。

正しくラブコメに相応しい展開が続いていく。

 

そしていつも通りカタリナの人タラシスキルに引っかかる男が現れた。その名もアルノー。元々スラム出身であり、生き残るために様々な犯罪行為に手を染めてきた男だが、野良猫に餌を与えて可愛がる優しさまでは失っていないイケメンである。

……スラム出身と聞くと、ソラのことを思い浮かべる人もいるかもしれない。どうやら彼はソラと顔なじみである。しかもソラが記憶する最後のアルノーは大人達に捕まった少年の頃の姿であった。

そのことが心残りであったのだろう、ソラはアルノーに構っていく。しかし調べていくと、アルノーは何かしらの犯罪に加担しているかもしれないという可能性が浮上する。カタリナの影響を受け、困っているような人がいれば放っておくことのできなくなってしまったソラは、彼に似合わず、熱い展開を見せてくれた。

予想外の人物まで登場し、マリアはカタリナ様への思いを募らせて強くなろうとする。小さいがシリーズとしての進展も見せつつ、いつも通りのカタリナ様を楽しむことができる作品であった。

あとマリアが可愛い。

【前:第八巻】【第一巻】【次:第九巻】
作品リスト