工大生のメモ帳

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変態王子と笑わない猫 感想

※ネタバレをしないように書いています。

属性付加はほどほどに

情報

作者:さがら総

イラスト:カントク

ざっくりあらすじ

横寺陽人は頭の中身が盆の馬みれな高校二年生。ひょうんなことから「願いことを叶えてくれる」と噂の”笑わない猫像”に建前をなくして欲しいと祈ったら、心で思ったことがいつでもどこでも垂れ流しになってしまった。

そんなピンチを救ってくれたのは、同じく”笑わない猫像”に本音が表にでないようにして欲しいと祈った、クールでキュートな高校の後輩、筒隠月子だった。

とにもかくにも、建前を取り戻すために二人は協力してアニマル喫茶に行ったり水着を買いに行ったりストーカーしたりペットになったり――

感想などなど

健全な男子高校生ならば致し方ない。

女性の水着姿を拝むために陸上部に入ったり、女性のスカートの中を覗くために床を磨き上げたり、強風を巻き起こしてスカートをまくり上げるために自転車で全力疾走したり、通学路に障害物を設けることで女性をジャンプさせスカートの中を覗くために道の雑草に水やりをしたり……

いやいやいや、なんだこの行動力の化身は。自分の煩悩を満たすがために費やしてきたこの努力は一体何だ。

まぁ、こういう主人公である。下手に言葉書き連ねるよりも分かりやすいのではないだろうか。

しかし、彼は今までそんな自らの煩悩を上手く隠してきたようである。陸上部では(プールを覗くために)一回も欠席をしたことがなく、(休憩時間を増やしプールを覗く時間を増やすために)誰よりも早くグラウンドを駆ける。なんと真面目でかっこいい男子高校生ではないか。

そんな彼なら陸上部の部長を譲っても良いと考えた部長は正しい判断をしたに違いない。

 

だが、彼は(プールを覗く時間が減るために)部長をしたくない。そこで考えた。建前を消してしまえばいいと。本音で言い合えるようになりたいと。

()を取り去りたいと。

……いや、待て。冷静に考えていただきたい。彼が本音を垂れ流しにするとやばいのではないか。

実際彼は”変態王子”とあだ名をつけられ、無事タイトル回収である。

さすがに不味いと建前を回収するために奔走する。ターゲットとなったのは小豆梓である。

お嬢様気質の彼女は本音を出せず、建前でしか会話ができずに損していた。

そんな彼女のために変態王子は駆け回る。ストーカーしかり、携帯を覗いたりもしかり、ペチャパイ呼びもしかり……うん。彼女のためである。そうに違いない。

 

個性豊かなヒロイン達と変態という異色のラブコメ。超スピードの展開と変態王子の変態的思考が面白かったです。

変態王子と笑わない猫。 (MF文庫 J さ 8-1)

変態王子と笑わない猫。 (MF文庫 J さ 8-1)