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【アニメ】「コップクラフト」第一話【感想・解説】

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2019夏アニメ化リスト

 

まず最初に

「甘城ブリリアントパーク」や「フルメタルパニック」の原作者、賀東祐二によるポリスアクション「コップクラフト」がついにアニメ化。3年ぶりの第七巻が出るということもあり、良いことづくめの昨今ですが、アニメも最高の出来に仕上がっていたようです。

本作はアメリカのドラマ「DRAGNET MIRAGE」を元に描かれた作品……という体で書かれているようだ。つまり作品全体に海外ドラマ的雰囲気が流れている。あとがきもドラマの役者と作者が会話する形式で書かれていると、設定による小ネタが随所に散りばめられていることも、本作における特徴だろう。

かなり設定に関する説明を飛ばし、駆け足に展開しているようなので(まぁ、今後説明されるだろうが)、それらを補う形で記事を書いていきたいと思う。

用語・人物解説

ケイ・マトバ

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ケイ
  • サンテレサ市警、特別風紀班(麻薬、密輸など)の刑事。
  • 元日本軍人であり、ゲートの向こう側のセマーニ人と戦ったこともある。そんな彼がセマーニ人とタッグを組んで捜査することとなった。
  • 黒猫を飼っているが猫アレルギーなので、家ではマスクをしている。
ティラナ・エクセディリカ

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ティラナ
  • ファルバーニ王国の準騎士。正式な名前は「ティラナ・バルシュ・ミルヴォイ・ラータ=イムセダーリャ・イェ・テベレーナ・デヴォル=ネラーノ・セーヤ・ネル・エクセディリカ」であり「エクセディリカ家の娘セーヤの第一の子女、デヴォル大公の血筋に列せられる者にして、栄えあるミルヴォアの準騎士、ティラナ」である。
  • 見た目は十四くらいだが、セマーニ人の基準では二十四歳である。つまりは立派な大人。
  • ケイに雑な扱いを受けているが、王国の近衛部隊(地球で言う警察に近い)に所属する騎士である。叙勲の際に授かった長剣を肌身離さず持っている。命よりも大切なものだとされている。
リック・フューリィ

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リック
  • マトバがこの地域で刑事になってから四年間、共に捜査を行ってきた相棒。
  • エミールという妻を持ち、順風満帆な生活を送ってきたようだ。
  • 妻に対する連絡も、彼の机に残っている私物の処理も、全てマトバが行うこととなる。
ジャック・ロス

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ロス
  • 特別風紀班の主任である警部。つまりはマトバの上司。
  • リック・フューリとはニューヨーク市警に所属していた頃からの仲であり、マトバ以上に長い仲であったと言える。
  • マトバは彼を父親のように思っているようだ。あくまで物の例えで、頼りになる、信頼できる存在という意味だろうが。
ビズ・オニール

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オニール
  • 自称牧師の情報屋。ちょい役かと思いきや、今後何度も登場してくれる気の良い面白いおっさん。
  • あれこれと怪しい商売に手を出しているため、裏世界の事情に詳しい。ケイ・マトバは度々情報屋として利用している。
  • 悪党ではあるが、殺しと薬を忌み嫌っている。いかがわしいセミナーを開いたり、募金を募ったり、怪しげな物品売買の仲介を担ったり……うん、相当な悪党である。
ミラージュゲート

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ミラージュゲート
  • 十五年前、太平洋上に出現した異世界(=セマーニ)への超空間ゲート。
  • 常に形を変え、朧なまま揺れ動く姿の見えないゲート群。現代の最新技術でも確実にその場所を特定することは難しいが、セマーニ人は風を読む帆船で容易く辿りつくことができるようだ。
  • 異世界からの移民を規制しようにも場所が簡単に分からないために難しいようだ。ちなみにセマーニ人は鉄で出来た船を見て「弱そう」と思うようだ。
セマーニ

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セマーニ人
  • ミラージュゲートの向こう側では『レト・セマーニ』(現地の言葉で『人間の土地』という意味)と呼ばれる異世界が広がっていた。現地の人々から地球は『ドリーニ』(地球人、野蛮人といった意味)と呼ばれている。
  • 地球とセマーニは度々戦争を繰り返しながらも、共存の道を探っていた。現在は突如現れた島・カリアエナ島にて都市を築き、共に生活している。
  • 魔法を使える者が存在。また肉体的にも平均的な地球人よりも優れている者が多い。
妖精

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妖精
  • セマーニ世界では一市民として扱われる存在。今回の事件で追いかけることとなる妖精は「フィエル・クェゼ・バデリィ」、日本語で訳すと「高貴な妖精」であり、セマーニ世界の有力な一族である。
  • 妖精は加工すると『妖精の粉(フェアリーダスト)』と呼ばれる麻薬が生成される。これは強い恍惚感をもたらし、幻覚を伴う。他にも神経を麻痺させたり、瞬時に知的機能を活性化させたり、飛躍的に運動能力や反射神経を増強させたりする。
  • 麻薬と同様に強い日常性があり、禁断症状として極度な無気力感が上げられる。なので見分けることは比較的容易とされている。末端価格で数十万ドルにも上る。
ラーテナの香り
  • 『香り』というよりは『魔法がある感じ』といった方が分かりやすいかも知れない。魔法使いは他人が魔法を使うと、それが分かるようだ。
  • 今後、この『ラーテナの香り』を元に、その事件は魔法によるものか、そうでないものかを調べることとなる。
  • 今回『ラーテナの香り』を感じたようだ。それに関しては後述。

注目すべきポイント

ケイとリックの追いかける事件

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取引

特別風紀班の二人、ケイ・マトバとリック・フューリは『妖精の密輸』に関する情報を聞きつけ、おとり捜査を行っている真っ最中である。特別捜査班というのは日常的に、こういった組織犯罪やおとり捜査を行っているらしい。後々、ティラナが学生のような変装をするシーンが見られるかもしれないので、楽しみにしておこう。

二人が今回追っている事件は、繰り返しになるが『妖精の密輸』である。妖精は牛や豚のような家畜ではなければ、熊といった危険な野生動物ではない。立派な人権(セマーニにそういった考え方はないようだが)を持った市民様である。密輸というよりは誘拐事件と言った方が、セマーニ人の感覚としては近しいようだ。

取引の場に現れたのは二人のフィリピン人。妖精を確保しつつ、二人を取り押さえることに成功したが……。

リックの死

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リックの死

男は突然暴れだし、手錠を破壊、リックの首を素手でへし折り、銃弾三発を撃ち込まれながら逃亡した。その際、男は妙な言語を口走っていたが、これは全てセマーニの言語であるファルバーニ語だ。

そんな操られる男の台詞だけで二つの事が分かる。

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台詞1
  • もとより我が手に来たるはずの者

「妖精を手に入れるために、セマーニで誘拐し地球に連れて来ようとした犯人(もしくは手下)が男を操作した」「妖精をこちらに連れてくる際に何かしらの不手際が起きた」という二つの推測ができる。

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台詞2
  • いと弱き蛮人よ

男を操った魔法使いはケイをこのように表現した。ケイが言うには、こんな表現は一般的なセマーニ人は利用しないのだという。つまり、「犯人の魔法使いはセマーニにおける知識階級である」という三つ目の推測が立つ。これらの説明はアニメでカットされているが、アニメでは説明が面倒くさいし、なくても問題がないためカットされたのだろう。

そんな男は銃弾を撃ち込まれていながら、二キロもの距離を走って逃げ出したようだ。我々地球人の常識で考えれば無理な話である。その辺りの詳しい話は、第二話で説明されるはずなので、そこで書いていきたい。

セマーニ人と地球人の関係

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セマーニ人

〇二年型のクーパーS。BMWが生産するようになった新ミニの初期モデルに乗っていたケイ・マトバはセマーニ人に絡まれる。修羅の国・福岡でもなかなか見ることのできない光景だが、この夢の街サンテレサでは日常茶飯事である。

この街ではセマーニからの移民が多数訪れているが、彼らは英語が話せず、情報機器も扱えない。価値観も大きく異なり、戸籍も存在しない。もっと言うなれば、セマーニは現在戦国時代のような状況であり、実戦経験豊富な殺人のエキスパート達がやって来たと言っても決して間違いではないだろう。地球人を舐めているセマーニ人も少なくない(というか多い)。

そんな移民達が就ける仕事は多くない。『彼らは野蛮である』『彼らは合理的ではない』といったイメージを付与され、仕事に就けないため犯罪に走るしかなく、イメージは事実となっていく訳だ。悲しいなぁ(まさしくラベリング理論であるラベリング理論 - Wikipedia)。

帰宅後

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帰宅後

リックの操作を今すぐにでもしたい所だが、ロイ警部に休むように言われたため、帰ることにしたようだ。徹夜で捜査したところで意味はないだろう。ロイ警部の判断は正しい。

ケイ・マトバの家はサンテレサ港湾部のニューコンプトンと呼ばれる倉庫街にある。古い倉庫を改造し、一階に車庫と物置、二階が居住スペースとなっている。

帰ってきて早々マスクをしているが、その理由は猫アレルギーなのに猫を飼っているからだ。割と重いアレルギーであるらしく、猫と一緒に寝ようものなら死にかねないようである。日常的に命を賭けて生活している……常在戦場かな?

なんてことはなく、ちゃんとしたエピソードがある模様。アニメで語られることを楽しみにしておこう。

貴族様のお迎えに

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ティラナとの出会い

「ファニバール王国の騎士様が来るのでエスコートしろ」というロイ警部の命令を受け、お迎えに向かったケイ・マトバ。彼の前に現れたのは幼い子供にしか見えないティラナ・エクセディリカであった。「用語・人物解説」にも示した通り、彼女は二十四歳である。立派な大人だ。

ここで覚えておくべきは彼女の持っている長剣である。この長剣は近衛騎士団に叙勲する際に授けられるものであり、命よりも大切なものである。また、彼女は銃を使わずに剣で戦う。

そんな貴族様は地球の技術に興味津々である。「私は高貴な者だから、触れても物を汚すことはない」という地球人にとっては謎の理論が働いているようだ。一方マトバの方と言えば、「子供だから仕方がない」という半ば諦めの気持ちでいるようだ。その辺りの描写が原作ではかなり面白く描かれている。

ティラナが来た理由

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ティラナが着た理由

ティラナはセマーニで誘拐された妖精を助けるために送り込まれたようだ。妖精はセマーニではかなり高貴な一族であるらしく、妖精を助けることは国と妖精間の信頼関係を築く上でも重要なのだろう。

ティラナもかなり高貴なお方なので、彼女に対する色々は国際問題になりかねない訳だが、ケイはあまり気にしていない。『宇宙人』は地球人からセマーニ人に対する差別用語である。

ちなみにセマーニは宇宙ではない。地球は宇宙に浮かぶ惑星であり、球体であるが、セマーニはどう考えても球体とは考えられない形をしている。空を見れば太陽や月が浮かんでいるが、ロケットを打ち上げても謎の力で阻害される。セマーニ人曰く、「空の神に逆らったから落とされた」ということらしい。

全く関係のない話をしてしまった。話を戻そう。

この世界の法律ではセマーニ人としての貴族の地位は、地球でも考慮される。つまり地球に来たばかりの貴族であるティラナは、警察においても刑事としての権限を持つこととなる。原作を読む限り、色々と複雑な条件があるようだが、気にしなくても問題ない。この記事でも、その辺りの説明は省略しよう。

捜査開始

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店にて

生き残りのフィリピン人を取り調べた結果、『コロンビア系のギャングが乗ったパジェロから盗んだ』ということが分かった。そこから辿れば妖精をセマーニから密輸しようとした奴らが分かるという寸法である。

捜査のために向かった先は『レディチャペル』といういかがわしそうな店。そこで店の入口では図体のデカい男に道を閉ざされる。彼はセマーニ人を忌み嫌っているようだが、それには過去に酔っ払ったセマーニ人に刺された過去があるためだ。ただの差別ではないという擁護をしておこう。

店の奥にいたのはビス・オニール。怪しげな格好だが、実際に怪しげな男。裏事情に詳しく、度々登場してくれる恨めないおっさんだ。脅し着けているが、いつものことなのであまり気にしてはいけない。

情報を聞いて

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犯人宅

オマーニからの情報を元に妖精を地球に持ち込んだコロンビア人の名前が判明。恐ろしいことにオマーニは店に訪れた車のナンバーを全て控えていたようだ。そこからコロンビアの車の怪しそうな人物を絞り込んだのだ。

早速、そのコロンビア人の家に乗り込もうとする二人。車でケイが電話していた相手はロイ警部である。上司への報連相は大事ということだろう。「三十分たっても連絡がなかったら心配して下さい」という台詞は、「バックアップは必要ないですよ」ということを暗に伝えているのだ。

エスカレータ内で犯人の部屋に向かう二人。途中で『ラーテナの香り』に気がついたティラナは魔法で変身し、単独で部屋に突入していく。そこで目にしたものは……。

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変身
犯人の死

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死亡確認

ケイが追いかけていたコロンビア人はもう既に殺されていた。ここで覚えておくべきは『ラーテナの香り』である。この記事では既に説明を書いてしまったが、アニメでは初出の概念だ。

簡単に言ってしまえば、この場で誰かが魔法を使った(または使っている)という状況なのである。しかし、コロンビア人はナイフで首筋を切られて殺され、使っている武器はガトリング。見る限りどこに魔法を使っているのか判断が付かない。果たして、どこで魔法が使われているのか? 考えてみると楽しいかもしれない。

最後に

この作品の記事を書くためにかなりの時間を消費した。おかげさまで休日が潰れてしまった。面白い作品じゃなかったら、ただの苦痛である。設定が作り込まれた楽しい作品で良かったと心底思う。

この作品では地球人とセマーニ人の間の差別や違いに重点が置かれ描かれている。今後はそれぞれの正義について考えながら読むと楽しめるのではないかと具申する。

【前:な し】【第一話:ここ】【次:第二話】
2019夏アニメ化リスト

↓自分が書いた一巻の感想はこちら

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