工大生のメモ帳

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七星のスバル 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

VRMMO×幼なじみ

情報

作者:田尾典丈

イラスト:ぶーた

ざっくりあらすじ

かつて世界的人気だったVRMMO《ユニオン》で、伝説として語られたパーティがあった。小学生の幼馴染みだけで結成されたそのパーティメンバーは、それぞれのセンスでゲームの頂点を極めていたが・・・・・・。

ある死亡事故をきっかけにサービスは終了した。それを期に幼馴染み達はバラバラになってしまう。

それから六年後。高校生となった陽翔は、新生した《リユニオン》にログイン。そこで死んだはずの幼馴染み、旭姫に再開する。彼女は幽霊か、はたまた・・・・・・?

感想などなど

読んでいて思い浮かべたのは、「絶対泣けるアニメ」として名高い「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」でしょうか。

死んだはずの幼馴染みが自分が死んだことに気がつかないまま、当時の姿で自分の前に現れる。そしてそんな彼女と自分の間には何か思い出せない約束がある。とどめに主要メンバーの数が六人。

もう「あの花」やんけ! とお思いの方ももう少し我慢していただきたい。

メインとなる舞台はVRMMOの世界であり、死んだはずの幼馴染み・旭姫の存在は全く無関係な人達にも見えている。旭姫は六年前に死んだはずであるのに、彼女の存在は確かにそこにあったのだ。幽霊というには少し不可思議である。

果たして電脳世界に幽霊が現れるなんてことは、あり得るのだろうか。

 

舞台となっているVRMMO世界《ユニオン》と、六年後にリメイクされた《リユニオン》は、センスを使って闘うRPGだ。センスとはプレイヤーそれぞれが固有に持っているスキルのようなものであり、『闘』『魔』『心』『変』『夢』『天』六つに分類され、才能と努力によって強さが決まる。

ここまでは比較的普通のRPGのようであるが、かなり変わっている点が一つある。

「HPが0になるとアカウント削除」

現実だったら大ブーイングを受けそうですが・・・・・・。緊迫感が味わえるという点では面白いということになるのでしょうか。

そんな世界《ユニオン》でセンスを限界まで究め、圧倒的強さを誇った伝説のチームが、主人公・陽翔率いるスバルであった。

まぁ、それもあくまで過去の事象、六年前のVRMMO《ユニオン》での話である。

〈千獣千枝〉の闘気使い陽翔と言われていても、今やその見る影もない。最強と謳われる能力〈未来視〉で未来を見通した旭陽も、その力を失ってしまった。

 

今回大事となってくるのは、過去に起きたという死亡事故。それで死んだのが幼馴染みの旭姫であり、《ユニオン》が閉鎖された原因となっている。

事件内容をざっくりと説明すると「とある高難易度ダンジョンのボスに挑んで死んだら、現実世界でも死んでいた」というもの。

SAOかな? まぁ、こんな設定も今となってはVRMMOありきたりの設定となってしまいましたが。

例え「HPが0になったらアカウント削除」といっても、まさか「HPが0になったら死ぬ」ことも仕様なはずがありません。

当然ゲームは閉鎖。チームメンバーはバラバラに。

それから六年が経過し今に至る訳だが、それほど経てば皆、性格も立場も考えも変わってしまう。

しかし一方、死んだはずの旭姫にとっては六年前が昨日のようであって、性格も思いも考えも変わっていなかった。それなのに周りの人間には死んだかのように扱われる。彼女も平気でいられるはずもない。

 

まだ大きく物語は動いてない。過去や世界の説明がなされ、メンバーの抱える心の闇が垣間見える。張り巡らされた伏線の数々が回収されるだろう今後に期待される。

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