工大生のメモ帳

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無職転生 ~異世界行ったら本気出す~ 2 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

転生したら、まともな人生を

情報

作者:理不尽な孫の手

イラスト:シロタカ

ざっくりあらすじ

バウロの教育的指導により、グレイラット家のお嬢様エリスの家庭教師をすることとなったルーデウス。故郷を離れての住み込みでの仕事で、わがまま放題のエリスへの授業は苦難の連続だった。

感想などなど

ちょっと教師的なバイトをしたことがある。

そういうと教壇に立つ仕事を想像する方が多いだろうが、教えていたというよりは、教壇に立つ教師の保守的な立場で、テストの丸付けや宿題のチェックをしたり、生徒の相談に乗ったりしていた。そこそこ時給も高く、生徒もみんな良い子ばかりで、ノンストレスのとても割のいいバイトだったと思う。

高校教師になることを志し、教員資格を取るために頑張る友人もいる。彼についていって、取る必要もない教職の授業を一緒に受けたことがなつかしい。

だからこそ、人に何かを教えるということの難しさは理解しているつもりだ。ルーデウスは自分よりも年上のエリスというお嬢様とギレーヌに、文字の読み書きや算数、魔法について教えることになる。

 

わがまま放題で、これまで彼女の家庭教師についた者で続いたことはないというエリス。そんな彼女と元引き籠りの出会いは、互いにビンタし合うというなかなかに強烈なものであった。

エリスはとにかく勉強というものが嫌いだった。文字の読み書きができずとも、四則演算ができずとも生きていけるというのが、エリスの意見であった。だが、そんなことはないということを彼女より年下のルーデウスは知っている。

文字の読み書きの重要性は、識字率の高い日本だと分かりにくいかもしれない。しかし、歴史がその重要性を証明してくれる。文字の読み書きができるだけで人の上に立つことができるようになる時代も日本にあったのである。四則演算もそうだ。物々交換ではなく、貨幣でやり取りを行う経済において、計算が行えるというのは大きな武器となる。魔法も言わずもがな。とくにルーデウスは無詠唱での扱いを教えてくれるのだから、下手な教師に教えてもらうよりも強みになる。

しかし、信用もなにもないルーデウスが、エリスに対してそんなことを語って聞かせたところで馬の耳に念仏。ありがたみなど伝わらない。それでもルーデウスは彼女の家庭教師として仕事を成立させなければ、帰る場所などない。これはピンチでもありチャンスなのだ。

そこでルーデウスが考えた作戦は……虚言誘拐。誘拐されて逃げる道すがら、「文字が読めていたから助かった」「計算ができたから助かった」「魔法が使えたから助かった」というイベントを盛り込むことで、彼女のやる気を引き出すというもの。

そんなことを考え出した家庭教師はこれまでいなかったらしく、結構乗り気なエリス関係者。そんな状況に乗じて実際に誘拐を計画する者が現れようなど、考える者などいるはずもない。

 

そんな事件や、数々のイベントを乗り越えて、エリスとルーデウスの距離は近づいていく。実家には可愛い幼馴染シルフィエットがいた気もするが、忘れてないよねル―デウス君。

ロキシーからの手紙により、ルーデウスが彼女のパンツを盗んだことはとっくにバレていたことや、シルフィエットが何やら執念を燃やしていることなど、間接的に情報が伝わってくる面々も元気にしていることが分かりつつ、物語は急激な変貌を遂げていく。

ラストはまさかの展開であった。心してかかって欲しい。

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