工大生のメモ帳

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14歳とイラストレーター 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

イラストレーターの日常

情報

作者:むらさきゆきや

イラスト・企画:溝口ケージ

試し読み:14歳とイラストレーター

ざっくりあらすじ

おへそに心血注ぐイラストレーターは京橋悠斗が目を覚ますと、可愛い女子中学生がいた。

彼女は十四歳のコスプレイヤーで、悠斗の大ファンなのだという。

感想などなど

自分は恥ずかしながら小説を書きます。面白いかどうかの話はさておき、自分の書いた小説にイラストがついたら、それはそれは嬉しいものです。アニメ化したら多分嬉し泣きして、死んでしまうと思います。

そんなイラストを描いてくれるイラストレーターさんの日常のお話。個人的にかなりためになる豆知識もあって、そういったイラスト関連のお仕事に興味がある人にはぴったりのライトノベルだと思います。

ちなみに本作のイラストの担当は溝口ケージさん。アニメ化の決定した「青春ブタ野郎シリーズ」のイラストも担当している人ですね。イラストだけでなく、企画から担当しているということで、かなり信憑性は高いのではないでしょうか。

例えば「ラノベの挿絵は1冊30万円」だったり。かなり具体的な数字です。個人的には「もっと多いと思ってた」のですが、他の人はどうなんですかね。イラストを描く苦悩は、分かっているつもりなのですが。

 

自分は感想を書くとき「キャラが可愛い」とかは可能な限り書かないようにしてます。だって表紙とかイラストって買うときに見るじゃないですか。それを見れば、キャラが可愛いことくらい分かりますよね? ということで、書く必要性を全くもって感じていませんでした。

しかし、ちょっと考えを改めなければいけないかもしれません。イラストによって描かれたキャラクターも、ライトノベル一冊という一つの作品の一部なんだ・・・・・・と。

苦しい生活の中、家事すら(めんどくさくて)する暇もなく、生活のすべてを(友達がいないから)イラストを描くことに捧げ、(しなくてもいい借金によって)ないお金を工面して、心血注いで(実際に使える)イラストを描いているのです!

・・・・・・ごめんなさい。ごくごく一部のイラストレーターに限ってですよ。・・・・・・限りますよね?

 

さてイラストレーターの日常をただ書き連ねると、パソコンの前に座っているだけに終わってしまうらしいので、満を持して登場してきました女子中学生のコスプレイヤー・乃木乃々香。

イベント(コミケのようなもの)に参加した際に出会ったのだという。つまりはお持ち帰り・・・・・・正確に言えば、お酒によった主人公の送り迎えをしてくれた心優しい女の子です。

そんな彼女は、主人公に集中してイラストを描いて欲しい! ということで、家事をやってくれます。うらやましい。

そんな彼女と主人公と、一風変わった他のイラストレーター――巨乳大好きなベテランレーター・倉山錦、NTRなど際どい作品を好む上葉良南海、「ストーカーほいほい」の異名を持つ佐伯愛澄などなど個性的な面々との日常(?)が描かれていきます。

途中に挟まれるLINEでの会話だったり、イラストだったりの小ネタも楽しめる本作。ぶっ飛んだキャラクター達の掛け合いが楽しい作品でした。

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