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【アニメ】「魔王学院の不適合者」第二話【感想・解説】

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2020夏アニメ化リスト

 

まず最初に

第一話では詳しい説明は省き、とりあえずアノスのチート具合というものを見せつけつつ、世界観を分かってもらう導入部だった。第二話では不適合者としての説明や、そのような烙印が押されるに至った経緯が説明される。アニメでの説明に補足をするような、補えるような記事をここでは目指す。

原作はアノスの一人称形式で描かれているということもあり、アノスの考え方というものが分かりやすくなっている。アニメではその視点が不足しているため、そこも補えれば幸いだが、原作も読んで欲しいので書くべき情報はある程度厳選しているということは理解してもらいたい。

用語・人物解説

アノス・ヴォルディゴード

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 2000年前に命と引き換えに、人間界と魔界と神界を分け隔てる壁を構築する大魔法を発動。その際には聖剣に選ばれた勇者・カノン、あらゆる精霊の母である大精霊・レノ、この世を作ったとされる創造神・ミリティア、計三人の協力を得た。
  • 上記に説明した取引を受けてもらえるとは、魔王・アノス自身思っていなかったのだろう。これまでの闘いで積み上げてきた憎悪といった感情は、それほど簡単に切り捨てられるものではない、と考えていたようだ。勇者・カノンに向けた「ありがとう」は心の底から出た言葉だったに違いない。
  • 2000年の時を経て、アノス・ヴォルディゴードという名前は変容し、アヴォス・ディルヘヴィアという名前として語り継がれていた。魔王・アノスの根源を用いる《起源魔法》が命がけとなっているのは、そもそもアノスの名前を間違えているためだと考えられる。
ミーシャ・ネクロン

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • ネクロン家の娘。七魔皇老の血を引き継ぐ、つまりは皇族のはずが白服(後述)である理由は、彼女が作られた魔法人形であるため。
  • 魔法人形=命がないということではなく、精巧に作られた精密な魔法人形には命が宿るとされ、その実態は他の魔族と何一つ遜色ない。
  • 姉サーシャほどの魔眼は持ち合わせていないが、魔力を見ることは可能。アノスの強さに気づいたのもそれが理由の一つ。 
サーシャ・ネクロン

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • ネクロン家の娘。ミーシャとは違い魔皇として扱われており、その実力も折り紙付き。 《破滅の魔眼》と呼ばれる特別な眼を持ち、視界に入るものの全てに破滅因子を呼び起こさせ破壊することができる。
  • 感情が高ぶると魔眼が発動してしまう。つまり制御ができていない。これまでそのせいで真面に目を見て話すことができる相手などいなかったようだ。まして目を見て奇麗だと言ってくれるなんて、いるはずもない。
  • 部下を束ねるだけのカリスマ性○。最後まで仲間を見捨てない勇気○。誰かのために必死になって戦うことができる優しさ◎。
エミリア・ルードウェル

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • アノスやミーシャ達の担任。ゼペス(第一話のかませ)よりは強い、と魔王アノスは語っている。
  • 何よりも血の繋がりを重んじ、混血であるアノスを含めた白服を見下している。
  • 混血を汚れている、とまで思っているらしく、その差別感情の強さが分かっていただけるだろう。今後もアノスの妨害をしてくることになるだろうことは、何となく察していただけるのではないだろうか。
白服と黒服

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 魔族以外の血が混じっている混血は白服、七魔皇老つまりは魔王の血を純粋に受け継いでいる魔皇は黒服となっている。
  • 白服は魔王の器としては相応しくないとして、エミリアのような血を重要視する教師も多く、差別の対象とされることが多々ある。
  • 授業を受けるための班を決める際、リーダーとなる魔族も、黒服の中から選ばれることとなる。
《魔王軍》(=ガイズ)

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 術者を主として、配下の軍勢に特別な力を授ける魔法。ちなみに開発者は魔王アノスである。
  • 術者とその配下には、七つのクラス(魔王、築城主、魔導士、治癒士、召喚士、魔剣士、呪術士)というものが与えられる。
  • それぞれのクラスにはクラス特性と呼ばれるものがあり、恩恵や弱体化が強制される。それらのクラス特性を守っている限り、総合的なメンバーとしての力は底上げされることとなる。

注目すべきポイント

2000年前

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

2000年前、魔王アノスが転生するに至った理由が説明される。用語・人物解説にて説明したが改めて。

魔王アノスが集めた勇者カノン(画像中央の男性)、大精霊レノ(画像左の女性)、創造神ミリティア(画像左の女性)達の協力を得て、人間界と魔界と精霊界と神界を分け隔てる強固な壁を作り出した。ちなみにこの壁は魔王アノスですら破壊することに手こずるほど強固である。

それほどの壁を作り出すために魔王アノスは犠牲となった。しかし死んだというわけではなく、2000年後に転生してくると告げて。

魔王不適合者(魔王)

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

さて、平和のために犠牲となって2000年後の世界にやってきた魔王様。自身の子孫達が作り上げたという魔王学院にやって来て、魔王として名乗り上げようとしたものの、残念ながら彼は魔王としては認められなかった。その理由は大きく二つ。

  • 魔王の名前を間違えた

アノス・ヴォルディゴードという名前が正しい魔王の名前である。だが2000年という時を経て、彼の名前はアヴォス・ディルヘヴィアというようになっていた。2000年前なんて現代では西暦が始まったくらいなのだし、名前を呼んではいけない、とまでされていたのだから、名前が少しばかり(?)変わってしまっても……仕方ないね。

  • 魔王の伝承を間違えた

魔王が魔王のことを語るのだから間違えるはずはないのだが、2000年の時を経て、彼の過去はかなり美化され、魔王アノスは完璧超人となっていた。ちなみにアノスには、寝ぼけて森を焼き払ってしまったというお茶目な一面があったり、部下である魔族には犠牲者を誰一人としても出さなかったりと、伝承とはかなり違う人物像である。

班決め

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

班決めをするに辺り、《魔王軍》の魔法を行使できる黒服の魔族だけがリーダーに立候補することが可能である。アノスは白服なので、本来は立候補できない。

そこでエミリアと《契約》を結び、皇族よりも優れているということを認めさせれば、リーダーとして立候補できるように計らうよう約束を結ぶ。その証明のため、《魔王軍》の魔法陣を、三か所だけ書き換えることで、効率や効果を二倍にまで押し上げた。何よりも血筋を重んじるエミリアにとって、認めたくない事実ではあったが、《契約》の魔法の特性上、一度でも驚いてしまったために認めないわけにはいかなかった。

なにせアノスの指摘は、2000年間だれも気付かなかったらしく、教師やその場の学生たちは騒然。このシーンだけで魔王アノスに匹敵するほど魔法を研究して、深淵にたどり着いた(アノスが良く使う表現)者は、血筋などに関係なく誰もいないということを意味する。悲しいなぁ。

こうしてリーダーになることができたアノス。アノス班には入ろうとする物好きは、彼の友人であるミーシャだけであった。一番人気はサーシャ。《破滅の魔眼》持ちで、可愛くて、何だかんだで優しいとなれば、その人気は必然と言えよう。

そんな様子を眺めていたサーシャ。皇族にして魔眼の持ち主である彼女は、アノスに絡んでいく。この時点で絡んでいった理由には諸説あるが、今後の展開を見るに妹を心配しての行動だったのではとブログ主は推測する。

また、アノスが彼女を気に入り部下にしようとする理由は、この時、彼女が持つ魔眼を見て「奇麗だ」と思ったからである。

サーシャとアノス

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

何だかんだで班対抗戦にて、勝った方が負けた方を部下にするという契約を結ぶこととなったアノスとサーシャ。《契約》の魔法を結ぶ。

班対抗戦というのは、《魔王軍》の魔法により強化された班同士が戦い、魔王のクラスである術主が倒した班が勝利というシンプルな内容である。それぞれ《魔王軍》の魔法を扱うことができるアノスとサーシャが、倒されてはいけない魔王クラスということになる。

ちなみにミーシャのクラスは築城主。城を建造するといった創造系の魔法が強化される代わりに、攻撃魔法がかなり弱体化される特性を持つクラスである。アニメにて城を築き上げていたのは、その築城主のクラスを得たミーシャの魔法によるものだ。

この班対抗戦には定石があり、最も安全とされている城内部に魔王は鎮座し、部下たちと思念通話をすることで情報のやり取りと命令を下す。先制部隊を編成して送り込んでいるのも、その定石の一部である。サーシャ達としても、敵であるアノス達はそのようにしてくるだろうと踏んでいた。

しかしアノスは城に籠ることなく、単身で突っ込んできた。しかも思念通話はジャックされているという想定外の状況。

だがサーシャは慌てない。さすがはリーダー。こういった状況における対応力というもので、リーダーとしての素質の有無が図れる気がする。サーシャは満点と言えるだろう。

強いて失敗点を挙げるとするならば、魔王アノスを見くびりすぎたことか。

……まぁ、城を片手で持ち上げて投げ飛ばされたり、炎の最上位魔法を、同じく火の最下位魔法で打ち砕かれたりというのは予想しろという方が無理か。

ブログ主的に注目してもらいたいポイントは、サーシャは仲間である班員を逃がしつつ、自身は最後まで逃げ出そうとしなかった点だ。最初に説明した通り、サーシャが倒れてしまえば班の負け。時間を稼いだりするということであれば、彼女だけが逃げ出していくということが最善手だったと言える。

しかし、そうはしなかった。彼女はやはり立派な魔族で、アノスの部下にふさわしいと言えよう。

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
幸せな時間

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

アノスに目がキレイだと言われたサーシャ。彼女の人生において、目を見てくれる初めての相手にそんなことを言われてしまえば、恋を知ってしまってもおかしくはない。家に呼ばれて美味しい食事をいただきながら、幸せなシーンが続いていく。

これはメタ的な読みであるが、幸せな時間というものは、どん底に落とし込む前準備と身構えてしまうブログ主は性格が悪いのかもしれない。ミーシャに「アノスのことが好きか」尋ねて、迷わず「好き」と答えたことに対して驚いたような表情を浮かべたことは、そんな不安を駆り立てることだろう。

仲良くなった姉妹の様子を眺める魔王様。その視線はどこか優しい。さすがは部下思いなだけはある。ラストシーンも奇麗である。

しかし、どうにも不安だけが募ってしまう。その不安の真相は、第三話にて説明していこう。

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

最後に

白服や黒服といった設定は「魔法科高校の劣等生」、血筋に関しては「ハリーポッター」といったような感じがしますね。元々「魔法科高校の劣等生」が「ハリーポッター」に影響を受けているので、当然といえば当然の帰結なのかもしれませんが。

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ブログ主が書いた一巻の感想はこちら

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【2015夏】アニメ化ラノベ一覧

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アニメ化リスト

例え公式HPが消えていたとしても、公式Twitterだけは残っていることが多いんですね。まぁ、稼働していないのですけども。原作が続いているならまだしも、完結なり打ち切りなりしていれば、呟くこともありませんしね。

 

 

オーバーロード

公式サイト:TVアニメ「オーバーロードⅢ」オフィシャルサイト

公式Twitter:オーバーロード/TVアニメ公式 (@over_lord_anime) | Twitter

VRMMO「ユグドラシル」がサービスを終了し、そこで栄華を極めたギルド「アインズ・ウール・ゴウン」。そのメンバーの一人であったモモンガは、なぜかゲーム終了後も現実に戻ることができず取り残されてしまう。

あまり注目されていなかった第一期がダークホースとして人気を博し、第二期まで作成されることに。放送時点ではまだ発表されていなかったと思いますが、この後、三期から劇場版まで作られることになろうとは……誰に予想できましたかね。

 

空戦魔道士候補生の教官

公式サイト:TVアニメ『空戦魔導士候補生の教官』

公式Twitter:空戦魔導士候補生の教官【公式】 (@kusen_official) | Twitter

魔甲蟲という謎の存在に地上が支配されつつある世界。人々は空に浮遊都市を作ることで何とか逃げ延びていた。そこでは魔甲蟲に唯一対抗する力である魔力をその身に宿した存在《ウィザード》、その中でも魔甲蟲に対抗しうる《空戦魔導士》の育成に力を入れていた。

そんな《空戦魔導士》の中でもきってのエースだったカナタ・エイジ。とある事故から訓練などをサボるようになった彼の成長と戦いの物語となっている。

 

ケイオスドラゴン 赤竜戦役

公式サイト:なし

公式Twitter:TVアニメ『ケイオスドラゴン 赤竜戦役』 (@chaosdragon_red) | Twitter

TRPGリプレイの手法を用いて作られた一風変わった作品。数々の作家がプレイヤーを担い、つまり作品を執筆している。一応、ラノベかなということで入れておいた。メディアリミックスもされており、アプリゲームも出ていたらしい。

 

GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり

公式サイト:TVアニメ『 GATE(ゲート) 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 』公式サイト

公式Twitter:TVアニメGATE(ゲート)公式 (@gate_anime) | Twitter

東京・銀座に突如として現れた門。そこから流れ込んでくる異世界からやって来る魔物を撃退した自衛隊は、門をくぐり「特地」へと進出。自衛隊員である伊丹は、巨大な炎龍が集落を襲っている現場に遭遇する。その第一期。

自衛隊の重火器と、ファンタジー世界の龍に代表されるような魔物との戦闘は、これまであるようでなかった。その辺りはPVを見て、雰囲気など確かめてもらえばよい。重火器の描き方に関してはガチである(まぁ、ブログ主はその手の知識には詳しくないのだが)。

 

下ネタという概念が存在しない退屈な世界

公式サイト:TVアニメ「下ネタという概念が存在しない退屈な世界」

公式Twitter:下ネタという概念が存在しない退屈な世界 (@shimoseka) | Twitter

「公序良俗健全育成法」が成立したことにより、下ネタのような「汚らわしもの」「性的なもの」を徹底的に排除された世界を舞台にしている。下ネタテロ組織「SOX」に強制的に入れさせられた主人公・奥間狸吉は、様々な場所で下ネタテロを実行させられていく。

表紙からして、ドストレートな下ネタである。嫌いじゃない。

 

デュラララ!!

公式サイト:TVアニメーション「デュラララ!!×2」公式サイト

公式Twitter:TVアニメ「デュラララ!!×2」 (@drrr_anime) | Twitter

池袋を舞台にして非日常に憧れた少年や、池袋最強。電波まみれのストーカーに、情報屋など狂いまくった人間達による複雑な恋愛模様が入り乱れていくストーリーが幕を開けた。

大人数の視点と時系列で描かれていくストーリーは、最初は一見すると繋がりのない無味乾燥な世界に見えても、話が進んでいくにつれて全てが一本の線で繋がっていく。その感動と驚きは全てを追っていなければ味わえないものでしょう。

 

六花の勇者

公式サイト:TVアニメ『六花の勇者』公式サイト

公式Twitter:TVアニメ「六花の勇者」公式 (@rokka_anime) | Twitter

魔王を倒すために六人の勇者が集まることになったが、実際に集まったのは七人だった。つまり、この中に一人だけ勇者ではない犯人を見つけ出すというファンタジー×ミステリーの作品。

一応完結していない作品ということになるが、犯人は分かってしまったのだし、続けるモチベその他がないんだろうなぁ……。その辺りの続け方が難しいのは、ミステリ×ファンタジーでラノベを書こうとした際の宿命である気がする。

【2015秋】アニメ化ラノベ一覧

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アニメ化リスト

年代が古くなるにつれて、公式HPが消えてしまっているアニメというのも珍しくなくなってきました。維持費とかかかりますもんね、仕方ない。

 

 

俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」としてゲッツされた件

公式サイト:なし

公式Twitter:TVアニメ「庶民サンプル」公式アカウント (@anime_syomin) | Twitter

タイトルであらすじを全て説明されているのだが、超がつく箱入り娘達が集められた学園に、誘拐されて連れ込まれた普通の高校生・神楽坂公人。彼とお嬢様達との日常を描いたライトノベル作品。

お嬢様学校の学生達が卒業すると、想像していた社会との格差に絶望し、ネトゲ廃人になる人が多いという設定や、強制的なハーレム環境など、タイトル通りのかなりぶっ飛んだ内容となっている。ちなみに公式HPを探しても見つからなかったので、知っている人はどうか教えて欲しい。

 

終物語

公式サイト:TVアニメ「終物語」公式サイト

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西尾維新の物語シリーズの十五巻の上と、十六巻の中、十七巻の下の計三巻で構成されている。まるで物語シリーズの集大成みたいなタイトルだが、全くもって終わりではないので注意。というか時系列としては過去である。この辺り、かなりややこしいのでWikipedia参照。

いつかこのブログでも〈物語〉シリーズの特集を組むことがあるのだろうか……今さら感もあるが。

 

学戦都市アスタリスク

公式サイト:TVアニメ「学戦都市アスタリスク」公式サイト

公式Twitter:アニメ「学戦都市アスタリスク」

二十世紀。地球を襲った落星雨により、人類は大打撃を受ける。しかし、隕石に含まれていた未知の元素であるマナにより、人類は科学技術を大きく発展させ、《星脈世代》と呼ばれる特殊能力を持つ人類が生まれて来た。

そんな特殊能力者達によるバトルエンターテインメント《星武祭》における手に汗握る戦いを描いた作品の第二シーズン。設定の作り込みや女の子の可愛さ、バトルなどの見所は多いように感じる。しかも25話。みんな見ようね。

 

対魔導学園35試験小隊

公式サイト:TVアニメ『対魔導学園35試験小隊』公式サイト

公式Twitter:対魔導学園35試験小隊公式 (@35shoutai_info) | Twitter

魔法に対抗するために銃が重宝される世界において、銃が使えないにも関わらず魔法を悪用する者と闘う「異端審問官」を目指す草薙タケルと、彼が隊長を務める対魔導学園35試験小隊の奮闘記。

拳銃による戦闘と、死霊術士などの魔法設定が組み合わさった設定は、好きな人にはぶっささる内容なのではないだろうか。原作も十五巻で完結しているということもあり、読みやすいかもしれない。

 

緋弾のアリアAA

公式サイト:TVアニメ『緋弾のアリアAA』公式サイト

公式Twitter:TVアニメ「緋弾のアリアAA」公式 (@ariaAA_anime) | Twitter

武力を行使する探偵を育成する『武偵』を舞台にしたライトノベル「被弾のアリア」とは違う主人公・間宮あかりが活躍する「被弾のアリアAA」。舞台などは同じで、時系列も被っているため、被弾のアリアを見てからの方が楽しめるのだろうか。

ちなみにブログ主は緋弾のアリア本編の方は見たことがある。あの雰囲気が個人的には好きだったりする。

 

ヘヴィーオブジェクト

公式サイト:TVアニメ『ヘヴィーオブジェクト』公式サイト

公式Twitter:ヘヴィーオブジェクト公式 (@ho_anime) | Twitter

「とある」シリーズで有名な蒲池和馬氏によるライトノベル。超大型兵器「ヘヴィーオブジェクト」により「クリーンな戦争」が行われている世界を舞台にしたSFアクション。

「とある」シリーズとは異なり、魔術や超能力といった話は一切登場せず、科学の描写を重視したミリタリー風の作品となっている。

 

落第騎士の英雄譚

公式サイト:TVアニメ「落第騎士の英雄譚」公式サイト

公式Twitter:『落第騎士の英雄譚』アニメ公式 (@ittoshura) | Twitter

己の魂を武器にして闘う魔法使い伐刀者を育成する学園にて、あまりに能力値が低すぎて留年した黒鉄一輝と、彼とは逆に周囲に期待された皇女ステラ・ヴァーミリオン。ひょんなことから彼女を下僕としてしまう。

あらすじを見るとかなり酷いが、互いに力を認め合い引かれていく関係性が丁寧に描かれているという印象である。ちなみに英雄端の当て字はキャバルリィ。

 

ランス・アンド・マスクス

公式サイト:ランス・アンド・マスクス 公式ホームページ|TBSテレビ

公式Twitter:アニメ「ランス・アンド・マスクス」公式 (@anime_lance) | Twitter

現代社会の片隅で、人知れず続く騎士の末裔・花房葉太郎。彼は日頃からの特訓の癖で女性を救ってしまう『騎士道体質』になってしまった。普通の生活を求めて逃げ延びた屋敷には、かつて彼が助けた少女が暮らしていて、彼女はかつて自分を助けてくれた仮面の男(=花房)に憧れているのだという。

どこかで聞いたことがあるような設定だが、どうにも思い出せない作品。また原作者は数多くのアニメの脚本や構成を手がけた子安秀明である。アニメ好きならば一度位聞いたことがある名前なのではないだろうか。また、本アニメは彼が脚本や構成を手がけている。

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【アニメ】「魔王学院の不適合者」第一話【感想・解説】

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まず最初に

「小説家になろう」にて連載され、書籍化に至った作品。ゲームのラスボスを飾るような魔王が、主人公として活躍し、あらゆる理屈を滅茶苦茶にしつつ無双していく様は爽快感すら感じさせる。また、そういったチートキャラは人格に問題があることが多いが、本作は平和を好み、些細なことは気にせず、魔王らしくどっしりと構えていることが多い。

アニメを少しばかり視聴した感想としては、設定に関してはあまり説明せず、絵面で主人公がチートであることを分からせるように工夫しているように感じた。魔王が二千年前から設定してきたという話などは二話以降で説明していくようになっているのだが、その説明はかなりざっくりとしている印象を受けた。

本記事では魔法や派閥に関する説明など補足を行っていく。ストーリーを理解する上ではとても大事なことなので、別の話でも繰り返し書くかもしれないが、その点はご了承願いたい。

用語・人物解説

アノス・ヴォルディゴード

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 2000年前、人間、精霊、神々を敵に回しながらも蹂躙し尽くす程の力を有していた《暴虐の魔王》……が転生してきた姿。現代の魔法技術では力を測ることができず、《不適合者》の烙印を押された。
  • 単純に現代の魔法では力を測ることができなかったという理由だけでなく、彼は魔物以外の血が混じった混血児であるため、魔王の転生した姿とは信じて貰えなかった。混血や、純血を示す皇族については後述。
  • 人間と精霊と神々との争いを終わらせるために、人間界と精霊界と神界と悪魔界を隔てる壁を作り出し、千年は開かぬ扉を生み出すための犠牲となって一度は死んだ。その2000年後、転生して現代にやって来て今に至る。詳しくは第二話で説明される。
ミーシャ・ネクロン

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 七魔皇老(後述)の一人であるアイヴィス・ネクロンの家系に連なる少女。
  • 魔力量が学院内でもかなり高く、とくに創造系の魔法の扱いに長ける。
  • 双子の姉がおり、仲はあまり良くない……ということになっている。
ゼペス・インドゥ

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • かませ弟。
  • 皇族であるため試験を受ける必要はないのだが、力を示すという意味合いもあり参加。しかしアノスに何十回か殺さされた。
  • 魔剣を扱えるという時点で、(現代の魔族の中では)かなり強い魔族と言える。魔剣は扱うためには魔力を制御する繊細さ(魔剣にもよるが)、相当量の魔力(これも魔剣による)が必要されるためだ。
リオルグ・インドゥ

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

  • かませ兄。
  • 弟を情け容赦なく殺した。アノスがいなければ弟が生き返ることは当然なかった。
  • 魔法の暴走を察知して被害を右腕だけに留め(死んでもおかしくなかった。事実、周囲にいた魔族は皆死んだ)、命を落としてもおかしくない《起源魔法》を発動させ成功させる辺り、弟よりはかなり強いことが見て取れる。
イザベラ

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 転生したアノスの母親。本来であれば死産だったとされる。
  • 料理の腕はかなりのもの。他人に騙されやすそうな雰囲気を漂わせているが、実際はかなり有能。
  • 勝手に解釈して勘違いを膨らませがち。それにより今後、アノスは二股重婚ホモ……など多種多様な属性が付与されていく。
グスタ

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 転生したアノスの父親。鍛冶職人。
  • 鍛冶の腕はかなりのものではあったが、人間であるため魔族に対応した剣……例えば魔剣などは作ることができない。
  • 大抵のことは受け入れる器量の持ち主で、アノスが例え二股で重婚でホモであろうと受け入れていく。
魔王学院デルゾゲード

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy
  • 支配者階級《魔皇》を育てる魔族の学校。魔王が転生してくる時代が近づいてくると、魔王が転生するに相応しい器を探す業務も担う。
  • 建物はかつての魔王城デルゾゲードをそのまま利用している。地下に広がっている迷宮には、かつて魔王が集めた魔道具などを集めた宝物庫があるとされている。
  • 毎年、ある程度の力量に達し、魔王の血が流れている魔族に、入学試験を受ける招待状を送っている。なお純潔の皇族は、その入学試験が免除されている。なかには自ら進んで入学試験を受ける皇族もいるらしい。
七魔皇老
  • 2000年前。アノスが自らの血から生み出した(交配ではなく魔法によって生み出された命)七人の眷属のことを指す。その時は、七魔皇老などという名前は与えられていなかったため、2000年の時の間につけられた名称。
  • 転生するに辺り、自身の血を受け継いだ肉体が必要だったため、七人の配下には眷属を増やしていくように命じた。その眷属を増やしていく過程で、人や精霊の血が混じってしまった者を混血、逆に混じらなかった者を純潔、またの名を皇族という。
  • 魔王直々に生み出されたということもあり、魔界における権力は絶大。実質の最高権力者。
皇族と混血
  • 魔族の中でも魔王の血を引く者を魔王族と言い、その中でも魔王族間でしか婚姻を結ばず魔王の血を脈々と引き継ぎ守った一族を皇族と言う。魔王が転生してくるとすれば、そういった皇族の肉体であるとされていた(実際は人間と魔物の混血の肉体に宿ったが)。
  • 混血と純血の間にある差別意識は根強く、皇族と人間の子ができてしまった場合は存在が抹消されてしまうことも珍しくない。
  • 皇族つまり暴虐の魔王の血を色濃く受け継いだ存在こそが尊いとする《皇族派》と、人間の血が混じっていようと全ての魔族が平等であるとする《統一派》の二つが存在する。
根源
  • 生きとし生けるものの全てが持っている根幹のようなもの。本シリーズにおいてはとても重要な概念となっている。
  • 優れた魔法の使い手であれば、生前の記憶を根源に留めておき生まれ変わることができる。例え肉体が滅びたとしても根源さえ残っていれば蘇生させることも可能。逆に言ってしまえば根源が壊されようものなら、それは問答無用で死を意味する。また根源を攻撃された場合、想像を絶するような痛みで苦しむことになるようだ。
  • かつての勇者は七つの根源を持ち、六つの根源が壊されたとしても一つ残っていれば復活したのだという。また、魔王も根源が壊された程度では死なない(?)という理屈を無視した能力を持っている。
起源魔法
  • 絶大な魔力を有する起源から力を借りてくることで発動する魔法。禁術に指定され、発動には命の危険を伴う。しかし効果は絶大。
  • 起源とは大抵の場合、古い時代に絶大な魔力を持っていた存在のことを指す。そして起源から魔力を借りるためには、その存在について詳しく正確に知っている必要がある。その正確さにより制御の難易度などが変わってくる。
  • 強力な魔法ではあるが、その起源そのものにダメージを与えることはできない。ちなみにこの魔法の開発者は魔王である。

注目すべきポイント

2000年前……

原作ではまず最初に、魔王アノスが転生するに至った理由がプロローグとして描かれている。アニメでは二話でざっくりと描かれているため、詳細は二話にて説明を行いたい。

ざっくりと説明するならば、

  1. 人間や精霊、神々との戦争に明け暮れる
  2. もう争いはしたくないので、人間、精霊、神々の代表者を集める
  3. アノスの魔力を全て使って、世界を四つに分ける1000年は壊れない壁を作る
  4. その結果アノスは死ぬが、2000年後に転生してくる←今ここ

上記の内容は魔族の間で伝承として残されており、魔王学院では転生してくる魔王アノスを見つけることも目的の一つとして掲げているようだ。

転生してきた魔王様

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

アニメ冒頭より一ヶ月前(つまりアノスは生後一ヶ月である)にアノスは、イザベルとグスタの子として生まれた。ともに人間であるが、少なからず魔王の血が混じっていたということなのだろう。

ちなみに2000年前のアノスの両親は人間によって殺され、その死体からアノスは産まれた。それにより人間に対して憎悪が芽生えた……などということはなく、基本的には平和を望み、争いが起きたにしても双方の死者は可能な限り少なくなるよう努力していたようだ。

産まれて間もなく人語を操り、生前の記憶も保持していたため、《成長》という現代では失われてしまった魔法を用いて瞬時に学院に入学するに適した年齢にまで成長。それを見た両親は「まぁ、こんなにすくすくと成長して!」と、驚きや恐怖よりも喜びが勝ったようだ。

魔王学院への入学試験①

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

魔王学院への入学を賭けた試験が始まった。その第一の試験内容は、『五人の候補生と戦い勝ち抜くこと』である。その戦いはどちらかが戦闘不能に陥るか、ギブアップを宣言するかで決着が着く。死んでしまったら……まぁ、仕方ないかのスタンスである。

アノス様一回目の相手はゼペスという門で絡んできたかませである。その身を反魔法の鎧で覆い、炎を纏った魔剣――彼曰く家宝――を片手に魔王アノスに戦いを挑んでいく。

ちなみに彼の持っている魔剣は、2000年前のそこらに落ちていた木の枝よりも弱く、アノスの身体に触れようものなら傷を与えるどころか逆に壊れてしまう程度の雑魚。反魔法の鎧は、アノスが撫でれば粉々に砕け散る程度の防御力しかないという。

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

まぁ、そんな雑魚武具だけど彼は家宝だって言うのだから、触れて壊してしまわないように心音を用いて遠隔で攻撃。これ以上やったら死ぬというラインを見極めて引く辺り、さすがは魔王様。お優しいこと。

その後、子孫は「言霊でしかギブアップさせれないんだろ!」と煽る。言霊というのはその名の通り、言うことを聞かせることができる魔法のことで、門にてゼペスを縛ったのは魔王の言霊によるものだ。魔王はその煽りに乗っかる形で、「言霊を使わずにギブアップさせる」という《契約》の魔法を互いに結んだ。

この《契約》魔法に関しては、今後も度々登場する。その名の通り、この魔法を通して結んだ契約は絶対となり、何人たりとも逆らうことはできない。

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

そして、魔王が言霊を使わずにギブアップさせる方法として、『何度も殺して、何度も《蘇生》させる』という外道な手法を用いる。ちなみに《蘇生》の魔法は2000年の時を経て失われてしまった。それにより命に対する考え方も、魔王と現代の魔族との間で大きな隔たりがあるのだろう。

また、それぞれの根幹となっている根源が壊れてしまった場合、《蘇生》をすることはできなくなってしまう。ゼペスの場合、魔王の攻撃により根源までは壊れてしまわないようにされている。さらに3秒以内に《蘇生》させているため、変な欠落などは発生していない。魔王様、なんとお優しいこと。

魔王学院への入学試験②

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

そうして勝ち抜いた結果、魔王様の入学は確定した。その後は学院内でのクラス分けのための『魔力測定』と『思考適正』が執り行われる。

魔力測定に関しては画像にある水晶に魔力を送り込むことで、その魔力量を測定する。2000年前には存在しなかったため、「こんな便利なものができたのか」と喜ぶ魔王様。軽く力を込めて、水晶を壊してしまう。

水晶は絶対に壊れない……という様な常識があったため、水晶が壊れてしまったのは事故(?)として処理され、その直前に鏡に映し出された0という数字が、魔王アノスの魔力量となってしまったことをアノス様は知らない。

魔王学院への入学試験③

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

次の試験は『思考適正』。魔方陣の中では《思念通信》(テレパシーのようなもの。今後度々登場)を応用して、魔王様に関する複数の質問に答えられるようになっている。

まぁ、魔王様にとっては自分ことを答えればいいわけで、内容は当然満点……というわけにいかなかった。2000年の時を経て、《暴虐の魔王》という名に相応しい残虐の限りを尽くしたということにされ、全ての話が誇張されてしまっていることまで知る由もない。

帰宅

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

ミーシャと共に帰宅すると、何故だかミーシャはアノスのお嫁さんということにされてしまった。今後も彼のお嫁さん候補は増え、重婚やらホモやらの属性が付与されていくが、魔王様はあまり気にも留めずに放っておくことにする。

ちなみに魔王様の好きな料理はキノコグラタンであり、2000年前から変わりない。かつて部下からは魔王らしい食事として「人間を食う」と思われていた節もあり(そんなわけあるか、と本人は否定する)、まともな食事にありつけなかった模様。それが平和になって母親の作ったご飯を食べられるという幸せを噛みしめる魔王様であった。

送り届けるが……

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

インドゥ家の兄弟に絡まれるミーシャとアノス。彼らとしては皇族に刃向かった(本人にその気はないが)混血の二人が許せないようだ。創造魔法により築いたコロッセオ内で二人を大勢で囲んでボコボコにしたかったのだろうが、相手があまりに悪すぎた。

本作の魔法は設定上、根源から生み出されるものとされている。その根源の格があまりに違いすぎた場合、根源は相手を恐れ魔法が生み出されることなく暴走してしまう。魔王と彼らの格が違いすぎたことにより、まず周囲の名前もないモブ達はあえなく死亡。

魔法の暴走を右腕だけに留めた兄は起源魔法《魔黒雷帝》を撃って対抗しようとするが、アノスが起源であるため、用語・人物解説でも示した通り、ダメージを与えることはできなかった。

その後、チャンスとして弟を《腐死》でゾンビとして蘇らせたアノス。強くなった弟と協力して立ち向かって来いというのだ。情け容赦なく弟を殺した兄と、その弟が仲良く共闘などできるはずもなく二人は死亡。戦いはあっけなく幕を閉じた。

魔王学院の不適合者

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©2019 秋/KADOKAWA/Demon King Academy

魔王ではあるが、試験の結果が振るわなかったため、魔王不適合者としての烙印を押されてしまった魔王様。

学院側からしてみれば、魔法量はゼロで、魔王に関する知識はどれも間違っているという常識知らずなのだから、不適合者と言われても仕方ないのかもしれない。

しかも混血であるため、今後も彼の学院生活は苦労することになりそうだ。まぁ、魔王様にとってはどれも些事ではあるのだろうが。そんな無茶苦茶な学院生活の幕開けである。

最後に

作画が頑張ってましたね。なろう作品って作画でふざけることが多いのですが。遅い投稿になってしまっていますが、チマチマと書いていくつもりですので、お付き合いよろしくお願いします。

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2020夏アニメ化リスト

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【2016冬】アニメ化ラノベ一覧

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アニメ化リスト

かなりラノベ読んでるつもりでしたが、まだまだ知らない作品って山ほどあるし、これからも増えていくんですね。この記事を作ってると、そんなことを考えさせられます。

 

 

GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり

公式サイト:TVアニメ『 GATE(ゲート) 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 』公式サイト

公式Twitter:TVアニメGATE(ゲート)公式 (@gate_anime) | Twitter

東京・銀座に突如として現れた門。そこから流れ込んでくる異世界からやって来る魔物を撃退した自衛隊は、門をくぐり「特地」へと進出。自衛隊員である伊丹は、巨大な炎龍が集落を襲っている現場に遭遇する。

自衛隊の重火器と、ファンタジー世界の龍に代表されるような魔物との戦闘は、これまであるようでなかった。その辺りはPVを見て、雰囲気など確かめてもらえばよい。重火器の描き方に関してはガチである(まぁ、ブログ主はその手の知識には詳しくないのだが)。

 

この素晴らしい世界に祝福を!

公式サイト:映画 この素晴らしい世界に祝福を! 紅伝説 公式サイト

公式Twitter:アニメ『このすば』公式ツイッター

女子高生を助けてトラックに轢かれた……と誤解したことによるショック死で異世界転生することとなったカズマ。一つだけ持っていけるという特典に、女神アクアを選んだことにより駄女神との異世界生活が始まっていく。

天性の才と言うべきだろうか、彼の元に集まる仲間たちは一癖も二癖もある者ばかり。爆裂魔法にしかスキルを割り振っていない魔法使い・めぐみんや、防御力全ぶりで攻撃を当てることのできないドM剣士・ダクネスなど。もう滅茶苦茶。作画もお世辞にも良いとは言えないアニメ化だったが大人気を博した。

 

最弱無敗の神装機竜

公式サイト:TVアニメ「最弱無敗の神装機竜」公式サイト

公式Twitter:TVアニメ「最弱無敗の神装機竜《バハムート》」 (@saijaku_anime) | Twitter

遺跡から発掘された古代兵器・機龍。その搭乗員にして、これまで負けたことはないが勝ったことも一度もない「無敗の最弱」と呼ばれていたルクスは、王女を大浴場で押し倒してしまったことにより、王女に決闘を申し込まれる。その戦いで力を示したことで、貴族子女ばかりいる学園への入学が許されることとなる。

タイトルが矛盾してるじゃん、と思っていましたが、負けたことは勝ったこともないという理由を説明されてもやっぱり分かりませんでした。アニメを見ればわかるのでしょうか。

 

シュヴァルツェスマーケン

公式サイト:アニメ『シュヴァルツェス マーケン』オフィシャルサイト

公式Twitter:なし

グロイ宇宙人・BETAに狙われている地球を守るため戦うテオドール一行。戦いの日々の最中、軍隊には秘密警察が配備され常に監視されているような緊張感漂う日々を送っていた。そんなある日、戦場で一匹の犬を拾う。

HPが工夫されていて、あらすじが簡単なマンガ形式でまとめられていて結構楽しかったのですが、まさかの公式Twitterは消えていました。悲しいです。こうして古いアニメというのは記憶から消されていくのかもしれません。

 

デュラララ!!

公式サイト:TVアニメーション「デュラララ!!×2」公式サイト

公式Twitter:TVアニメ「デュラララ!!×2」 (@drrr_anime) | Twitter

池袋を舞台にして非日常に憧れた少年や、池袋最強。電波まみれのストーカーに、情報屋など狂いまくった人間達による複雑な恋愛模様が入り乱れていくストーリーが幕を開けた。

大人数の視点と時系列で描かれていくストーリーは、最初は一見すると繋がりのない無味乾燥な世界に見えても、話が進んでいくにつれて全てが一本の線で繋がっていく。その感動と驚きは全てを追っていなければ味わえないものでしょう。

 

灰と幻想のグリムガル

公式サイト:TVアニメ「灰と幻想のグリムガル」公式サイト

公式Twitter:TVアニメ『灰と幻想のグリムガル』 (@grimgar_anime) | Twitter

薄暗い森の中で目覚めた少年は、「なぜここにいるのか」「自分はだれなのか」すらも分からないまま、武器を片手に携えてゴブリン一体にすら苦戦する命がけの生きるための闘いが幕を開ける。

あまりにシビアで救いのない世界観。作り込まれた膨大な設定。現実ではないのに、リアリティを感じてしまうような雰囲気が漂い、一度はまってしまえば先が気になって仕方がなくなってしまう作品となっている。

 

無彩限のファントム・ワールド

公式サイト:TVアニメ「無彩限のファントム・ワールド」公式サイト

公式Twitter:アニメ『無彩限のファントム・ワールド』 (@anime_PW) | Twitter

第4回京都アニメーション大賞小説部門奨励賞受賞作品。京都アニメーションが主催する賞ということもあり、早い段階でアニメ化がされた。内容としては『ファントム』と呼ばれるような幽霊や妖怪が視認できるように、人類の遺伝子が組み変わってしまった世界を舞台にしたSFチックな作品となっている。

アニメはなんかエッチだった。申し訳ないが、それしか覚えていない。一応全話視聴したはずなのだが。また、第一巻画像を取得しようとしたが、なぜか読み込まれていない。おそらくKindleで配信されていないからだと思うが。

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アニメ化リスト

【アニメ】「魔法科高校の劣等生」第一話【感想・解説】

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【2014春アニメ化リスト】

 

まず最初に

元「小説家になろう」にて連載されていた本作。ライトノベルとして出版され、2クールアニメとして2014年春に放映されるに至る。内容としては魔法が体系化され、科学として発展を遂げた世界を描いたSFとなっている。一度読んだことがある人ならば分かって貰えると思うが、作品を形作る設定が膨大であり、その説明にページ数の大半を割いている。

つまり、アニメで語りきれない情報があまりに多いのだ。この記事ではその辺りを網羅できれば、と思う。また個人的ヤバい制服アニメの上位に君臨している。その点も見所? かもしれない。

用語・人物解説

司波 達也

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会
  •  本シリーズの主人公。原作は彼の一人称視点で進行されており、ときには辛辣なことを考えていることもある。
  • 国立魔法大学付属第一高校の第二科(後述)に入学した。優秀な妹は第一科に入学し、新入生代表としての挨拶までつとめている。タイトルの劣等生というのは、高校における第二科生のことを指している。
  • 彼にはかなりの数の二つ名が存在する。アニメで二つ名が登場するたびに補足説明など行っていきたい。
司波 深雪

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会
  • 国立魔法大学付属第一高校に首席入学する達也の妹。
  • ルックスも成績もダントツということもあり、多くの取り巻きが勝手にできることとなる。しかし彼女が兄様大好きであるため、取り巻きは達也を敵視するようになった。
  • わざわざ説明するようなことではない気もするが、彼女はとんでもないレベルのブラコンである。今後も兄が正当な評価を得られるように、一緒に過ごす時間が増えるように行動していく。
七草 真由美

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会
  • 国立魔法大学付属第一高校の生徒会長。美人で能力もトップクラスということもあり学内でも人気が高い。
  • 名前は ”ななくさ” と書いて、 ”さえぐさ” と読む。達也は彼女のことを、ナンバーズ(数字付き)と読んでいるが、その説明は後述。
  • 第一科と第二科の間にある差別の改善のために、いろいろと動いてくれる。
柴田 美月

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会
  • 達也と同じ第二科の新入生。少し天然が混じった性格である。
  • 意図せずに霊子放射光を見てしまう霊子放射光過敏症(後述)であるため、珍しいメガネをかけている。そのことを知った達也は、自分の秘密がバレてしまうのではと警戒することになるが、そのことに関しては第二話以降で説明していく。
  • 科学技術の発達により視力矯正治療が普及し、近視という病気は過去のものとなっていた。そのためメガネをかける本来の意図が薄れつつある。
千葉 エリカ

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会
  • 達也と同じ第二科の新入生。周囲の目を引く美少女。
  • 千葉家は剣技と魔法の複合技術である「剣術」の大家。そのため剣の腕前を生かした戦いを特異とする。
  • 千葉というナンバーズ(数字付き)があるため、達也は最初少しばかり彼女に対して警戒を示す。
西城 レオンハルト

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会
  • 達也と同じ第二科の新入生。父親がハーフで、母親がクォーターであるため洋風な名前となっている。
  • 得意魔法は収束系の硬化魔法。なんか色々な説明されるが、相対位置を固定する魔法だと理解すれば問題ない。
  • 今後もエリカとは口喧嘩を重ねる仲となる。だが喧嘩するほど仲が良い。
九重 八雲

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会
  • 古の魔術である忍術を、昔ながらのノウハウで伝承していく忍術使いの一人。
  • 身体的な技術が優れているのは勿論のこと、現代では解き明かし尽くすことのできない魔法の技術というものが存在するらしい。
  • 忍者の物語でよく登場する「変化」などは、幻影と高速移動とされる魔法の組み合わせにより行われていたと解明されているらしい。
森崎 駿

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会
  • クイックドロウで有名な森崎一門に名を連ねる学生。最初にCADの利用を取り出して攻撃しようとした人物。
  • 模範実技の映像で実演していた人物であるため、達也は彼の名前などを把握していた。
  • 「司波さんは僕達といるべきなんだ」と語る。しつこい男は嫌われるぞ。
国立魔法大学付属第一高校

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会
  • 国立魔法大学の付属教育機関として設立され、魔法技能師育成の為の国策機関。
  • 国から予算が与えられている代わりに、『魔法科大学、魔法技能専門高等訓練機関に、毎年百名以上の卒業生を供給すること』が義務づけられている。しかし毎年一定数の学生が事故などにより魔法が使えなくなり退学していく。その穴埋め要員として二科生が在籍している。
  • 魔法科高校の生徒として評価されるためには、ペーパーテストの点数ではなく、実技が重視されている。司波達也は、ペーパーテストにおける七教科の平均点が九十六点であるにも関わらず劣等生という評価が与えられているのは、そのことも要因の一つである。
一科生(=ブルーム)

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会
  • 緑色のブレザーの肩の部分に八枚花弁のエンブレムを持つ生徒のことを指す。上に示した画像など分かりやすい。達也の肩にはなにも描かれていないのに対し、深雪の肩には花のようなエンブレムが描かれている。実技、筆記共に優秀な成績を治め、将来を有望視された学生がこれに当たる。
  • 二科生に対して、並々ならぬ差別意識を持ち、一緒に過ごすことを嫌がる傾向にある。
  • 生徒会も一科生のみで構成されており、二科生は入ることを許さない空気が充満していた。詳しくは二話以降で語らせていただく。
二科生(=ウィード)

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会
  • 肩にエンブレムを持たない劣等生の集まり。入学して早々、落ちこぼれ、スペア、予備といった扱いを受ける。
  • 元々の学校としての制度が、一科生の予備としての扱いである。さらに魔法科高校において最も重要であるとされている魔法の個別実技を、二科生が受ける権利はない。
  • 達也は筆記試験の成績だけを見れば断トツの成績であるものの、実技の点数が芳しくなかったために二科生として入学することになった。
CAD(=Casting Asistant Device : 術式補助演算機)

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会
  • 魔法を発動するための起動式を、呪文や呪符、印契、魔方陣、魔法書などの伝統的な手法・道具に変わり提供するツール。日本ではホウキとも呼ばれている。
  • これにより呪符や魔方陣を用いたところで十秒前後かかる詠唱を、CADを用いることで一秒以下の簡易な操作で代替することが可能となった。あくまで魔法の利用を補佐するという役割であり、魔法を発動するのは魔法師自身の能力である。そのため魔法を使うことができない者にとっては無用の長物でしかない。
  • 想子信号を電気信号に、電気信号を想子信号に変換することができる物質が組み込まれている。魔法師は発動したい魔法の想子を送り込むことで、指定の電気信号から起動式と呼ばれるものを出力する。
起動式
  • 魔法の設計書。長い呪文や、複雑なシンボル、忙しく組み替えられた印と同等の情報量を持つ。
  • CADでは、この起動式を肉体に送り込み、肉体ではその起動式を無意識下に存在するとされる精神機構、無意識演算領域へと流し込むことで、魔法の実行へと移行していく。
  • 上記で述べた無意識下に存在する無意識演算領域があることで(あることを認識できる?)、魔法師は魔法を扱うことが可能だとされている。
魔工技師
  • 魔法工学技士の略称。
  • 魔法を補助・増幅・強化する機器を製造・開発・調整する技術者。CADの調整なども担う。

  • 世間一般での知名度や評価は低めだが、魔法師達からの評価や需要が高い。
ナンバーズ(数字付き)
  • 魔法師の能力は遺伝的素質によって大きく左右されるため、家系というものが大きく関係していくる。そのため、魔法を扱う上で特に優れた血を持つ一族は、慣例的に数字を含む名字を持つことになっている。
  • 七草家は十師族という日本で最強の魔法師集団を構成する二十八家の一つ。その中でも七草家は、最有力の一角を担っている。
  • 諸事情により数字を剥奪された家も存在し、それらは数字落ちの隠語で囁かれる。
霊子放射光過敏症
  • 「みえすぎ病」とも呼ばれ、意図せずに霊子放射光が見えてしまう体質のこと。
  • 魔法などの超心理現象において、霊子と想子の二つが観測されることが分かっている。魔法師はまず、想子を操る技能から習得する。霊子はその活動によって非物理的な光を発生させ、人の情動に影響を及ぼしてしまうことがある。その影響の受け方が強い人物は、特殊なレンズで作られたメガネをかけるなどの対策が必要となってくる。
  • 想子を操ることができる力の強さと、霊子により受ける影響の強さは正比例であるため、霊子放射光過敏症により悩む者は多い。しかし常時メガネをかける必要があるほどの症状を持つ者は珍しい。

注目すべきポイント

入学式

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会

第一話は司波達也の入学式からスタートしていく。原作も同様に、入学編という副題で開始されていく。達也の入学する高校に関しては、用語・人物解説を参照して欲しい。

この第一話で理解して欲しい情報は大まかに以下の二つ。

  • 一科生と二科生の格差

肩の部分にエンブレムをつけた一科生と、ついていない二科生の間にある差別意識が、『一科生から二科生に対する予備呼ばわり』『入学式では席が決まっていないにも関わらず、自然と一科生が前に、二科生が後ろに座っている』『一科生の人気者である深雪と二科生が仲良くしていることを良く思わない一科生』などによって表現されている。

  • 魔法が日常に溶け込んでいる

魔法が日常に溶け込んでいる、という表現は正確ではない。魔法が科学の一部として扱われている、という方が正しい。本作の設定として『従来、魔法として考えられていたものが科学的に証明された』というようになっている。この魔法には忍術やお守りといった古来よりあるとされていたものから、占いといったオカルトに至るまで幅広い。

何かを悟られまいとする警戒心

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会

アニメでは達也の心の声が少ないために分かりにくいが、美月が霊子放射光過敏症であるということを見抜き、自分を見られるということに異様なまでに警戒を示した。というより、はっきりと「隠している秘密がある」とまで書かれている。また千葉エリカの千葉という名字を聞いた際にも、「もしやナンバーズか?」と警戒するように意識を向けている。しかし「エリカという娘はいなかったはず」とまで考えていることから、その辺りの情報の調査にまで余念がないことまで分かる。

達也は一体、何を警戒しているのだろうか。

達也と深雪の関係性

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会

あまりにも仲が良すぎる兄妹、深雪と達也。

『怒ることができない俺の代わりに怒ってくれる』といった達也の台詞や、達也ではなく深雪にだけ入学祝いを贈ってくれる周囲との関係性、深雪が『あの人』といった人物の正体など、深雪と達也の関係性というものは、ただの兄妹であるとは語れないように思われる。

ただの兄大好き妹と、そんな妹を見守る兄……原作でははっきりと似ていない兄妹と断言されており、何か簡単には語れないものがあるような気がしてならない。

家での兄妹の様子

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会

妹の服装は室内だと異様に露出が増えるらしい。冷静沈着に見える達也が「目のやり場に困ることもしばしば」と語る辺り、その露出の高さがうかがい知れる。

また、ホーム・オートメーション・ロボットが普及している先進国では、キッチンに立つような女性は少数派となっているらしい。パンを焼く、コーヒーを淹れる程度であれば自らの手で行う必要は全くないものとなっているのだ。つまり、コーヒーを淹れるためにキッチンに立つ深雪は、その少数派に属することになる。

ちなみに友人が来た時などは全てロボットに任せており、このようにキッチンに立つのは達也と二人きりの際だけである。達也が以前、その理由を尋ねた際には「そうしたいからです」と語ったらしい。可愛い。

忍術の訓練

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会

二科生の劣等生ではあるが、彼は休日に忍術の特訓を受けるほどの鍛錬を積んでいるようだ。アニメでは「この坊主のおっさんは誰やねん」「なんか特訓してるけど、何してんねん」という状態だったと思う。これはただの体術の訓練という訳ではなく、体術の訓練も通して忍術という古来の魔法を学んでいる、というように理解しておけばよい。

忍術や深雪が使っていたCADに関しては、用語・人物解説を要参照。魔法に関する設定に関しては、この第一話の記事だけで全てを書き切ることは不可能であるため、それぞれの話で細々とした点を深掘りしていきながら語っていく形式を取りたい。

達也の進路

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会

達也は魔工技師を目指しているらしい。魔工技師に関する説明は、用語・人物解説を参照。現実世界での立ち位置はエンジニアが近いだろうか? ということで実技が苦手な人間が目指す業界としては、特段珍しいものではない。

しかし、達也がキーボードオンリーで操作を行っているのは珍しい(いわゆるブラインドタッチというもの)。一般人達は視線ポインタや脳波アシストを用いてるようだ。しかし彼曰く、「正確性に欠ける」。

誰や、こいつ

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会

誰か知らない女性が、突然教室にやって来る。このシーン突っ込み所が多い。

まず設定として、授業は全てオンライン上で行われる。つまり教室で授業を受けるということになっているが、教師が教室までやって来るという訳ではない。ということで彼女がやって来た理由が分からない。

ちなみに彼女は達也のクラスを担当するカウンセラーであるらしい。教室までやって来た理由に関しては、一応「直接来て相談しに来ても良いよ」ということを伝える意図がある? らしい。よく分からないが、まぁ、そういうことにしておこう。

達也に意味深な目線を向けたような気もするが、それも置いておく。原作では、ナンパの可能性を少しでも考慮した達也が、個人的には好きだったりする。

喧嘩だ喧嘩

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(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会

互いに互いが気にくわないという理由で喧嘩になった面々。CADの利用は生徒会の限られた人達しか使えないということになっている。さらに「ウィード」という単語は差別用語として、校則で利用が禁止されている。当然だが魔法で人を傷つける行為は犯罪だ。

原作では達也の心の声により、誰が何をしているのかを説明してくれている。アニメではそれの描きようがないが、このブログでそれを補えるようにしたい……がそれだとアニメの内容をなぞるだけになってしまう。

ということでここでは達也の台詞を説明するような形を取りたい。

  • 悪ふざけが過ぎました

人に攻撃魔法を向けるというのは、現実世界における銃口を向けたと同義。一歩間違えれば殺人をしていたに過ぎない。それを悪ふざけとして処理しようとしているのだ。深雪が「お兄様は説得するのは苦手」だと語るだけはある。おそらくこの場に深雪がいなければ、生徒会の面々の説得は無理だっただろう。

  • 目くらましの閃光魔法

女生徒が慌てて使おうとした魔法が、発動されるより前に目くらましの閃光魔法だと、達也は分かったらしい。さらりと書いているが、とんでもないことである。CADの用語・人物解説でも書いた通り、起動式を体内に送り込むことで魔法が発動する。

つまり魔法を確認するとなると、体内に送り込まれていく起動式を見るしかない。しかもその起動式というものは膨大なデータである。原作ではそれを「画像データを記述する文字の羅列から、その画像を頭の中で再現するよう なもの」と表現している。その凄さが理解できるのではないだろうか。

  • 実技は苦手ですが、分析は得意です

ある意味、達也の特長を分かりやすく説明した一言である。

実技試験で評価されるのは、「魔法を発動する速度」「魔法式の規模」「対象物の情報を書き換える強度」の三つ。その点数がどれも低いのが、司波達也だ。そんな彼の活躍を今後とも見ていこう。

最後に

本作の解説記事はゆっくりと時間を掛けて投稿するつもりだ。最終話まで投稿できるのはいつになるのか……間違いなどあれば指摘いただければ、調査してすぐに修正します。

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【2016春】アニメ化ラノベ一覧

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アニメ化リスト

2016年春アニメはジョジョとか見てました。

 

 

学戦都市アスタリスク

公式サイト:TVアニメ「学戦都市アスタリスク」公式サイト

公式Twitter:アニメ「学戦都市アスタリスク」

二十世紀。地球を襲った落星雨により、人類は大打撃を受ける。しかし、隕石に含まれていた未知の元素であるマナにより、人類は科学技術を大きく発展させ、《星脈世代》と呼ばれる特殊能力を持つ人類が生まれて来た。

そんな特殊能力者達によるバトルエンターテインメント《星武祭》における手に汗握る戦いを描いた作品の第二シーズン。設定の作り込みや女の子の可愛さ、バトルなどの見所は多いように感じる。しかも25話。みんな見ようね。

 

ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?

公式サイト:TVアニメ「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」公式サイト

公式Twitter:TVアニメ「ネトゲの嫁」公式

ネトゲの女の子に告白したらネカマだったという黒歴史を抱えた少年・英騎は、ネトゲで女の子に告白され、脳裏に黒歴史が蘇る。しかし、その女の子はリアルでも美少女だった。さらにリアルとネトゲの区別がついていないコミュ障であった。

そんな彼女を更正させるべく行動していくラブコメ。ブログ主はネトゲをプレイしたことがないため、「ネカマは本当にいるのか?」とネトゲ廃人の友人に尋ねた所、「俺はネカマやってる」と返されて何も言えませんでした。

 

ハンドレッド

公式サイト:TVアニメ「ハンドレッド」公式サイト

公式Twitter:TVアニメ「ハンドレッド」公式

謎の地球外生命体サベージに襲撃を受ける人類。対抗する手段は、同じく宇宙からやって来た隕石により生み出された力・ハンドレッドであった。

恥ずかしながらこの作品のことを全く知らなかったため、公式HPに情報を集めに行ったのですが、とても分かりにくく探しにくいHPでした。この作品、HPでかなり損しているん気がしました。皆さんはあまりHP見ないんですかね。

 

Re:ゼロから始める異世界生活

公式サイト:TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』オフィシャルサイト

公式Twitter:『Re:ゼロから始める異世界生活』公式

突然、異世界に召喚されてしまった菜月昴は、右も左も分からない状態で途方に暮れている最中、エミリアに救われる。しかし一度は何者かに襲撃されて殺され、二度目はエルザに腹を切り裂かれ……何度も殺されて、初期状態へと戻る『死に戻り』の能力があることを悟った。

2020夏アニメでは二期がスタートいたします。レムが人気ヒロインになりましたね。アニメをみれば、「そらそうなるわ」って感じではあるのですが。

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【2016夏】アニメ化ラノベ一覧

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アニメ化リスト

2016年冬アニメ結構当たりが多くて好き。アルスラーンとか三期待ってるよ。

 

 

アルスラーン戦記 風塵乱舞

公式サイト:アニメ「アルスラーン戦記 風塵乱舞」公式サイト

公式Twitter:アニメ『アルスラーン戦記』公式

三十年の時を経て、十六巻にて完結を迎えた中世の中東に似た異世界を舞台として、繰り広げられる大河ファンタジー小説の第二期。タイトルにもなっているアルスラーン王太子の活躍を描いている。

完結したということもあり三期まで是非ともやって欲しい作品であるが、アニオリ展開など織り交ぜながら二期を描いている辺り、どのようになるのかは定かではない。尺的には完結しているということもあり十分だと思うのだが……。

 

クオリディア・コード

公式サイト:クオリディア・コード|QUALIDEA CODE

公式Twitter:アニメ『クオリディア・コード』

「やはり俺の青春ラブコメは間違っている。」の渡航、「変態王子と笑わない猫」のさがら総、「デート・ア・ライブ」の橘公司の三人によるメディアミックス作品。参加している作者を見て貰えば分かる通り、複数のレーベルに跨がって行われたミックス作品ということもあり、アニメ化やコミックなどの広がりはかなりの早さと金のかかりようであった。当然、アニメ化もかなり早い段階で行われている。

クオリディア・コードで検索すると、かなりの数のライトノベルがヒットし、タイトルもナンバリングもぱっと見ただけでは良く分からない。いずれ本ブログでもまとめるつもりだったが、時間と金が足りていないのでしばし待って欲しい。

 

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン

公式サイト:TVアニメ『ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン』公式サイト

公式Twitter:『天鏡のアルデラミン』アニメ公式

火・水・風・光の四大精霊が、人間のパートナーとして実在する世界を舞台に、英雄嫌いであると語る青年が、“約束された敗北” へと向かって行く戦記物語。第十四巻で完結した名作。

「あらゆる英雄は過労で死ぬ」

という主人公イタクのモットーで気になった人は是非見て欲しい。というかアニメが終わってからの方が物語としては面白い。

 

舞魔装学園H×H

公式サイト:アニメ「魔装学園HxH」公式サイト

公式Twitter:魔装学園H×Hアニメ

異世界からの襲撃を受け、第一次異世界間衝突という戦争を経験した人類は、二回目の襲撃時には海上フロートへと逃げ込みそこで生きていくことにする。そのフロートでは、外の異世界からの襲撃者とハート・ハイブリッド・ギア=ゼロスに乗って戦闘する女性達がいた。

なんとそのハート・ハイブリッド・ギア=ゼロスのエネルギーを補充するためには、乗組員である女性にHなことをしなければならなくて……というエロゲでありそうな設定である。公式HPのキャラクターのビジュアルも個人的には驚きだった。

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【2016秋】アニメ化ラノベ一覧

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2016年10月に村上春樹氏がアンデルセン文学賞を受賞しているというニュースが、何となく目に飛び込んできました。日本文学も海外に評価されてもいいと思うのですが、やはり翻訳の壁が大きすぎるのでしょうかね。

 

 

ガーリッシュナンバー

公式サイト:ガーリッシュ ナンバー 公式ホームページ|TBSテレビ

公式Twitter:ガーリッシュ ナンバー

「やはり俺の青春ラブコメは間違っている。」で有名な渡航氏による声優業界を描いたライトノベル作品。正確にはメディアミックス作品であり、アニメの前日譚が『電撃G's magazine』にて、漫画版が『電撃G'sコミック』にて連載が共に開始される。

『九龍覇王と千年皇女』というアニメの制作現場を声優視点で見ていくことで、声優業界の実情をアニメで描ききり、闇も光もごちゃまぜとなったストーリー展開となっている。声優ユニットって最近かなり増えましたよね……。

作者リストはこちら:渡航作品

 

魔法少女育成計画

公式サイト:TVアニメ「魔法少女育成計画」公式サイト

公式Twitter:TVアニメ「魔法少女育成計画」

 

ソーシャルゲーム「魔法少女育成計画」では一万人に一人の割合で、本物の魔法少女になれるという噂があった。そして、本当に魔法少女になってしまった少女達であったが、その数が増えすぎてしまったため、土地に宿るとされる魔法の力を節約するためにに数を減らしていくことになる。そうして、魔法少女達による生き残りを賭けたサバイバルゲームが幕を開けることになる。

可愛らしい絵柄から、とんでもないほどに殺伐としたストーリーが展開されていくことになる本作。普通に少女達が死んでいくことで、だんだんと死に慣れていくことになる。

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