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【漫画】ザ・ファブル The second contact(4) 感想

【前:第三巻】【第一巻】【次:第五巻】
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※ネタバレをしないように書いています。

元プロやからな――

情報

作者:南勝久

試し読み:ザ・ファブル The second contact (4)

ざっくりあらすじ

社長にアプローチを仕掛けるて気まずくなったヨウコはキャンピングカー生活に戻ったが、紅白組の殺し屋に怪しまれていた。またレンタルおっさんとしての仕事をしていて目を付けられたアキラはファブルではないかと疑われ――。

感想などなど

社長への猛攻を仕掛けたヨウコは、気まずい空気となり家を飛び出し、キャンピングカー生活へ。社長の歳的な問題もあるのかもしれないが、そもそも女性として見られていなかったというのは、ヨウコにとってはキツイ話である。

とはいえ、このタイミングでキャンピングカー生活に移行したのは正解だったかもしれない。

なにせクロちゃん襲撃事件を契機とする真黒組と紅白組の冷戦は、ヨウコに1500万の懸賞金がかかるくらいにまでなっていた。このまま社長宅にいては巻き込むこと必死である。

アキラの立場も危うい。銃を恐れず向かってきて、あっという間に無力化した手腕は疑われるには十分すぎる。静かというメンヘラ女性に好意を持たれたことも、事件の泥沼に入っていく理由となった。

静かにレンタルされたアキラの護衛任務を付け狙う影。正体はもの凄いスピードで明かされていく。

 

この第四巻から抗争は本格化する。あっという間に死体が出来上がり、抗争の狼煙が上がる。紅白組お抱えのルーマーから見たアキラ達は不気味だが、アキラ達から見たルーマーも悍ましい。

第一部においてアキラの前に立ち塞がった山岡は、独自のカリスマで仲間も敵も動かし、自分の演出したドラマを楽しむというある種の人間らしさがあった。

対するルーマーは無機質な組織だ。いっぱい殺し屋が出てきたが、恥ずかしながら名前と特徴が誰一人として一致しない。数が多いというのもあるが、そういった個人を重要視しない組織全体としての利益を最優先している感がある。いわば育成をしない使い捨ての殺し屋達の集まり、だ。

その持っているコマを的確にぶつける。ヨウコには変態を……アキラには釣り合う相手いるのかね……?

 

ファブルは解散されてるし、アキラもヨウコも戦う理由は特にない。それでも彼らは首を突っ込んでいた。

ヨウコは五体満足でいられるか。アキラの普通はこれ以上侵食されないことを望むばかりだ。何人か死ぬけど悲壮感ない、ピリッとした第四巻であった。

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