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【漫画】黒猫と魔女の教室4 感想

【前:第三巻】【第一巻】【次:第五巻】
作品リスト

※ネタバレをしないように書いています。

魔法使いになりたい!

情報

作者:金田陽介

試し読み:黒猫と魔女の教室(4)

ざっくりあらすじ

中間試験に不合格となり、進級が怪しくなったスピカ。そんな不合格者たちを集めた合宿に参加することとなったが、そんな簡単なものではなく……何とか課される試験をクリアしていく。次は最難関とされる最終試験『ガウン対抗ゲーム:マジック・サバイバル・ゲーム』挑む。

感想などなど

学校に合格することはゴールではなくスタートである。そのことを痛感しつつ成長していくスピカたち。問題児ばかり集められたクロードのガウンであるが、それぞれが成長していく様を見るのは実に喜ばしい。これが親心という奴なのだろうか。

とはいえ喜んでばかりいても仕方がない。スピカとハナは中間試験に不合格だったし、苛烈な合宿に参加させられているという事実は覆らない。個性豊かでツッコミどころ満載な教師の出す試験に合格していく必要がある。

第三巻ではそれらの試験に何とか合格し、あと一つだけというところにまで迫った。しかし次の試験というのが、毎年脱落者が続出する最難関試験!気のよさそうなオジサン・ヘルクレス教授の課す試験内容、それは『ガウン対抗ゲーム:マジック・サバイバル・ゲーム』。

ゲームのルールは実にシンプル。二つのチームが互いに魔法を撃ち合い全員を倒せば勝ちの殲滅戦である。とはいえ殺し合いではなく、「どんな攻撃でも一度だけ守ってくれるバッジ」を全員がつけており、攻撃を受けることでバッジが割れないようにすれば良いということだ。

勝てば合格、負ければ不合格……シンプルでわかりやすい。ちなみに不合格になった場合は、合宿が一週間延長となる。延長合宿では24時間の筋トレが課されるとのこと……魔法を学ぶ学校ですよね?

まぁ、そんなのは嫌なので死ぬ気で試験に挑んでいく。

 

ここまで語ってこなかったことが不思議なのだが、ここで中間試験で不合格となって合宿に参加することとなったクロードガウンのメンバーを紹介しよう。

まずは言わずもがな主人公にしてクロードのケツ穴にキスをする大役を担っているスピカである。そんな彼女と一緒に中間試験に落ちながらも、大事な友達ができたハナ。アニメ化で最も人気が出ると思う。

キロンとタルフの王族と召使のコンビも参加している。王族であるキロンは不器用だが、何だかんだで心優しい少年であるということは痛いほどに分かった。

真面目が禁句な真面目女子・カペラ。彼女のイケメンっぷりは二巻での媚薬事件を参照して欲しい。中間試験には合格しているのだが、合宿に参加するクロードガウンの面々をまとめるリーダーを依頼され参加。やっぱり真面目じゃん、というツッコミは睨まれる覚悟をするように。

そんなカペラについて回る寝ている姿しか印象に残っていなうユゥ。ただし座学の成績はかなりのもので、そもそも合格しているという時点で魔法はそれなりに扱えるのだろう。そうだというのに、これまでマイペースに過ごしており、活躍の機会はないに等しかった。

しかし、カペラは断言する。「彼女はこの中で一番強い」と。

能ある鷹は爪を隠すという諺があるが、彼女もその才能を隠しているということなのだろうか。では逆に彼女が本気を出すのはいつなのだろうか。それぞれの成長を先生のような気持ちで見ていこうではないか。

 

この第四巻から学園生活のみならず、再生魔法を奪おうと画策する魔女たちが動き出す。これまでの平坦で平凡な学園生活も嫌いではないが、何一つ波乱がないというのも面白くない。

だが、ここまでの殺伐さは求めていただろうか。いや、欲しかった!

これまで姿しか見せてこなかった敵陣営が本格的に動き出し、クロードガウンを確実に追い詰めていく。敵は殺しに慣れたプロ。殺した経験の有無は、実践において大きな実力差を生む。

そのことを痛感させられる戦いが繰り広げられることとなる。試験に合格した喜びも吹き飛ぶような展開が待っている。その辺りはぜひとも読んで確認していただきたい。急展開な第四巻であった。

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