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【漫画】賭ケグルイ双7 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

賭ケグルイ前史

情報

原作:河本ほむら

作画:斎木桂

試し読み:賭ケグルイ双 7巻

ざっくりあらすじ

文化祭が始まり、文芸部でも賭場を開こうとするが、そこに現れたのは善咲会の手先だった。つづらと雪見は二人で賭場を守るため、手先の用意したゲーム「盗撮野球拳」に挑む。

感想などなど

嫗ヶ頭姉妹とのゲーム『隠された掟ゲーム』で勝利し、500万円を手に入れた芽亜里。これで安泰といえばないのが、弱小賭場の辛いところである。前回、500万円を善咲会の久留米さんに借りており、それを返してしまえばまた文無しに逆戻り。ここがスタートラインということだ。

そのことを知っている久留米は、500万をすぐに返さなくても良いとして、代わりに自分が文芸部に入ることを許可するように求めた。陽気なギャルの風貌で、何を考えているのか掴めない明るさの久留米……その腹の底では何を考えているのか。

とにかく、久留米は文芸部員として加わり、一緒に金策を企てることとなった。

そのために利用するのが、一週間にわたって行われる文化祭だ。

名門・私立百花王学園の文化祭はひと味違う。学校が主催する競馬に、プロの格闘家を呼んでの試合、校舎全部を使っての脱出ゲームなどなど。いつも通り、各所にある賭場も運営され、金を稼ぐためにフル稼働する。

そこに赴き、芽亜里が金を荒稼ぎする。シンプルな作戦だが、芽亜里にはそれができるだけの実力がある。そしてつづらと雪見の二人で賭場を運用し、そちらでも金を稼ぐ。こうして両面から金を稼ぐことで危機を脱しようという訳だ。

そうして芽亜里と久留米ペアは文化祭の人混みの中へ、雪見とつづらは文芸部室に残って賭場の準備を。そんな中、文芸部室にやって来たのが、善咲会の手先にして写真部部長・六条恵音留だった。

彼女は壬生臣葵の命令で、文芸部の部長である戸隠雪見をクビにして、六条にすげ替えようとした訳だ。その目的は分かりきっている、芽亜里が欲しいから。

それを阻止するため、雪見とつづらは六条の提案するゲーム『盗撮野球拳』へと挑む。

 

野球拳というのは、ジャンケンをして負けた方が一枚ずつ脱いでいくというシンプルなゲームだ。それに盗撮が加わり、犯罪臭を増しているのが今回のゲームである。ルールはこれまたシンプルだ。

会場には3×3、計9マスの小部屋が用意されている。その部屋の中プレイヤーの一人が入り、サイコロを転がして出た数だけ部屋を移動する。外にいるもう一人のプレイヤーは、9部屋の中から一部屋を選択することでカメラを起動させる。カメラが既に起動された部屋(過去に選択された部屋も含めいずれか)に入ってしまえば負けである。

ただし、どちらも写らなければ一枚ずつ服を脱いでいく。こうしてどちらかがカメラに写るまで繰り返していく。敗者は賭け金(今回の場合は部長としての席)と、自分のあられもない姿の写真が相手の手に渡るという訳だ。

1ターン目は上着だけ、2ターン目は靴下だけ……というようにしても、5ターン目くらいには下着だけとなる。もしもこの下着姿の写真が、ネットや学校にばらまかれたとすれば……人権のないミケがどのような扱いを受けるかは想像に難くない。

特につづらは服の上から見ても分かる抜群のプロポーションだ。男ならば憧れる下着写真を求める変態は多かろう。

 

さて、このゲームは個人的に好きだったりする。エッチだからという単純な理由も否定できないが、それ以上に『イカサマがない』という点が気に入っている。メタ的な読みをすると、こったイカサマだと雪見とつづらでは看破できないのだろう。

純粋にルールに則った勝負で、限りなく勝率を上げる六条のゲームプラン。それを簡単なことで上回ったことで、芽亜里に頼らず文芸部を守った二人。いつまでも頼ってばかりではいられない、強く成長した二人の姿は是非とも読んで確認して欲しい。

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