工大生のメモ帳

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錆喰いビスコ4 業花の帝冠、花束の剣 感想

【前:第三巻】【第一巻】【次:第五巻】

※ネタバレをしないように書いています。

※これまでのネタバレを含みます。

進花し、咲かせよ。

情報

作者:瘤久保慎司

イラスト:赤岸K

世界観イラスト:mocha

ざっくりあらすじ

九州が誇る最強の監獄『六道囚獄』。赤星ビスコは、シンという少女を救い出した。彼女はどうやら花を操る人造人間・紅菱の一族の一人であるらしい。

感想などなど

錆風が発生した過去が判明し、世界を救い、パウーと結婚した第三巻。あまりに濃い内容と勢いに興奮しっぱなしでした。ある意味、綺麗に終わったと思っていましたが、まだまだビスコ達の旅は続いていくようだ。

舞台は九州の華蘇県(阿蘇山の麓かなぁ……)にある最強の監獄『六道囚獄』。 ”最強の監獄” という名に偽りは無く、高い塀は当たり前、凶暴な化け物達も収監され、死人が出れば血のように赤い釜で処理される。

作品の冒頭では、シンという少女が生きたまま釜で煮られているシーンから始まる。周囲を見渡せば血、血、血。肉が漂い、肌は焼けるように熱い……その様は正しく地獄。逃げようにも釜は深く、もはや釜と呼ぶには相応しくないほどに出口は頭上の遙か彼方。中身が溜まりすぎたら中身を出すために使うのだろう、閉じられた穴から間一髪逃げ出す彼女。

しかし、出た先でも監獄の看守に追われ、どこに逃げれば良いのか分からぬまま走る。

そんな彼女を救ったのが、我らが主人公・赤星ビスコである。

 

別に彼女を助けるために来たのではない。本来はロボット(第三巻、ビスコの血でプログラミングしたロボット)が大暴れした末に『六道囚獄』に収容されたという話を聞きつけ救いに来たらしい。つまり、ビスコに彼女を助ける道理は、本来ならばない。

しかし、単純馬鹿のビスコは、シンが苦し紛れに言った「お願いします」を聞いてしまった。全身が死んでもおかしくない傷に塗れた少女を助けようとするのは、人情というものだろう。それに巻き込まれるミロは、もはや慣れたもの。いやいや言いながらも、彼の起こす騒動に首を突っ込んでいく。

ここで厄介なことは二つある。一つは『収容されているということは、シンは何かしらの法に背いしまった』ということ、二つ目は『シンが人間ではない』ということだ。

一つ目は特に説明するまでもないだろう。監獄ということは、何か悪いことをしなければ収容されることはない。何もしていないのに収容されるなんて、納得できる人はいないだろう。誰かしら裁きを下した奴がいるはずだ。

その裁判官の名は『サタハバキ』。身長は三メートルほどもある大男であり、ビスコに「処刑人の間違いじゃ……」とまで言わしめた厳つさを持つ。彼なりの判断基準により、裁きが執行され『六道囚獄』に収容されたらしい。

二つ目について。といっても『シンは人間ではない』の一言に尽きる。どうやら花を操る人造人間『紅菱』であるようだ。

人造人間……人に作られた存在……。

作られたということは、そこに理由と目的が必ず存在する。しかも一見すれば人と区別が付かないような姿に作ったことを説明できるだけの、何かが……。

 

さらに厄介なことに裁判官である『サタハバキ』もどうやら『紅菱』であるようだ。つまり、キノコ守がキノコを「ボグンッ!」と生やして戦うように、奴も花を「ボンッ」と生やして戦ってくる。キノコと花(『サタハバキ』の場合は桜)が咲き乱れる戦闘シーンは文章だけでも鮮やかに思えてくる。

この花が非常に厄介で、花はキノコを防ぐたけでなく、栄養として吸収してしまうようだ。つまり、キノコ守と紅菱の相性は最悪と言える。そんな状況でも考えるより体が動くビスコ、そんな彼をたしなめ作戦を考えるミロ……二人だからこその戦闘と物語。

助けて貰ったことでビスコを兄貴と慕うようになったシンの成長も必見。熱量のある戦闘シーンと、意外と重たいストーリーは読み応えのあるものでした。

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