工大生のメモ帳

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黒の召喚士6 紅の乙女 感想

【前:第五巻】【第一巻】【次:第七巻

※ネタバレをしないように書いています。

バトルジャンキー召喚士

情報

作者:迷井豆腐

イラスト:黒銀

試し読み:黒の召喚士 6 紅の乙女

ざっくりあらすじ

これまでの功績が認められ、ファミリーネームが与えられることとなったケルヴィン達。その命名式と併せて、ガウン総合闘技大会・獣王祭が開催されるということを知ったケルヴィンは、何としてでも参加券を手に入れようとする――。

感想などなど

魔王をボコボコにしつつ、メルフィーナにプロポーズしたケルヴィン。戦闘狂のケルヴィンは良い笑顔、プロポーズされたメルフィーナも良い笑顔。国王が魔王だったと分かり散々な軍国トライセンであるが、なんか良さげな結末を迎えているような気がする。

ちなみに魔王をぶっ飛ばしたことで、ケルヴィンは進化し『魔人』に。リオンは『聖人』に、ジェラールは『冥帝騎士王』という称号をそれぞれ得ている。とにかく、ケルヴィンはもはや人ではなくなったということだけ覚えておけばよかろう。

戦後の処理でアレコレ忙しいトライセンに残された者達はこれからが大変だろう。

なにせトライセンのお姫様にして、洗脳されて父親と結婚するとか宣っていたシュトラ・トライセンは、その後遺症により幼児退行し、記憶が疎らな状態となっていた。その他洗脳による傷跡は深く、戦争でボロボロとなっていた国内情勢的に、このままお姫様を国に置いておくのは危険なくらいだ。

そこで白羽の矢が立ったのが、S級冒険者にして、魔王を討ち取った英雄・ケルヴィン宅で療養させることが、本人の窺い知れぬところで決定していた。かつてトライセンの面々が侵入を試みて、全員が返り討ちにあった過去もある。これ以上にセキュリティが完璧な場所はない! そう判断されたらしい。

まぁ、美人が増えるのはケルヴィン的にも読者的にも無問題であろう。

 

さて、そんな重要な仕事を押し付けられるくらいには信用され、魔王を討伐したケルヴィンにファミリーネームを与えられることとなった。これは地味に嬉しい。ケルヴィンメンバーで話し合いが行われ、もらうファミリーネームは『セルシウス』に決定。

セルシウス……温度の単位じゃん……というブログ主の突っ込みは野暮だろう。

という訳で、そのファミリーネームの命名式が開催されるガウンへと向かったら……ケルヴィンが好きそうなイベントも開催されることが判明してしまう。その名も獣王祭、簡単に説明すると『ド〇ゴ〇ボールの天下一舞踏会』『N〇R〇TOの中忍試験』のようなバトルトーナメントだ。

細かなルールとしては『魔法使用禁止』『装備はアクセサリー一つまで』『武器は運営が用意したもの』といったように決められており、それらを聞く限り、魔法を中心として戦うケルヴィンには不利のように思われた。

まぁ、その認識はケルヴィンを理解していなかったということが分かるような戦闘内容となっている。この第六巻ではその獣王際の様子が描かれ、強そうな敵があっさりとケルヴィン達一行にボコボコにされていく。

そして第六巻は獣王祭の前編、第七巻へと続くというような感じになっている。あまりネタバレはせず、獣王祭の説明はこの辺にしておこう。ダークホースとでも言わんばかりに怪しげな面々との戦闘は、第七巻までのお預けだ。

まだまだ獣王祭の序章といった感じの第六巻であった。

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