※ネタバレをしないように書いています。
※これまでのネタバレを含みます。
戦いの火蓋は唐突に切って落とされる
情報
作者:天城ケイ
イラスト:ニノモトニノ
ざっくりあらすじ
年に一度、姉妹校との間で開催される選抜戦。
外との関わりを一切閉ざされた学園にて、巻き起こる奇妙な事件の数々。
すり替えられた代表。
メリダ=アンジェルに忍び寄る黒い影。
代表として選ばれて ”しまった” メリダ=アンジェルは無事に選抜戦を戦い抜くことができるのか?
クーファは暗殺者としての矜持をかけて暗躍する。
感想などなど
王道ラノベという言葉がぴったりくる本作。一巻の最後で明かされたクーファの正体が今後どのように生かされていくのかが楽しみですね。
さて、前回マナを解放(正確には分け与えられたことにより、マナが使えるようになったのですが)して、他の学生と同じスタートラインにようやく立ちました。
……そう、ようやくスタートライン。
無能才女の名は相変わらずで、まして学園を代表する選手なんて選ばれるはずはありません。しかし、彼女は誰かの策略によって選ばれてしまいます。
のしかかるプレシャーと疑いの目。そして、忍び寄る怪しい影。
閉鎖された学園内で事件が絶え間なく次々と巻き起こって、一気に読み進めてしまいました。まるでミステリーのような緊張感と謎も楽しめます。
緊迫感あるバトルも健在。ゲーム形式のバトルでは「さすがに負けたか?!」と最後の最後まで気の抜けない戦いが繰り広げられます。
アンジェルは緊張しつつも、今までの努力を最大限まで生かし、格上の相手にも懸命に食らいついていきます。
一方クーファはというと……
犯人を見つけるべく暗躍します。まぁ、女性を押し倒したり(?)、女性の裸を目撃したり(?)しますが……不可抗力もとい主人公補正ということで。
こんなことを書いた後だと説得力はないかも知れませんが、クーファは(本来)クールでかっこいいです。
アンジェルのために身を粉にして相手の攻撃に耐えるシーンは、正しく漢という言葉が相応しい。
あれは惚れますわ。
そんなバトルシーンも終わり最後の締めが、「あぁ、そう来ちゃう?」といった感じ。主人公の敵には容赦ないゲスさ加減がたまりません。