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【漫画】ウマ娘シンデレラグレイ10 感想

【前:第九巻】【第一巻】【次:第十一巻】
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※ネタバレをしないように書いています。

オグリキャップの物語

情報

作者:久住太陽

試し読み:ウマ娘 シンデレラグレイ 10

ざっくりあらすじ

挑戦者から現役最強として、挑戦される立場となったオグリキャップは、毎日王冠に挑む。彼女の背中を追ってくるウマ娘達に対し、勝つことができるのか?

感想などなど

第八巻で最強・タマモクロスに勝利し、第九巻ではオグリの故郷・大井から新たなスターが誕生し、オグリキャップの背中を追う者が増えていくことを実感させられた。そんなこと露知らず、負傷した脚をねぎらいながらの療養に励んでいた。

そこからオールカマーで圧巻の一着をもぎ取って復活! これまでの大きなレースと比べて地味と思われるかもしれないが、彼女にとっては大事な勝利であろう。

さて、第十巻では大舞台である毎日王冠のレースが描かれていく。顔ぶれも豪華だ。

メジロ家のご令嬢・メジロアルダン。ガラスと評される繊細な脚を武器にしつつ、情報を駆使した巧みな戦術が強みのウマ娘である。今回はオグリキャップに焦点を当て、徹底的に対策。彼女の弱点を暴き出し、オグリキャップが嫌がるレースを作り出した立役者である。

大逃げの王・ロードロイヤル。今回も周囲をぶった切っての大逃げを狙い、小手先の技ではなく全力を出し切るという道を選んだ。この選択が吉と出るか凶と出るかは読んで貰ってのお楽しみである。

そして大井から中央に乗り込んできたイナリワン。彼女もまたオグリキャップやタマモクロスと同じ世界に到達しようと藻掻いていた。しかし、あと一歩のところで掴み切れていないところ。この毎日王冠でその何かを掴めれば、勝ちは見えてくる。

そして我らがヒロイン・オグリキャップ。いやぁ、今日も可愛いですね。きっと明日も可愛いぞ。

レースは一瞬で終わるかもしれないが、その刹那の中でぶつかりあうドラマを描ききるのは簡単ではない。それぞれの戦略があり、思惑がある。オグリキャップの化物っぷりはプリティさとは程遠く、化物と評されるだけの迫力がある。

しかし、それに勝ちたいとするウマ娘達の気迫、努力もかなりのものだ。最後の最後まで目が離せない戦いとなった。その結末は読んで確認して欲しい。

 

さて、毎日王冠が終わればエンディングという訳ではない。レースが終われば次のレースがあり、それに向けての調整が始まる。そんな彼女達の次の目標は『天皇賞(秋)』。新聞も煽りに煽り、これまでの強豪がついに激突することに世間は燃えた。

オグリキャップにタマモクロスは勿論。一時的にレースを休んでいたスーパークリークが復帰し、ヤエノムテキも復活。メジロアルダンもさらなる飛躍を目論んでいる。読者だって先が気になる。

……と思っていたら、単行本ではヤングジャンプヒロイン2に掲載されていた特別読み切りが挟まれる。申し訳ないがあまり期待していなかったのだが、これが思いのほか面白かった。

読み切りでの主人公は、大井におけるオグリキャップのライバルだったフジマサマーチだ。可憐で凜々しい姿だが、オグリキャップとの話となると途端に可愛らしい顔をする乙女。

その乙女の顔を見て、「お前はオグリしかみていないんだな」と厳しい言葉を投げかけるウマ娘がいた。ヤマノサウザンである。強めの目元にお似合いの強めの口調で、フジマサマーチを煽る煽る。

フジマサマーチがただひたすらにカッコ可愛い。丁度、穴が空いていた大井の情景が、良い感じに埋まる良い読み切りであった。

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