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【アニメ】「ブギーポップは笑わない」第四話【感想・解説】

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2019年冬アニメリスト

 

まず最初に 

「ブギーポップは笑わない」第四話~VSイマジネーター~開幕。

今回の世界の敵 ”イマジネーター” との戦いは長きに渡り、それはもうすさまじい物でした……(原作既読者の感想)。アニメではどのように描いてくれるのか、期待に胸が膨らみます。

しかし、「VSイマジネーター」は原作でもPART1、2と長く、時系列も複雑に入り乱れ、さらには登場人物が多いため、内容の理解はかなり難しい部類に入ります。話数も時間も制限されるアニメでは、かなりのシーンが削られるだろうと覚悟しています。今後に繋がる伏線などは弄らないだろうとは思いますが、もしかしたら変更があるかも……という最悪の事態も想定しつつ、感想・解説記事を書いていきましょう。

用語・人物解説

水乃星 透子

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会
  • 水乃星透子は一年前、学校の屋上から飛び降りて自殺した……ということになっている。
  • しかし、実際はイマジネーターと名付けられた ”世界の敵” であり、ブギーポップに殺されていた。
  • 「人の死を操る」というヤベー能力の持ち主。
ブギーポップ(=宮下藤花)

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会
  • 作中最強。
  • 今回は過去に殺し損ねた ”イマジネーター” に反応して自動的に現れた。
  • 左右非対称の顔が特徴的。今回は分かりにくかった。
飛鳥井 仁

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会
  • 塾講師であり、生徒の相談相手でもある。
  • 将来は画家を志望している。才能はあるようだが……。
  • 能力は『他人の心に足りないものが、花として目に見える』。過去に霧間誠一の本を読んだらしき記述があるため、もしかすると原因は霧間誠一かも知れない。
衣川 琴絵

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会
  • 裕福な家庭のお嬢様。
  • 廃園のテーマパークを自由に出入りできる鍵の持ち主……まぁ、今後を見て。
  • 原作絵ではかなりボーイッシュであった。アニメ化によって、個人的にはかなり可愛らしくなったキャラの内の一人だなと思う。
谷口正樹

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会
  • 本作における主人公と呼び声高い男である。
  • 一途な男はかっこいいと思います!
  • 彼は今後も数多くの作品で大活躍してくれます。マジ主人公。
織機綺

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会
  • 上記画像の後ろの女の子である。可愛い。
  • 可愛いから絡まれちゃうよね。しょうがないね。
  • ……実際は絡まれる明確な理由が存在するが、それは別の話で明かされるだろう。
イマジネーター
  • 本作における敵であり、水乃星 透子のやろうとしていたこと(そのためにブギーポップに殺された)ことを引き継ぐ存在。
  • 自動的であり、水乃星透子から分離はしていないようである。
  • 本作では飛鳥井仁がイマジネーターを名乗っている。

注目すべきポイント

イマジネーターとブギーポップの会話

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

ブギーポップとイマジネーターは意味深な会話をして、イマジネーターは落ちていく。……。

原作ではPART2冒頭のシーンであり、「イマジネーターが敵だと何度も語っていた相手がブギーポップであったこと」「イマジネーターは(やはり)世界の敵であること」が明確に分かるシーンとなっている。

また、イマジネーターはブギーポップと同様に自動的であることもここで明かされた。自動的については、世界にとって特別な存在だという漠然とした理解で問題ない。こればかりは原作を読まないと理解できないことである(原作を読んだからといって分かるとは言っていない)。

ちなみに原作ではブギーポップはナイフを持って、イマジネーターと対峙している。この変更の理由は良く分からない。

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会
飛鳥井仁の相談室

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

飛鳥井仁は度々、塾に通う生徒の相談に乗っており、評判はかなり良かった。……。

飛鳥井仁は塾の講師であり、上記画像のように生徒の相談に乗っていた。その相談は多岐に渡り、自身の能力を使った適切なアドバイスを送っていた。そのためかなり評判は良い。

能力については下記参照。

能力の説明

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

飛鳥井仁には「他人の心が花として形に見える能力」があるらしい。……。

彼の能力は「他人の心が花として形に見える能力」である。その花は人それぞれであり、どれ一つとして完成された形は存在しない。例えば、花が萎んでいたり、根がなかったり、葉がなかったりなどする。

そんな花の形より、相手の悩んでいることや、起きている問題の原因を的確に指摘することができた。例えば、根がなければ「自信がない」、葉がなければ「潤いがない」などなど。これにより、相談相手に的確な助言を送ることができた。

イマジネーターとの邂逅

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

飛鳥井仁は街中でイマジネーターと名乗る女性と出会う。……。

このシーンだけで多くのことが分かる。

まず一見すると飛び降りをしようとする女子高生が出てくる。ここで飛鳥井仁はまず駆け出し声をかけようとしている。ここだけで飛鳥井仁の性格の良さや、誰かを助けるために迷わず行動ができることが漠然と読み取れる。

またその女子高生は飛鳥井仁にしか見えないのだという。ここから、イマジネーターは「最初から彼に何かしらの目的を持って近づいていること」が分かるだろう。正しく、彼にしかできないことをさせることを目的として……。

そしてイマジネーターは自身の名を名乗る際に「敵は私をイマジネーターと呼ぶわ」と言っている。アニメ冒頭で名がないと言っている水乃星透子に対し「イマジネーター」と名付けたことから、敵の正体はブギーポップであることが分かるだろう。

そして彼女自身の能力も説明してくれている。色々と哲学的なことを言っていて訳分からないが、要約すると「死を操れますよ」ということである。軽く書いているが、かなりヤバい能力だ。

衣川琴絵は飛鳥井仁の知り合い

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

衣川琴絵はシチューを振る舞う。……。

お隣さんだからといってシチューを作ってくれる天使はこの世にいるだろうか? 少なくとも自分の周りにはいない。察する人もいるかも知れないが、この二人は大分前からの顔見知りなのだ。

衣川琴絵に関しては、今後もいろーんな意味で活躍してくれるので、彼女の顔は忘れないで上げて欲しい。

イマジネーター再登場

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

イマジネーターさん再登場。飛鳥井仁に対して、一つの可能性としての未来を見せる。……。

イマジネーターさん再登場。本来は死を操るだけ(まぁ、これだけでもかなりヤバい)の人なのに、イマジネーターという自動化としての力を付けると、こんなにまで厄介になるんすね……というシーンである。

また彼女は変なシーンを飛鳥井仁に見せつける。これに関しては「飛鳥井仁が未来にとる行動……その可能性の一つ」としか説明できない。やるかもしれないし、やらないかもしれない。選ぶのは飛鳥井仁である。

首を自分で(?)切り自殺

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

飛鳥井仁は帰宅途中に、薬で狂った元教え子と出会う。イマジネーターと成り代わった彼女は、自ら首を切り裂いて死亡した。……。

さて、ある意味全ての始まりとも言えるシーンだ。彼はこれまで ”何かが欠けた花” を数多く見てきた。つまりは目に見えて、原因が分かるのである。しかし、その欠けた部分を少しだけ補うことはできても、完全に救うことはできなかった。今回死んだ彼女は、その典型例だろう。

何度も言うが「彼には原因が分かっている」のである。そして同時にそれは、決して完全に補うことはできないということも分かってしまっていた。葉が取れていれば着けることはできないし、花が萎んでいれば無理矢理咲かせることはできないのと同じように……。

さて、散々救うことはできないと書き殴ってきたが、「本当に完全に救うことはできないのだろうか?」

警察が言うには「死に顔は穏やかだった」のだという。もしかすると、飛鳥井仁はもう一つの可能性に気がついてしまったのかも知れない。

お試し

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(c)上遠野浩平/KADOKAWAアスキー・メディアワークス/ブギーポップは笑わない製作委員会

飛鳥井仁は男達三人衆に絡まれていた谷口正樹と織機綺の二人を助けた。しかし、それはただの正義感からの行動ではないようだ。……。

さて、問題のシーン。飛鳥井仁は実は武道の達人だった!?……何てことは残念ながらない。彼は自身の能力の可能性に目覚めてしまったのである。そのお試しで、飛鳥井仁曰く「幸せになった」男達の命運は如何に?

最後に

原作通りの話の進み方だと感想・解説記事が書きやすくて助かります。

……とブログ主らしい視点からの感想はさておき。時間列がさほど行ったり来たりしないので分かりやすかったのではないでしょうか。キャラクターが覚えられないなど、あるかも知れませんが、多くのキャラクターの思惑が入り乱れ、最後に一つの結末に収束していくことが楽しい作品なので、このブログが一つの助けになればと思います。

見れば見るほど丁寧に、細かなシーンまで作られていることが分かります。そして声優も良いですよね……。

まだ主要人物は出揃っていませんし、事件は始まってすらいないような状況です。 ”イマジネーター” が現れた時点で、ブギーポップは現れているでしょうが。

今後どのように展開していくのか、楽しみで仕方ありません。

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