まず最初に
さて、何事もなく(?)聖光国の神都へと足を進める魔王様一行。第五話では道中立ち寄ったラビ村のエピソードが中心となります。全員がバニーガールという何とも言い難い光景に、奇怪な語尾。文章で読むよりもシュールに感じました。
今後の物語はこの村での九内伯斗による開拓が主な物語の流れになっていきます。そのために、これまで出会ってきた人々が役に立ったり立たなかったりしていく物語を楽しんでいきましょう。
用語・人物解説
九内 伯斗(=大野 晶)
- この世界のことを知るために動きやすい地位につきつつ、活動する上で必要なお金を稼ぎつつ、スキルポイントを溜め管理者権限を解放していくことが当面の目標となる。
- 神都へ向かっている理由の一つは、智天使のことを調べるためである。この世界に呼び寄せたのが天使ならば、逆に元の世界に戻すことができるのは天使だけだと考えたためである。
- 今後、呼び出した側近に中身がバレないようにしながら、側近に無闇な殺生を行わせないようにするため、色々と慌てふためくこととなる。
桐野 悠
- 武器や装備品に関しては第四話の感想・解説を参照。神の手と呼ばれる「あらゆる傷や病魔を治癒する」チート能力を持つ。
- INFINITY GAMEにおいて九内伯斗に対して、尊敬はすれど愛情は定義されていなかった。生存スキル「ヒロイン」を得たことにより、彼女も恋する乙女へと変貌を遂げる。
- 必要以上の殺しは制限されたものの、敵に対する攻撃は推奨されている。そのためか、敵に対してはかなりドSな一面を見せてくれる。どんなエグい顔を見せてくれるのか、今後に期待しておこう。
アク
- 足を治して貰ったことにより、元気に走り回ることができるようになった。今後「よく分からないけれど、魔王様に良くして貰っている少女」というよく分からない立ち位置の少女となる。
- 良く言えば「良く出来た娘」悪く言えば「魔王様を信じて疑わない恋する乙女」と化す。今後、魔王様は彼女の心の底から期待し、信じて疑わない眼差しに晒されながら生きていくこととなった。
- 可愛い(可愛い)。
ルナ・エレガント
- 第五話にて三聖女が全員登場した。全員キャラが濃すぎるほどに濃いことが分かって貰えたことだろう。その中でもルナ・エレガントは扱いに困る存在であったらしい。
- 唯一まとも(だった)長女も、三女である彼女の行動には頭を悩ませていたらしく、行動の端々から苦労の跡が見える。
- それにしてもエレガントとは程遠い……おっと誰か来たようだ。
キラー・クイーン
- 龍人である霧雨零に恋する三聖女の内の次女。お分かりだろうが、彼女のキャラもかなり濃い。恋を知らなかった女性が恋をするとこうなってしまうのだろうか。
- 原作ではベットでゴロゴロしながら、零様の名前を何度も呟く乙女だった。アニメではテーブルの上でゴロゴロしている。アニメにてヤバさが増しているらしい。
- 個人的に好きなキャラだったのだが、第一巻以降、第二巻、第三巻とあまり登場してくれない。悲しいなぁ。
エンジェル・ホワイト
- 唯一まとも(だったはずの)三聖女の長女。次女、三女の暴走に振り回されながらも聖女としての職務を全うすべく奮闘する様は惚れる。
- 次女、三女に加え、今後は魔王とか言うよく分からない奴のことで頭を悩ませることとなる。彼女視点で言えば、魔王は三女をたぶらかし、ラビ村で何やらしようとしている怪しい奴なのだ。
- 安心して欲しい。彼女は喪女であり、処女である。彼女自身が語ってくれたので間違いはないだろう。
ドナドナ
- ゴミ、カス、クソ、デブと四拍子揃った屑。
- 原作ではエンジェル・ホワイトの肢体をいやらしい目でなで回し、自分のものにしたいと本気で考えているようだ。
- あらゆるものを手に入れようとする貪欲さは、見習うべきかもしれない。また、貴族長として貴族達をまとめ上げる統率力は侮れない。魔石を得ることのできる鉱山を多数抱える。
マーシャル・アーツ
- 強い貴族のおっさん。歴戦の猛者という言葉が相応しい。
- 武断派と呼ばれる貴族の派閥に所属する。
- 詳しい説明を書きたいところだが、原作でもあまり詳細な説明はなされていなかった。今後発売されるであろう続きに期待。
ユキカゼ
- 酒屋のおじさん達に大人気であるらしい。
- 彼女にとって「正義」は「性技」、「真面目にやる」は「真面目にヤル」、「スースーする」は「露出狂」、「平らな胸」は「心が美しい人にしか見えない美乳」といったように彼女の中では変換される。
- 記事を書く上で彼とするか彼女とするか悩ましい。彼女と書いても画像との違和がなさ過ぎる。
ミカン
- エンジェル・ホワイトに次ぐ真面目キャラ。変態男の娘であるユキカゼに振り回される日々を過ごす苦労人である。
- 好みのタイプは正義を体現したような霧雨零のような男。実は彼の正体が九内伯斗であるということを彼女は知らない(正確に言えば霧雨零=九内伯斗ではないが)。
- 九内伯斗こと魔王のことをかなり警戒しているが、後々ユキカゼに説得されるような形ではあるものの、ユキカゼ・ミカン・魔王の三人で冒険する展開になる。その時の彼女が結構かわいい。
ラビ村
- その昔、智天使達が愛でたとされる《バニー》が住む村。
- 聖光国の人々は人間以外の種族を嫌うため、半ば隔離される形で、ルナが治めるこの場所に住んでいる。
- この大地では人参を育てられる農家がほとんどいないため、人参の市場を独占している。
モモ
- バニーガールならぬバニーボーイ。耳はコスプレという訳ではなく、きちんと生えている。
- 無理矢理とってつけたような「~ウサ!」という語尾が特徴的。興奮すると語尾を付け忘れる。
- 今後たくさん登場してくれる……かと思いきや、あまり登場してくれない。アニメを見た際「……こんなキャラいたっけ?」と首を傾げたのは自分だけではないだろう。
キョン
- 涼宮ハ〇ヒシリーズの主人公ではない。モモ同様、ラビ村のバニーガール。
- 取って付けたかのように艦これの卯月みたいに「~ピョン!」という語尾をつける。モモ同様、興奮すると語尾を付け忘れる。
- せっかく可愛いところ申し訳ないが、あまり物語の本筋には登場してくれない。かわりにバニーガール姿は見せてくれるはずなので楽しみにしておこう。
ウォーキング
- 健康的な名前をしているが、上司からの命令、上手くいかない作戦、周囲からの冷たい目に晒されているため、ストレスで不健康だと思う。
- 神都で九内達が巻き込まれる騒動の(一応)黒幕であり……まぁ、今後を見ていこう。
- サタニストの説明に関しては「魔王様、リトライ!」第二話【感想・解説】を参照。一言で言うならば反天使、反聖女、貴族排除を求める集団。
ユートピア
- サタニストの教祖様。モブっぽい顔だが、ちゃんとした重要キャラである。
- 現実には存在しない理想郷(=ユートピア)が、天使を否定し、貴族や聖女達を排除するため殺戮を繰り返すとは一体どんな皮肉か。まぁ、元は現実と比較することで現実を比較することを目的に作られた概念らしいし、正しいネーミングと言えるかもしれない。
- 彼が言っていた奈落については「魔王様、リトライ!」第三話【感想・解説】を参照。一言で言うならば、聖女の力を奪う液体がしみ出してくる穴。最近はとれる液体が減ってきたから、生け贄が必要だという話をしている。詳しくは後述。
注目すべきポイント
ミカンとユキカゼ
相変わらずの変態キャラのユキカゼと、そんな彼女に突っ込みを入れるミカン一行。そんな二人の話のタネは、神都でも話題沸騰中の九内伯斗の話題である。
とある貴族の策略により(アニメでは省かれている)、村を一つ焼き滅ぼしたことにされている彼は絶賛指名手配中。面相書きが殺戮をしてそうな顔に描かれていたり、三聖女の部下達を吹き飛ばしたという少しばかりの事実も相まって、悪名だけは順調に高まっているらしい。まぁ、魔王という名前からして不穏すぎるから仕方ないだろう。
そんなおじ様にぞっこんのユキカゼを諭そうとするミカン。しかし、砂狼の群れから助けて貰ったのは事実であるし、強く突っ込めない模様。そんな彼女の悩みのタネは当分尽きそうにない。
サタニスト達
サタニスト達の会合。ヤホーの街にて、聖女二人を殺せるチャンスをみすみす逃したことを責められるウォーキング。聖女の力(もとい天使から授けられた力)を奪うことができる奈落を投入し、かなり良いところまで追い詰めていた。まさか、奈落が通用しない聖女以上に強い存在が、交易の街ヤホーにいるとは想定しなかっただろう。
しかし、失敗したことに変わりはない。
そこでサタニスト達は次の手に打って出ることにする。ここで思い出して欲しいのは奈落の設定だ(第三話【感想・解説】奈落)。簡単にまとめると「死体をたくさん投げ入れると聖女の力を奪う液体が染み出てくる穴」である。その穴から出てくる液体が、最近少なくなってきているのだという。
「だったら、いっぱい死体が必要だろう」
そうして人がたくさんいる憎むべき神都を攻めようと考えたサタニスト達。さて、どうなることやら。
ラビ村
魔王様一行が神都へ向かう道中、ラビ村と呼ばれる村へと立ち寄る。ここではまず、ラビ村の置かれている状況をまとめておこう。
- ポンコツが治めている
無能な上司を持つと部下が無駄に苦労するのは、異世界含め万国共通だろう。色々考えていないようで、全く何も考えていないピンク髪に治められているこのラビ村は運が悪かったと言わざるを得ない。
……まぁ、他の誰が適任かと言われると誰も思い浮かばないのだが……。
彼女は何もできないことを自信満々に言ってのける。どうやら、周囲の人達から世俗には関わるなと釘をさされていたらしい。つまりは体の良い御輿であるということだ。
- 土地と水が枯れている
枯れた土地で食物を育てるために必要な『土の魔石』が不足し、井戸は涸れているために必要な水が足りないという緊急事態。これでは人参が取れないというだけではなく、ラビ村のバニー達の命も危ない。
九内伯斗の考え
ここでは散々な状況のラビ村に対して、九内伯斗が行ったことや、これからしようとしていることをまとめておく。といっても、それほど多くない。本番は神都での用事(天使について調べる)を済ませてからである。
- 井戸の設置と肥料の提供
水をくみ出すという結果を生む(そのようにプログラムしたのだろう)滑車を取り付けることで、涸れた井戸を復活させ、痩せた土地を復活させるための肥料を提供する九内伯斗。
目的としてはラビ村に恩を売っておき、今後の活動拠点とする上での地盤を整えることである。そのための労働力となるであるラビ村の食料や財源の確保、こちらの要求にもある程度答えてくれるような信頼を勝ち取る……数ポイント程度で作れるようなアイテムで無限の利益を得た訳だ。
さて、そんな恩を売ったラビ村の《バニー》達に何をしてもらうかと言えば、
- 施設の従業員
桐野悠と約束した『野戦病院』と、度々語っている『温泉旅館』の建設。そこでラビ村の《バニー》達を働かせるようだ。幸いなことに《バニー》達のルックスは申し分ない。自分で人々のイメージを壊さないように変な語尾をつけるほど、キャラ作りには余念がない。きっと良い従業員になってくれることだろう。
神都では……
その頃、神都では魔王に対してどのような対応を取るかが話し合われていた。
クズ……いや、失礼。貴族長のドナドナとしてはルナと魔王が一緒に行動していることをよしとしていないようだ。
対して戦士長マーシャル・アーツとしては、それほどの心配はしていないように見える。部下からの情報を聞き、それほどの危険人物ではないという判断を冷静に下したのだ。
そんな二人に挟まれる常識人枠ことエンジェル・ホワイトも、ルナを信じての静観を決断。これまでラビ村の治政に興味を示さなかった彼女が、行動を起こしたことが嬉しいのかもしれない。
ちなみに原作において、ドナドナはエンジェル・ホワイトの肢体を眺めながらずっと机の下でゴソゴソとしている。思春期真っ盛りの男子中学生でもこんなことしない。
そこに殴り込んでくるキラークイーン。霧雨零様に恋する乙女となっている彼女に驚愕するホワイト様は、聖女がしてはいけない顔をしていた。可愛い。ブログのサムネはこれで確定した。
一人はどこのウマの骨かも分からぬ伝説上の存在に恋し、もう一人は魔王を引き連れて神都に戻ってくる……字面にするとかなり酷い。そんな意味不明な状況に追い込まれて頭を抱えるホワイト様。是非とも頑張って欲しい。
最後に
個人的に好きなキャラ第一位エンジェル・ホワイトと、個人的大嫌いキャラ第一位ドナドナが出揃ってしまった今回。ドナドナはとりあえず奈落にでも落ちておけ、と思う。エンジェル・ホワイトはとりあえず幸せになって。
アニメを見るなら
「魔王様、リトライ!」一巻の感想はこちら