工大生のメモ帳

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ブギーポップ・カウントダウン エンブリオ浸蝕 感想

※ネタバレをしないように書いています。

※これまでのネタバレを含みます(出版順で一巻の感想はこちら→ブギーポップは笑わない 感想 - 工大生のメモ帳

最強と、稲妻。二人に巻き込まれていく世界。

情報

作者:上遠野浩平

イラスト:緒方剛志

ざっくりあらすじ

人の能力を開花させる謎の存在、エンブリオを巡って最強と稲妻が出会う。その出会いは多くの者を巻き込む、激突の始まりだった。

感想などなど

ブギーポップシリーズ第七巻を読んでの感想を書いていくわけですが、もう七巻も読んでいるという実感が、いまいちありません。細かく広く作り込まれた世界のほんの一部の物語だからでしょうか。

今回はエンブリオという謎の存在を巡った事件の物語となっています。

エンブリオって何? という方にざっくりと説明すると「秘めた能力を目覚めさせる」謎の存在。統和機構が作り上げたはいいものの、手下の裏切りによって持ち出されてしまうのが物語の始まりです。

統和機構の目的は明言されていないものの、能力者(MPLS?)の処理や調査を行っており、その一環で霧間誠一(読者の能力を引き出す能力)などが殺されています。

そんな能力者への対抗手段として人造人間などが作られており、「VSイマジネーター」での織機綺やスプーキーEなどがそれに当たります。

きっと能力者が産まれてくる秘密などを知りたくて、エンブリオを生み出したのでしょう。真相は定かでありませんが。

ここで注目すべきは「エンブリオの声が聞こえた人間は、遅かれ早かれ秘められた能力が開花してしまう」という点です。しかも開花する能力が事前に分かったり、自分の望んだ能力を開花させたりはできません。大変不便な存在です。

しかし。もしも彼が街中に放たれて、そこら中に声をばらまいて、能力者を生み出しまくったらどうなるでしょうか。その中には、イマジネーターやペパーミントの魔術師のように世界を滅ぼせる能力者もいるかもしれません。

となると、世界の平穏は乱されてしまいます。

そんなエンブリオが持ち出されてしまうわけです。そのせいで能力を得てしまった登場人物達の織りなす物語・・・・・・予測も付かない、手に汗握る展開が待っていました。

 

さて、あらすじにて示した今回の主要人物。稲妻と最強について軽く説明しましょう。

まず稲妻はエンブリオによって能力を得ることとなった人物の一人で、その能力は「弱点が線として見える」というもの。

コップを線に沿って軽く叩けば真っ二つに割れ、

線に沿って武器を振れば、必ず相手は避けられない。

武力特化の能力といったところでしょうか。一般人なら、「えぇ、こんな能力貰っても・・・・・・使い道ないなぁ」といったところでしょうが、彼は「サムライになることが夢」であると語る人物。常に強くなるためにどうすればよいかと考えているような人間でした。

次に最強。

彼は統和機構がエンブリオの回収のために送り出した能力者・フォルテッシモであり ”最強” と呼ばれ恐れられていました。ちなみに彼の能力は「空間を破壊する」というものです。爆発から切り裂きまで、何でもありの彼の能力には弱点がありません。

そんな敗北を知らず、油断もしない・・・・・・闘うために産まれてきたとも言える彼は、稲妻とは違い、常に自分を対等に戦える強い人間を捜し求めていました。

そんな「最強になりたいと望む稲妻」と「強い相手と戦うことを望む最強」が出会ったとき、多くの人を巻き込む激突が起こります。そんな力と力の激しいぶつかり合いは、本編にてお楽しみください。

 

エンブリオ浸蝕とエンブリオ炎生の二部構成ということで、物語はまだまだ序盤といったところ。それなのに、この物語の濃さは何だ? 濃すぎる・・・・・・相変わらず多数の登場人物の視点で描かれていくのですが、これまでの作品の登場人物や伏線含め、情報量過多で頭がパンクしそうでした。

しかし、これまでの過去作含め理解して読み解いていくと、とても面白い物語が広がっています。七巻にして、このブギーポップシリーズの楽しみ方が分かった気がしました・・・・・・。

 ↓次巻の感想

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